ひ み つ 。nl/募集

会議の内容なんてまとめてる場合じゃないよ、生徒会長サン？(流石年上であり、生徒の頂点である先輩。頭を使ったもっともらしい理由並べられてしまうも言われた通り出口に向かうこともなくて。椅子に座ったままスマホ取り出せば何やら操作したあと画面を先輩の顔の前へ差し出して。そこには夜の街、先輩と悪酔いしたオジサンが密着して歩いている写真があり。フッと意地の悪い顔をすればスマホをゆらゆら揺らしつつ)一緒に帰ってくれるよね？＿＿せーんぱい

ん、な……！写真まで撮ってたの！？
(皮肉のように役職名で呼んでくる相手に無視を決め込んでいると、視界に入ってきた画像に目を丸くして。先日目撃されて以来付きまとわれているのは理解していたが、まさか写真まで残されているとは思っておらず。)
一緒に帰ったら、消してくれるんでしょうね。
(背に腹は変えられない、とペンをケースへしまいながら尋ねると、今度は相手の目をじっと見つめて)

ん？まあね。一応撮らせてもらいました(スマホの画面を見て動揺したのを見れば満足げに笑って。抗うことなくペンをしまい帰ろうとし始めるのを横目に見ると、自分もスマホをポケットにもどし椅子から立ち上がり。立ったところで見つめてくる視線とちょうど重なり合って)＿＿どーかなあ？先輩がイイ子にしてたら消してあげなくもないけど(イエスともノーとも言わないで部屋の扉まで歩いて行くと振り返って先輩を手招き)

……あなた、別に私ひとりに構ってるほど暇じゃないでしょうに
(荷物をすべて鞄にしまうと言いながら立ち上がり。学内でみかける相手は、良くも悪くも充実しているように見えるのに、なぜ自分に構うのか。考えてから、再び溜息を吐いて)
いい子、って、私の考える良い、とあなたの考える良い、に大きな差があるように思えてならないんだけど
(とにかく写真がある以上従うほか無いと、手招きをする相手の方へ渋々歩いて行き。部屋を出ると、会室の鍵を閉めて相手へ向き直りそう言って)

暇だよー。先輩に構ってもらえない日は他のコと時間潰してるだけ(自分の私生活話題にされれば事実か嘘かわからないくらいの軽い調子で返して。ため息を吐かれる度、加虐心が増してくる気がするとニヤと口端を上げ)＿＿そこはもちろん、俺のイイ子基準に合わせてもらいますよ？(鍵を閉めて向き直ったところ警戒心強い先輩のわずかな隙を見つけ、計らったようにして片手を先輩の頬にあて話せば「まず＿＿手でも繋いでもらおっかなー？」と頬から手を離し目の前に差し出してみて)

じゃあ、今日もその“他の子”と一緒に居たらどうですか
(時間潰しと言われている子の気持ちを考えながら、眉根を寄せ告げると、次の瞬間頬に触れた手にびくりと体を硬直させて)
と、突然人に触らないでくれる？屋内で、ましてやあなたと手をつなぐ理由もないしッ
(異性に触れられることは、バイト柄慣れてはいるものの、同年代、あまつさえ整った顔立ちの相手となれば、どこか気恥ずかしさを感じて。早口でまくし立てると、職員室に鍵を返そうと歩き出し)

1番一緒に居たいコが目の前にいるのに？他のコと？＿＿考えられないなあ(先輩の秘密を知ってからというもの興味があるのは先輩だけで。他のコと、なんて言われても行く気もなく硬くなった体にフッ、と笑い)あー。そっかそっか。「屋内」ではダメでしたかー。外でなら手繋いでくれるんですかねー？オ、ジ、サ、ンと外で密着してたみたいに(早口で言い逃げされてしまいそうになり引き止めるべく口にしたのは先輩の弱み。もちろん他の人がいないとことを確認してから話したが、先輩はかなり焦るだろうと思いそれを利用してもう一度手を差し出せば)手。＿繋いでくれますよね？

ッ、――あなたの一番は、そのたびに変わるんでしょうね
(漫画やドラマのような歯の浮く台詞に身じろぐも視線は向けないまま言うと、再び歩きだそうとして)
ちょ、ちょっと、こんなところで言わないで！あれは斉藤さんが酔っていたからでッ。……職員室までだからね
(次に聞こえた言葉に慌てて立ち止まって振り向くと、声を小さくして言い訳を続け。差し出された手を数秒睨めつけてから、これ以上何か言われては困ると思いしぶしぶ指先だけ握りしめ)

機嫌悪くしないでよ、それじゃあまるで＿＿俺の1番でいたい、って言ってるみたいに聞こえるよ？(先輩が自分に苛立って話すことなんて毎回なのだがわざとおちょくるようにして言葉並べれば、勝気な笑顔は相変わらずのままで)ふーん。斉藤さんってゆーんだ？アイツ(男性の名前が出てくるとややムス、とした顔で返し。繫がれた手の密着具合が薄く物足りないとでも言いたげにグッと力を入れて華奢な先輩の手と強制的に恋人繋ぎにするとようやく歩き始めて)

ちがッ……。ただ、あなたのことを本気で好きな子が可哀想だと思っただけで…
(否定しようと振り向けば、からかっていることが分かる笑顔を浮かべている相手に苦々しい表情を浮かべて)
アイツ、って……まぁいいけど…こ、この手は問題あると思う！
(子どもが不貞腐れたような反応をする相手に首を傾げながらも追及しないでいると、絡まれた指に慌てて立ち止まり。誰かに見られたらという焦りと恥ずかしさから、手を離そうとぐいぐいと上下左右に振ってみて)

俺のこと本気で好きなコ？＿＿そんなコいるかな(今まで遊びでしか付き合ったことがないから本気だとかそういったことについても考えてみたことがなければ知りたいとも思ってなくて先輩の言葉にキョト、と首をゆるりと)＿暴れないで、イイ子でいなきゃダメでしょ？消してもらいたいんだもんね(離そうと揺さぶられるも男と女の差かピクリとも動けないように力を入れるも華奢な手が痛みを感じてしまわないだろうかと思う良心もあるらしく、言葉で例の写真の存在ちらつかせ)

そりゃ、あんな幸せそうな顔、本気で好きじゃなかったらしないわよ
（ふ、と思い浮かべた女子たちの顔を思い出せば、それに釣られるように思わず微笑んで。けれどそれも束の間、この男には伝わっていないのだとチラリとその顔を見てから、思わず溜息を吐き）
あなたって本当に卑怯ね……。末恐ろしいわ…
（相手の言葉にぐ、と手を止めれば、せめて言葉で対抗しようと憎まれ口を叩き。離せないのであれば、早く職員室へ辿り着こうと歩みを早めて）

ふーん、先輩って俺のことよく気にして見てるんだね(本気であるということよりも先輩が自分の周りのことをよく気づいて、見てくれていんるんだなと違う方向にとらえてしまい。吐かれたため息とは逆に嬉しそうに笑って)＿＿こーんな真面目な生徒会長があんな秘密隠し持ってる方がじゅーぶん末恐ろしいと思うけど？？(憎まれ口には憎まれ口を。軽く手をリズミカルに揺らしながら誰にも見られることなく職員室までたどり着けば手を離してやって「行ったらっしゃい」と)

――偶然視界に入りやすいのよ。うるさいから
（前向きすぎるくらい前向きな言葉に、呆れたように笑いながらそう言って言葉を付け足し。まさか自分が一人の相手を、ましてやほとんど脅迫まがいなことをしてくる後輩を気にかけているわけがないと言い聞かせるように頭を振って）
あれは事情が……、あなたに言っても仕方ないわね。待ってなくていいから、早く帰ってください。
（つい言い返しそうになる口を抑えると、離れた手をひらりひらりと振って帰るように促して。職員室へ入り鍵を返すと、今日の会議のことなどをいくつか教師に報告し、数分してから廊下へ戻り）

賑やか＿って言ってくださいよー(うるさいと切り捨てるように言われれば困ったように眉寄せて、しかしちっとも反省気のない口調で)＿＿おかえりなさい。……で、事情ってなあに？(見送ったあと自分が求められていないことはわかってはいたが1人で帰らずに廊下の壁にもたれて先輩が職員室から出てくるのを待っており。少ししてから帰ってきた先輩に当たり前のような流れで気にかかっていた「事情」を聞き出そうと質問して)

（賑やか、と言われればそうかもしれない。さながら、尻尾を振りながら飼い主に懐く犬のような……。廊下へ出る直前、別れ際の相手の言葉を思い返しながらクスリと笑うと、そこに立っている姿に驚いて目を丸くし）
まるで忠犬ハチ公ね……。あなたには全く関係のない話です。今日は手をつないであげたんだから、もう満足したでしょう。
（ぼそり、と小さく呟いてから、まさかあの何気ない言いかけを聞き逃さず、その上待っているあいだも覚えていたなんて、といっそ感心しながらも、さらりと受け流し通りすぎようとして）

関係ないなんてつれないなーあ。＿＿逃がさないよ、せーんぱい(あれだけ言われたら普通は帰ってしまうだろうから自分がまだ待っていたことに先輩も驚いたみたいで。でもすぐにいつものツンケンした態度取られてしまうと歩き出した先輩の三つ編みの片方をちょい、とつまみ引き止めて)話してくれるまで帰さないからね？？

わ！？く、崩れちゃうッ
（編んでいた髪を引かれると慌てて根本を押さえて、それ以上引かれないように相手の方へ一歩近づき。観念したように相手に向き合ってから俯くと、数秒黙りこんで）
……お金が、必要なの。母と弟と私、三人で生きていくために。
（全ては言わないまでも、ここまで話せば納得するだろうと曖昧に言葉を濁して。髪を掴んでいる手を離そうと、相手の手に自分の手を重ね）

どーせ、あの仕事するときは外すんでしょ＿＿(髪が乱れるのは流石に嫌だったらしく大人しくなったのを見ればバイト時は確か髪が下されていたな、なんて思い返しながらからかおうとしたのだが先輩から言われた理由に思わず途中で口を閉ざし)へぇ。そーなんだ(かわいそうとか大変だねとか自分がなったわけでもないので軽くは言えなくて。短く返せば重ねられた手を強引によせてギュっ、と繋ぎ「かーえーろ」とそのまま玄関に向かい始め)

その場所に合った格好をしてるだけですっ……妙にすんなり引くのね。珍しい
（性懲りもなく秘密を安々と口にする相手に声音を強めてから、素直さに呆気にとられたようにきょとんとして。それからすぐに、自分の意思とは異なる動きをした相手の手に、あっと小さく声を上げ）
一緒に帰るから手を離して！は、恥ずかしいから！
（先ほどとは違ってどこか気遣いや優しさのようなものを感じてしまって、自分から無下に離すことはできず。けれどその行為が恥ずかしいことに変わりはなくて、相手から離してくれるよう正直に訴えかけ）