パラレルワールド

>>ペギー

頼もしい相棒が出来ると心強いし嬉しいもんだな。君は向こうには絶対にいないタイプだ
(向こうとは即ち元居た世界、パークの中心から離れた場所に拠点を置いてた頃では考えられない存在。その上気になる異性となれば更に有り得ないのだが、胸のざわめきや水の冷たさがげんじつだと教えてくれる。時代を考えれば窮屈だった事は読み取れる「好きなように生きたらいい」はしゃぐ子供を見守る父親の如く微笑み浮かべ。唇に触れる柔らかな感触、淡い恋の行方は悪くなさそうな予感。勇敢に戦う事は出来ても恋には奥手「…日が沈む前に火を起こさないとな」話をへし折りするりと横を通り抜け小枝を拾い集め)

>>オーウェン

そうなの？未来こそ私のような生き方を選ぶ女性が多いと思っていたのに。
(意外な褒め言葉、それも恐竜が実在するというワイルドな世界に居ないタイプとは。逆に考えてみた、相手のようなタイプの人物が居たか否か。思い浮かばず「確かに居ないかも。」ひとりでに納得。あまりにも野放しな自由が結局何から手を付ければ良いか悩ませる、野生種の生き様を観察しても面白ければ一晩中満天を眺めていてもきっと素晴らしい。「出来れば貴方と良いものはシェアしてみたいわ、こういう時ってそういうものでしょう？」濡れた冷たささえ忘れ率直な物言い。言動からは読めない部分の多い人、二人だけという環境に飲まれての衝動なのかもしれない。本人の結論が結び付くまでは温かく見守ろう、同じく枝を拾い「あの奥の方、小さな広場みたいな場所が適切だと思う。」生活の地を見定め。)

>>ペギー

俺みたいな変わり者と仲良くしたい人間はいなかったって意味だ
(彼女のいう通り型にハマったステレオタイプの女性はもう古い、自分の言いたい事を噛み砕いたストリートな表現で自嘲気味に肩を揺らして。野生に囲まれた世界で果たして人間は何処まで活躍出来るのか、遠くで動いたように見える茂みに目を凝らし。続く相手の言葉に視線を戻し頭上にハテナ「良いものをシェア？どういう事だ？」普段から人と馴れ合う事の少ない自分は自覚する以上に硬くて絡みにくい人間かもしれない。予想外の方向へ進もうとふる二人組、彼女は自分をどう思っているのかが知りたい。唇に残るソフトなキスの香りに気を取られて遅れる返答「…あぁ、そうだな。それがいい」内容も半分くらしか届かず上の空で、枝に食料にこれから始まるサバイバル生活キットを抱え込んで移動し)

>>オーウェン

孤独が好きなら話は別だけど、貴方の良さを知らないなんて勿体無い。今日会ったばかりなのに馬鹿だとは思わないで、皆より私の方が余程貴方を見れる自信がある。
(幼少の砌から口数少ない性質だったかは分からないものの、実際接してみれば誰しも気付く筈。この男性は一見した印象よりもずっと実直で懐が深いという事に。質問に愉快そうな表情を作り「美味しい木の実があれば分け合うし、綺麗な花が咲いていたら見せてあげたい。一人より二人、誰がが居る意味は其処にあるの。」この人も人間なのだから、怒る時もあれば心動く時もあるものだと。何だか彼とならば永遠の迷子も怖くない、そう思えるから尚不思議。よい具合にぽっかり空いた洞窟を発見、お誂え向きに焚き火に丁度良いスペースまで。「まずまずの新居ね、どうかしら。」中を覗きさっと危険物の有無を確認。)

>>ペギー

俺の努力不足もあるだろうけど、どうも有り難う
(恐竜の扱いの下手な運営陣とはぶつかってばかり、こちらから歩み寄る努力はしてこなかった。元恋人のクレアはまだしも他のスタッフと積極的に関わろうとしなかった点は改めるべきだが、恋心を寄せる相手に誉められるのは素直に嬉しい点。シェアが含む幸せな響きに耳を傾け「わかった。なら此れはひとつめ」枝を拾う際に見付けた小さな花、長めに折り不思議な魅力に包まれた女性の髪に挿して。「ドアが閉まらないのが問題だが悪くはない」雨や寒さも凌げるだろう、上手いこと見付けたものだと感心。そろそろ濡れた服が気持ち悪くなる頃、シャツの裾を搾ったり襟を首から剥がしたりして。焚き火と食事の用意を素早く整え後は火が燃え盛るのを待つのみ)

>>オーウェン

それは人それぞれ、関心を持てる誰かに対してならきっと歩み寄れるわ。
(客観視する機会を作ってしまったのかもしれないが、十人十色といわれるように否定の意味合いは含めず腕を組み。少なくとも己は何ら意図せずとも実行に移すつもり、読めない心を開く鍵を探して。花を挿す直前の手との距離には小さく心臓が跳ね、気が付いた時には愛らしいモノが髪を飾っているのに白昼夢でも見ている心地に。「少しは可憐に見えるかしら。」年甲斐もなく乙女心は揺れ。「工夫すれば何処でも住めば都よね、その内否が応でも慣れる筈。」流石にブラウスを透かしたままで居るのははしたなかろう、岩陰に隠れ濡れた服を脱ぎコートを羽織りボタン留め。洗濯物を手に再び現れると「上半身くらいは脱いだら？」枝に引っ掛け乾かすのが近道、手頃な高さの物干し竿に皺伸ばして並べ。)

>>ペギー

関心を持てる誰か…君になら歩み寄れる
(恋は人を変える力を持つ不思議な魔法、彼女の気を引いて歩み寄ろうとする自分がいる事に自覚は無いのだが実行に移し。口紅に似た情熱的な赤色の花「よく似合ってる」可憐な表情に心臓が高鳴り、花で飾る任務を終えた手を伸ばして頭から頬にかけて優しく撫で見詰めて。上手く利用すれば良い「その前向きな姿勢は嫌いじゃない」岩から慌てて視線反らし。相手と異なり羽織れる物はなし、とは言え濡れた衣服を気続ける訳にいかず「悪いがそうさせて貰うな」肌に張り付くシャツを脱ぎ鍛え上げた肉体を露に、相手の真似して伸ばして干しておき)

>>オーウェン

私の所へ来て。私は貴方の側に行くから。
(自然と口をついて出てしまう言葉の数々。この感情は何と呼べるのだろうか、ふわふわとしていて遠くで光が点滅しているような。撫でる手にやがて頬は僅かに染まり、見つめる瞳から目が離せなくなって行くのもどうしてなのだろう。実に平和な時間、飲まれそうになりながら「前向きを捨てたら何も残らなくなるのよ。」背を向け岩陰で騒ぐ胸を落ち着かせ。見事な肉体美には勝手に視線が向くのだから仕方なし、だとしてもじろじろ見るのも失礼なもの「ああ……取り敢えず座って魚が焼けるのを待ちましょう。ほら凄く美味しそう、いかにもサバイバルで面白いわよね。」すすすと目を逸らし膝を抱え。)

>>ペギー

あぁ、途中で合流しよう
(春の暖かな空気に包まれ目を閉じれば何処かに飛んで行きそうな地に足着かない気分。血色の良い頬に口元が弧を描き、目と目が合えば世界中のものが動きを止め時間の感覚が無くなったかのよう。奥行きもあり天井も窮屈でない高さ「そうだな。いい性格の人に出会えて良かった」洞窟の中を見て回るふり、正確にはブラウスのない胸元に目が行くのを防止する為。隣に座るべきか正面が良いか、うろうろと迷った末に出した答えは人が一人分入りそうな距離を空けた横「いい匂いがしてきた。あとは海水があれば塩を作れて最高なのにな」味気の無さそうな夕食は物足りないだろうが贅沢は言えず、火に当たり身体を暖め冷えた身体が熱を取り戻すのを感じ)

>>オーウェン

迷わないように名前を呼び続けるわ、オーウェン。
(ゆっくりと回り始めた運命の輪、メリーゴーランドよろしく堂々巡りになったとしても決して不快にならない感覚に目を細め言葉の通り最初のコールを。重なる視線が眩しくて耐え切れずに「息が止まりそう。」肺を大きく膨らませ吐き出し。良い性格と言われれば自信満々な笑みが生まれ「自分でもそう思う、貴方もね。」ただの巡り合わせでは無いらしい、何かが変わっていく音がする。少し離れた場所から日を見つめる横顔を盗み見、此処でやっと本音の「寒い」を呟けるチャンスを得て。「まだ何かあるわよ、食べられる草が調味料の代わりになるかもしれないし。」生きていく為には散策必須、時は金なり自力で探し当てろ。)

>>ペギー

ペギー、俺もそうしよう
(互いの名前を呼び合う様子はまるで恋人、不快とは違う胸のざわめきが止まらず味わった事のない緊張に手に汗握る思い。息が止まりそうの一言で呼吸を止めた事に気付く「君の視線も息を止める」肩で大きく息を吸い込み吐き出して。「俺の性格も？それは光栄だな」相手を誉めたつもりが逆に誉められる、ポンポンとリズムよく返ってくる前向きな発言に魔法をかけられそう。火に手を翳し暖め、寒いのは同意できるがどうするか「…もっと近寄ればいい」火に対してではなく自分達の隣のスペース、気張る事なくすんなりと口から出せた。「食事して服が乾いたら散策するか？」魚がいたのだから他にも何かあるかも、元より行動力はある方。なかなか息の合う相棒となら散策するのもきっと楽しめる、洞窟の外へ向けた視線を戻し)

>>オーウェン

……私で良いのなら。今のは気の所為だから忘れて。
(抗えず心が引き寄せられると共に片隅では思ってしまう事、この状況に心酔しても許されるのか或いは期待などしてはならないのか。前言撤回、手で口を抑え。そんな発想をまた覆してしまう彼の言葉に何も言えず胸の前で手をぎゅうと握り締め。「我が道まっしぐらなのは確かでしょうけど、そういう人こそ偉業を成し遂げるものよ。」岩隔てた向こう側へ変わらぬポジティブを投げ。接近を許された展開には素直に応じ「失礼、あまり見ないようにはするから。」お互いがイレギュラーな着こなしであるからこそ恥ずかしい。「良いわね大賛成。地図を作るつもりよ、水場と此処、それから食料が手に入る場所を把握しておけば必ず役に立つ。」今では貴重品となった手帳を取り出しペンの頭でトントン唇叩き。)

>>ペギー

…無理な相談だな。聞き逃してたまるか
(互いに歩み寄れる人、気のせいにして欲しくない。表情に感情を乗せず淡々とした人間が見せた初めての我が儘はペギーという女性に惹かれているからこそ。握り締める手を取り自分の胸に向かって引き、更には寒さに身を寄せる状況を良いことに上着を纏わぬ事など忘れて肩に手を回して抱き寄せ。彼女は嫌がるだろうか等に気を配る余裕もなく「これくらい寄らないと意味ないだろ」まるでT-Rexにでもなったのよう、鋭い鉤爪で掴んで離さない。「地図、それはいい。二人分用意して集合場所も印しておこう」ライフルとクリッカーしか持たない己に対して便利な物を次々に取り出す相手には感謝しかなく、歩いて地形を把握して地図に印すという大冒険の予定に胸躍らせて)

>>オーウェン

今のは完全に私の負け、オーウェン？
(どうしようもない戯言が出てしまったものだと自身への反省の念が肩を落とさせた筈だった。直立からバランスは崩れ急に近付いた男性の上半身に普段の二倍もの目の開きっぷりが。どう見ても裸の胸筋が直ぐ横に、汗か水分かも判らない湿りも余計に鼓動騒がしくさせるのみ。呼吸に合わせ上下する胸に目が行くのをどうか許して欲しいところ、これでは洗濯物よりも早く己が天高く昇ってしまいそうで「意味が有り余る位有り過ぎて苦しい…」やっとのこと言葉紡ぎ。細かい作業は女である自身の特技、対して力技と理論的な思考は男の特技と言いたげに「もし猛獣に出くわしたら貴方にお願いしても良い？丸投げじゃなくて、ええと動物の扱いはどう考えても貴方の方が上だから。」唇叩くペンを止め。)

>>ペギー

ペギーのお陰で肉食系に目覚めそう
(ぐっと縮まった距離にさてどうするか、女性を前に野獣になるのはNGあくまで紳士的に。やってしまった後で心臓が跳ねる感じに襲われ、肉食系には程遠いが冗談でも言わないと平静を保てない。抱き寄せる際に触れた手を肩から外し、自分から寄せておいて相手と反対に少し移動して心の落ち着く距離を確保「すまん」の一言、やっと攻めたかと思えば直ぐに退くヘタレ。動物と心を通わせるのは得意技「あぁ、引き受けた。上手くしたら仲間になれるかもな」披露できるとなれば張り切り拳作って胸を叩いて任せてくれと宣言し)

>>オーウェン

それはお陰と言う程のものかしらね。
(戯けた表情や口調ならジョークだと判断出来そうなものを、明朗な性格ではない人物から放たれると難しく軽く困り顔で笑い。しかし親切な行為を受けた結果勝手に血の巡りは回復、未だ肌に触れた感覚が離れずその箇所に意識集中。何故か出てきた謝罪の一言、思うに近付こうとする度に自責が生じているようだ。「今のは適切じゃないわ。凄くドキドキしたのは確か、男性に手を握られても別にどうも思わなかった私が。」心理的距離をはかりつつその片手に手を乗せぽんぽん宥め。仲間になる、実に面白い「森のお友達は私の事も受け容れてくれれば良いけれど。」程よく焼けた魚にナイフを入れ葉の皿に盛って差し出し。)

>>ペギー

さぁな。ただ少なくとも俺は変わって来てるし、きっと良い方向にだと思う
(明るくジョークを言える質ではなく、自分では精一杯の冗談を言ったつもりでも通じず仕舞い。落ち着かない心拍数に触れた部分に残る温もりは戸惑いを生むばかり「少し強引だったかと…」謝罪の理由を口ごもる最中に重なる手、視線を落として固まること数秒。己と触れ合う事を彼女は嫌がらないと理解する迄僅かな時間を有し、身体を少しだけ傾け肩にちょんと触れ。早速ある物を利用するスタイルは面白い「ありがとう。相棒の事も紹介しておくよ」フォークもナイフも無い世界でワイルドに手掴みで口へ運び、流石に焼けた直後は熱く指に息を吹き掛け)

>>オーウェン

貴方の決意は必ず叶う。私も変わると約束するわ、偏見を捨てて。
(曖昧な物言いに困り顔を解き深い相槌一つ、ユーモア下手でもこの人物が持つ長所はいつか大きな成果に結び付く未来を期待出来る。男が如何だのと呆れてばかりの自分はどうか、女扱いを毛嫌った頑なな姿勢を改めたい、ただ一人の為だけに。「この際だからはっきりさせておくわね、最初に女として甘く見るなと言ったのは今撤回させて。謝るのは自信が無いからなのね？」でもね、私は貴方になら女として見られても良い。軽く寄り掛かる人へ穏やかに、それでいて冗談一切を含めぬ調子で言い切り。熱々の魚肉が少し冷めるまで待ってからの開始、かぶり付く姿にくすりと笑った後負けじと噛み付きはふはふ息吐き。)

>>ペギー

いい人に出会えて本当に良かった。改めて言うのも照れ臭いが感謝してる
(素直に気持ちを伝えられるのは彼女のおかげ。出会い頭で変に女性らしく扱わず自分と同等に接すると決めた考えは何処へやら、男女に成りつつある関係は少しずつ歯車を回していき。「自信がないと言うか、俺はデートに短パン履いて呆れられる男だぞ。どうして良いか分からない」彼女ともっと親密になりたい、けれども何をしたら良いか分からない。肩からコート越しに感じる体温に心の緊張も解れ思ったままを言葉に出来る。此処へ来てから初めての食事にありつき、がっつくあまり骨で口内を怪我しないようには気を付け「旨いな」焼き加減も完璧と添えて)

>>オーウェン

そんな、これ位の事で感謝してもらうつもりは無いのに。そして私も同じ。
(照れ臭いと言う相手に同じくして照れが発生、そわそわ感が居心地を変化させ片頬に手を添え。場合によっては極限の環境の中で最悪な出会いもあったろう、今実際に隣に居る人物とは真逆の。流石に初デートに短パンは諾えるポイントでは無いが良縁とは数多の糸の中に存在するもの「偶々合わなかっただけ、これからは未だ分からない。もっと自分を開放して良いのよ、貴方は自分が思っている以上の人なのだから。」戦場でも無ければ都会でも無い、そっと寄せ合う肩に髪預け。魚を焼いただけの代物でも気持ち一つでご馳走に、エネルギーが満ちていくのを感じ「次回はもうちょっと味のある物を食べさせてあげるから頑張りましょう。」髪に挿した花を震わせ首傾げ。)