北波 狂介 2013-07-06 16:01:59 |
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(多分、作ってくれたとしても食べないだろうが。声には出さずに口の中で呟けば軽く溜息を吐いて。とにかく彼が自分の前から立ち去ってくれれば其で良い。然し、食事出してくれるあたり、彼は相当優しいと自分は思う。其は間違っているのだろうか。でも此処から逃げ出したいのは変わらないけれど、ぐるぐると頭の中で自分と会話し、彼の話は全く頭に入ってこないようで曖昧に彼に返事をすれば顔を顰め、)
んー、じゃ居間でテレビでも見てていーぜ。時間かかるし。あ、それともゲームしてる?俺の貸すけど。まぁ好きなことして過ごして。(相手を相当信用しているのか好きな事をしてて良いとまで言い出して。自分はキッチンで下ごしらえを始める。勿論相手とは離れているので彼が逃げ出す事も不可能では無いが・・)
…なぁ…否。やっぱいいや。
(“なんでそこまでしてくれるのか。”と言おうとしたものの言うのに躊躇えば首を横に振り。本当に彼は優しいと思う。けど身体は自分の考えに納得しないようで、彼が自分に背を向けてる隙に此処を出よう、と決心すればなるべく静かに玄関の方に足を進めて行き、)
・・・・・あーあ、お前の事信用してたんだけどな・・。やっぱり裏切っちゃうのか。(一人キッチンで呟けば大きく溜息を吐く。 俺、お前の事もう知り尽くしてんだよ。お前がこうなったらどうでるかもな。けどこの状況下ですらお前は躊躇した。さっきお前が何を言いたかったのか、俺には分かる。)答えはお前が好きだからだよ。(ぽつりと呟けばそっとキッチンから抜け出す。すると彼奴の背中が見えた。気づかれない様に近づけば耳元で)何処行くんだよ?光輝。
っ……
(彼の呟きを聞けば足を止めて。知り尽くしている、か。自分は彼の事少ししか分からない。こんな自分の何処が良いのだろうか、奥歯を噛み締め乍目を細めては、)何処、って…帰る、んだよ…(相手の呟き且近付いて来る気配に気が付かず肩を軽く跳ね上げさせて驚き、小声で呟いて、)
何で?俺んトコ居ればいいだろ・・(相手を後ろから抱き締めては苦しそうに呟く。)頼むから大人しくしててくれ。俺はお前を傷つけたくない。(それとももう痛い目見ないと分かんねぇ?と小さく呟く。)まぁ、玄関は特殊な仕組みになってるからお前じゃ出られないよ。
家に妹が…
(顔を歪め乍呟けば相手の顔を覗き込んではっ、とすれば言わなきゃ良かった。と後悔し。彼に家族構成の事はあまり詳しく教えた事がなく今は妹と暮らしている、とゆう状態だった。こうやってもっと詳しく教えてないのも自分の悪い所だ、と顔を顰めたまま逸らしては。)…嫌だ(多分この“嫌だ”はいろんな意味での言葉だろう。相手の腕を掴んで自分から離れさせれば玄関を見て。其は彼が言ったような仕組みになっており、なんで、と呟いては壁に軽く凭れかかって、)
妹何歳?(必死に家から出ようとする相手が随分と滑稽に見えた。妹が居るのはどうやら嘘では無さそうだし・・。まさか俺ん家連れてくるわけにいかねぇしな・・・。かといってこのままもな・・・)
俺のいっこ下。16、
(片手で頭の髪をくしゃ、と掴み乍応えて。“人間は完全には嘘を吐けれない。”と聞いた事がある。先程の“家に妹が、”は嘘であり“妹が居て年齢は16歳。”が本当である。実際今妹は曽祖父の家に泊まりに行っているのが本当の事だったり。玄関を横目にみればどんな構造なんだろうか、と呑気に考えては目線を彼の方に移動させて。彼の優しさ的に多分悩んでるだろう。嘘を吐いた事に罪悪感が湧いてこれば相手の頭を無意識に撫でていたり、)
(相手の手が己の髪に触れれば何のつもりだよ?と問えばそっと手をのける)曖昧な態度は俺を鈍らせるから、変な優しさはいらねぇよ。(本音をぽろりと零せば未だにどうするべきかと考えて)んー、高1なら飯くらい作れるよな・・じゃあ俺が仕送りでもして・・
…ごめん、
(退けられた手をひら、と振り乍謝れば、自分自身に驚いていて。無意識とは言え撫でるなんて初めてだな、なんて思っていれば相手の顔を横目で見乍苦笑いを浮かべて、)…、(相手の本音らしき言葉に驚いては“俺は優しくない、”と口パクで相手に伝わらないであろう事を言って、)…し、おくり…や、そんなのいいから…、(“仕送り”とゆう言葉を聞いては軽く青褪め首を横に振り。)
でも妹ちゃんどーすんだよ。流石に放置はマズイだろーが。(でも此奴を帰すのはちょっとな・・。暫く考えては)お前だって妹ちゃん心配だろ?(問いを投げるが先ほどからこんな玄関で話し合うのにも飽きてきた、と無言ですたすたと居間に戻れば)
だから、俺が帰れば済む事だろ?、
(相手の顔を見て問うては軽く溜息を吐いて。正直彼が帰してくれる確率は低いが、目を軽く伏せては片手で眉間を触れば、)心配に決まってんだろ…。でもお前に仕送りさせるなんて…、(リビングに向かう相手の背中を見て自分もゆっくりリビングの扉に近付けば上記の言葉を、)
嫌だ。(リビングのソファに座れば子供のわがままの様に言って。)いーよべつに気にすんな。俺ん家金持ちだし(なんて冗談ぽく笑って立ち上がりキッチンへ。 冷凍庫からアイスを二つ取り出して相手に渡して再度ソファに座れば)アイス食うだろ?
何でだよ…、
(溜息を吐き乍呟いては自分もソファーに座ろうと其方に足を進めて、)だ、けど…(やっぱり罪悪感やら迷惑やらの感情が芽生えるようで。直ぐには納得出来るはずが無く。ソファーに座ろうとすればアイスを渡されて受け取れば)今は…否。有難う(“いらない”と言おうとしたが折角持ってきて貰ったのに其はないだろ、と自分を敲いては無理矢理笑みを作って礼を言い、)
・・・?おう。
(相手の作り笑いに胸を痛めるがそんな自分にもう手遅れだろーが。心の中でつぶやき)なぁ俺から提案なんだけど(と話をきりだす。この提案、此奴にとって悪い話じゃない筈だ)
ん…?
(先程貰ったアイスを口に運び乍彼の言葉に首を傾げて。お腹壊すかもな、なんて考え乍彼を見つめては)提案?(その単語を口にしてはなんだろうか、提案って妹に会わせてくれるとかか?、と考えて。)
お前がどうしてもってんなら学校ぐらいは行かせてやってもいいぜ?で後は手錠外してやろーか?放し飼いだよ。お前のためにここまでサービスしてやってんだからなー?まぁ、逃げ出そうなんて考えた時は・・、まぁわかるだろ?(どうだ?と口角あげて相手の返答を待つ)
…は?……ほんと、か?でもなんで其所まで…、
(予想外の言葉に一瞬固まるも直ぐに言葉をなんとか繋いで呟く様に言えば“学校に行ける”とゆう喜びが出て胸を撫で下ろし。でも何で彼は此処までしてくれのだろうか。そんな事を思っては上記の後語を。)
何でって・・・、そりゃ愚問だろ。(ふ、と小さく口もとを緩めればぽんと相手の頭に乗せれば)じゃ、そーゆー事で。良かった。この提案すら断られたらどうしようかと思った
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