匿名さん 2017-07-11 21:42:25 |
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ったく…お前はもうちょっと緊張感ってのを持てよな
(どこまでも緩い反応を見せる相手にこちらまで脱力してしまいそうになりながら、一応は自分たちは追われる身だということを忘れてはいないかと気を抜き過ぎだと指摘しては肩を小さく竦めて)
すみません、ついつい心地好くてウトウトしてしまいました…
(あはは、と苦笑いしながら自分の頭を撫でて本当にあの手つきは優しくて心地よかったなぁと思い、起きた時よりもサラサラになった髪を撫でて)
そうかよ…まあ、俺も結構上手いもんだろ?
(どこまでいっても暢気さは変わらない相手に再び呆れ顔でため息をつきながら、相手がついつい眠ってしまうぐらいに気持ちよかったのならやはり自分に任せてみて正解だっただろうとどこか得意気に述べて)
はい、意外でした
(こんなにガタイがいいのにまさか手つきがあんなに優しいものだとは思わなくて、ついつい微笑みながら返事をすると自分も気を引き締めて今日も頑張ろうと思い背伸びをして)
あいつもかなり酷い癖毛だったからな、何度も直させられれば嫌でも慣れる
(意外そうな顔をされれば、そんな反応をされるのも想定の範囲内であり、過去にも今と同じような経験を何度もしてきたため今もこうしてそれなりにこなせるのだと説明し、こうして相手の髪を直す間懐かしさを感じて心温まったような気持ちになったりしたのだがそんな気持ちは表には出さず)
…あ、じゃあ私は片付けでもしてるんで、ガレイさんはどこを歩いて行くか決めててください
(「あいつ」という言葉に少し反応して、あいつとはあの綺麗な女性のことだろうか、と考えていると少しモヤモヤしてきたので、自分でもこれが何かわからず首をかしげて、慌てて相手の話を流すように次のことをせっせと準備し始めて顔を見られないようにして)
…ああ、つっても今はまずこの国から出るのが先決だ、身を隠すには俺の顔は知られすぎているからな…
(そのうち自分たちの手配書が出回り、この国内に安息の地は無くなるだろう、相手一人ならばそれでももしかしたら身を隠しほとぼりが冷めるのを待つという選択肢もあったが、名うての傭兵として広く名の知れた自分と一緒ではそれも無理があって、だとすればもはや残された道はこの国の管轄外の地へ向かう他無いと話し)
わかりました。早くこの国からでないといけませんね。
(荷物をまとめて後片付けも終わり、大きなカバンを背負って立ち上がると相手を見つめて、これから二人で行くのはまだ私には何もわからないことなので相手にすべて任せようと思って)
そうだな…よしっ、行くか。関所までもう少しだ
(自身もまた荷物を持って立ち上がり、隣の国へと繋がる関所はもうすぐそこだとそう述べて気合いを入れれば、関所のある方向へと歩き出して)
はい、いきましょう
(深く呼吸をしてこれから始まる旅に少し不安を感じながらも緊張と楽しみを感じて、この街ともお別れかと思うと少し名残惜しい気もするが自分が強くなるためにも後悔なんてしていられないと思って)
…お前は本当にいいのか?…俺と一緒にいる限りこの国に戻ることは二度とねえ、つまり故郷とも永遠にさよならってことだ
(関所までの道のりを歩きながら最後に相手を振り返り、相手にとって大事な思い出も残っているであろう故郷を去ること、そしてお尋ね者の自分と一緒では二度と戻ることも出来ない、そんな現実を受け入れて先に進めるのかを問いかけて)
はい…もう家族も家もここにはありませんから、いいんです
(こちらを見て問いかけてくる相手に少し伏せ目がちでゆっくり話して、もう自分が大好きだった家族や家もここにはなく、故郷だったとしてももう自分の居場所はなくて、それなら相手と一緒に強くなるためにこの場所とお別れしようと決意して)
そうか、そこまで覚悟してるって言うんなら後はもう好きにしろ…後から後悔して泣くんじゃねえぞ?
(居場所も心の拠り所も失って泣いていた頃に比べれば幾分か彼女も成長したということなのだろうか、彼女が自分で覚悟を決めて進むべき道を選んだのならば、これ以上は自分が何かを言うのは野暮というものかと考えれば最後に少しばかり茶化すような言葉を付け加えておき)
はい、覚悟はとっくに出来てます。泣くなんてしませんよ…多分ですけど
(覚悟はできてると意気込むが泣くなと言われるとずっと臆病者だった自分からしたら泣かないでいられるだろうかと一瞬迷って、相手がいるなら大丈夫かもしれないと心のどこかで思いながら)
ふん…口先だけは大したもんだけどな
(泣き虫で弱気な相手がここまでの覚悟を持っていることに内心では感心しながらも、素直に相手の精神的な成長を認めず、それも口先だけだろうとでも言わんばかりに鼻で笑って。そうしてしばらく歩いているといよいよ関所の大きな門が見え始めて)
そ、そんなことないです
(口先だけと言われるとドキっと本心を突かれた気がして、もごもごと小さい声で反論をしながらそんなことは無いとこれから頑張る意気込みを見せようと必死に何か言いたそうに口を動かしていると関所が見えてきて)
…一応俺の後ろに隠れておけ
(もしかしたら自分たちを逃がすまいと関所に先回りしている追っ手が待ち構えているかもしれず、警戒をしておくに越したことはないだろうと関所へと近寄る前に隣を歩く相手へとそう促して、自身もいつでも武器を抜けるように身構えつつ)
わ、わかりましたっ
(急にいつもと違うトーンで喋る相手にびくりと肩を震わせて慌てて相手の後ろに隠れ、相手の手が武器に触れたのを見てきっと関所に先回りしているかもしれない警備のことを考えているんだとすぐに悟り、自分も怪しまれないように平常心を保ちながらおそるおそる武器に手を伸ばして)
…これが手形だ
(警戒しながら関所へ近寄って行くも途中で襲撃を受けるということはなく、無事に関所へ辿り着けば見張りの兵士が一人いるのみで拍子抜けしながらも通行手形を見せればすんなりと通されて「…ロコ、この状況をどう考える?」何が起こってもおかしくないような状況で不思議なぐらい何事もなく抜けられたことが奇妙で、それとも考え過ぎだろうかとそんな風に考えながら相手に意見を求め)
え、えと…なんというか、逆に裏があるんじゃないかって考えてしまいます…
(相手が拍子抜けしたのと同じように自分もまさかこんなにすんなり行くとは思ってなくて拍子抜けして、内心ほっとしながらも逆にこれは罠なのではないか?と思い出し周りをキョロキョロみながら小声で相手に耳打ちして)
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