それは、澄み渡る朝焼けのよう (〆)

それは、澄み渡る朝焼けのよう (〆)

筆者  2022-05-22 20:58:31 
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まえがき

本書は、かけがえのない相手へのメッセージであり、私の想いだ。
このような本を出すとは、以前の私では想像もつかなかった事だろう。荒みきった私の心が、こんなにも晴れやかになったのは、きっと彼と出会ったからだ。

この本に出会えた全ての方が、大切な人との思い出を今一度慈しみ、これから先の幸運なる出会いに恵まれますように。


___ 愛しき者へ 筆者より






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  • No.62 by 大波 澄佳  2022-05-29 12:48:35 


…….、ん。

( 一度、朝日を眩しく感じた気がしたが、その後も眠り続けていたようで。机に突っ伏したままで固くなってしまった腰をゆっくり伸ばせば、目をこすって起き上がる。
その際、肩から落ちたカーディガンを拾えば、一瞬、それが何なのか分からずに硬直する。しかし、直ぐに彼のものかと察すれば、手にしたまま日が高くなった空を見上げた。
ふと、台所から朝食の良い匂いがすれば、それに誘われるかのように歩みを進める。)

…おはよう。早起きだな。

( 顔を覗かせれば、既に大分朝食も出来上がってきているようで、少し申し訳なく思いながらも挨拶を交わす。
そして、手にしたカーディガンを軽く持ち上げながら礼をいえば、隣に立ってその手際の良さを観察して。 )

  • No.63 by 伊川 翔  2022-05-29 14:24:32 



おはようございます!
勝手に朝ごはん作りましたけど、食べられますか?

( 相手が起きて此方に向かってくる気配に気付けば、相手を見てにっこり笑って。あんな姿勢で寝ていたのだ辛くないかな、なんて思いながら「身体痛くないですか?あ、風邪引いちゃうと思ってかけたんですけど。」とカーディガンを見て話す。)

…あんまり見られると少し恥ずかしいです。

( あまりに相手が横で自分の作業をまじまじと見るもんだから、見られるのは慣れておらず少し困ったように笑って。ご飯や味噌汁をよそうと相手に「持って行ってもらってもいいですか?」とお願いをして。)


  • No.64 by 大波 澄佳  2022-05-29 15:41:20 


…あぁ、大丈夫、飯も食べられるよ。

ありがとう。

( にっこりと笑顔を向けながら話す相手に、体調や身体も何ともないことを告げると、朝食とカーディガンの二重の意味を込めて再度礼を言う。
そして、無意識にも集中して相手の手元を見ていたらしく、困ったような声が聞こえてくればハッとしたように相手の顔を見上げて視線を逸らした。)

…すまないな。
私が料理出来ないものだから、つい。
料理シーンの参考になるかと思うと集中してしまって。

( そんな言い訳を述べながら、言われた通りにご飯と味噌汁を運び出す。
料理の手順や仕草、音に匂い、今までは一般的な描写ばかり書いていたが、身近に料理してくれる人がいると捉え方も表現の仕方も変わってくるかと思ったらしい。 )

  • No.65 by 伊川 翔  2022-05-29 17:15:48 



おお、なるほど。
それなら全然見てください!でも参考になるかわからないですけど。

( 見ていた理由がまさか仕事の理由だとは思わず、それならと言うが、実際恥ずかしいものは恥ずかしくて。しかしこんな素人の料理風景が役に立つならと思う。)

あ!運んでもらってありがとうございます!

( 運んでもらったことにはお礼を言い。自分も運び終えると席に着く。「俺朝から走ってきて腹ぺこぺこで」なんて笑って。それにしても適当に作ったがどれも食べられるメニューだっただろうかと少し相手の様子を見て。)

  • No.66 by 大波 澄佳  2022-05-29 17:51:54 


十分参考になるさ。
…傍から見ていると、面白いものだ。

( 散らばっていた書物等を片付けながら、料理が揃うと自分も席につき、参考になるか分からないという相手へ平然と言葉を返す。
よく考えれば、誰かが料理をしているところを見るというのも、これまではほとんど経験した事がなかったものだ。…本当にこれでよく小説家などと名乗れたものだ、と我ながら思う。)

走ってきたのか。
本当に運動が好きなんだな…確かに、朝焼けは気持ちが良さそうだしな。

( 手を合わせてから一口箸を運べば、相手の早朝からの活動に感心の眼差しを向けつつ相槌を打って。
澄んだ朝日の中を走るのは気持ちいいし、良い一日のスタートになるだろうと頭では分かっているが、感心するばかりで、自分も出来るとは思っていない。
返答後、昨日の晩のように 「美味い」と付け加えれば、寝起きらしからぬ食欲で食べ進む。 )

  • No.67 by 伊川 翔  2022-05-29 18:18:21 



それなら、いくらでも見たいとき見てくださいね。

( 相手が参考になると言ってくれるなら、いくらでも見ていいと伝えて。自分も手を合わせると「いただきます」 と言い食べる。自分が作る朝ごはんなのでいつも通り自分は感想もなにもないのだが、やはり「美味しい」と言ってもらえるのは嬉しい。自然と顔が綻ぶ。)

澄佳さんよく食べますね。

( 相手の食べっぷりには驚きながら。走ってきた自分並に食べるので、そんな細い体でよく入るななんて思う。)

  • No.68 by 大波 澄佳  2022-05-29 18:39:45 


( 見たい時に、という言葉には「 そうさせてもらおう 」と返し、味噌汁を啜った。温かな食事が喉を通る度に目が冴えていくような感覚に陥る。成程、朝食はちゃんと取るようにと言われる訳だ。この歳になって改めて気付かされるとは、不出来な人間だなと我ながら思う。
また、続けられる言葉に、はたと自分の茶碗を見れば、既にほとんど残ってはおらず、首を傾げた。)

食べない時も多いんだがな…。
確かに、量は食べる方かもしれん。

( 今までは無自覚だったが、相手に言われて確かに多く食べる方かもしれないな、なんて思い当たる。普段食べないせいでたまに食事をする際に大食いになってしまったのだろうか。
…彼と違って運動する訳では無いのだから気をつけるか、と内心思いつつ。それでも箸は動かしていて、1つ、思い出したように続けた。 )

そういえば、昨日の本はそのまま貰ってしまっても構わないが、要らなかったらまた私の書斎にでも置いておいてくれ。

  • No.69 by 伊川 翔  2022-05-29 18:54:26 




そうなんですね。
作る方としては食べてくれた方が嬉しいです。

( 相手が量は食べられる方だと知ると、それなりに作っても良さそうだなんて思う。何にせよ沢山食べてもらえるのは、作り手からすると嬉しいものだ。さらに張りきって作りたくなる。)


…あ、そういえば昨日の夜1冊読んじゃったんです。全部。
すんなり読めました。

( 本に関しての話題が出ると、そういえば昨日の夜一気に読んだことを思い出し。感想を述べようとするも、まず出てきたのは本当に読みやすかったということで。更に「こんな小説が書けるなんてすごいと思いました、純粋に。上手く感想言えなくてすみません。」なんて言いつつ、さらっと気になったことを聞いてみて。)

こういう小説って、澄佳さんの実体験が含まれていたりするんですか?

  • No.70 by 大波 澄佳  2022-05-29 19:16:15 


そうだったのか。
読んでもらえたのなら、それ以上に良いことは無い。

( 本は苦手だと言っていた彼だが、すんなりと読めたと聞けば、それはそれでやはり嬉しいもので、上手く感想を述べられないと言うが、全部読んだという事実が有難かった。こちらも、フォローは苦手でどうにも無愛想に返してしまうが…。
それにしても、幾ら比較的薄い書物だったとはいえ、一晩で読んだとなると、一体彼は何時に寝たのだろうか。
__そんなことを考えていたが、次に問われた言葉に、一瞬コップを持ち上げていた手を止めて、相手を見つめた。)

……そうだな。
私の小説は、といっても、特にその本の最後の少女は…。
私の代わりに、望みを叶えてほしかった。

( 小説家が実体験や想いを綴ることは、もはや良くあることだろう。だが、こんな年増な男が言うには少し奇妙だろうか。それでも、目の前の相手には特に誤魔化す必要もないだろうと、淡々と事実を述べて言った。 )

  • No.71 by 伊川 翔  2022-05-29 19:23:53 



はい。読むのには時間がかかりましたが。
そんなことも気にならないくらい、読み進めちゃって。

( 上手く感想は伝えられなかったものの、相手は自分がその作品を読んだことに対してそれ以上に良いことは無いと言ってくれる。感情はあまり読めない人ではあるが、そうやってきちんと自分のことを見てくれているところが素敵だなと思う。)


…なるほど、そうだったんですね。
なんか、すごい想いが伝わってきたというか、なんというか、上手く言えないけど、もしかしたら、って。
でもその経験が、こうやって作品に生きてるんですね。

( 実体験というよりかは、自分の願いを叶えて欲しかったという相手に、もしかしたらあまり触れてはいけないことだったのだらうかと心配するも、淡々と話す様子からは感情は読み取れず。ただ、その作品がすっと心に入ってきたのはその経験があるからなのだろうなと思う。)


  • No.72 by 大波 澄佳  2022-05-29 19:48:39 


…キミは、父親と違って鋭いな。
先輩にも、それほどの感性があって欲しかったものだ。

( 思いが伝わってきた、そう述べる相手を見て、フッと目を細めて悲しげにも嬉しそうにも見える顔で笑って見せた。
初めてその本を見せた時、彼の父は、ただ、凄いと褒めてくれた。惹き込まれる話だと言い、よくこんな話が思い付くな、と此方の背中を激しく叩いてきたっけ。
目の前にいる彼と同じ栗色の髪に、それに似合う明るく無邪気な笑顔で “ 想いが伝わった ”と言われていれば、どんなに、嬉しかった事だろうか。)

……昔、私の想い人が、早くに結婚して子を持った。
祝福こそしたが、どうしても、その子には会えず、拒否してしまっていた。
その子が産まれたことで、私の望みは叶うことが無くなったからな…拗ねて、いたのかもしれない。

( 一度止めた手を再度動かし、飲み物を一口飲めば、静かに言葉を続け、彼の瞳を見つめた。髪の毛に留まらず、彼には面影が幾つもある。昨日、はじめて見た時、無意識に目を逸らしていたのかもしれない。
自分の初恋の相手が誰なのか、それはバレてしまっても構いはしない。
どこか、聞いたことあるような言い回しを告げては、空になった食器を重ねて立ち上がった。 )

  • No.73 by 伊川 翔  2022-05-29 20:11:27 




( 相手がぽつぽつと話し始めるのを最初は、なんとも思わずに聞いていた。しかし、「父親と違って鋭い」という言葉や、その後に続く彼のこの小説にまつわる恋の話を聞いていくうちに段々と繋がり、彼が好きだった相手というのが誰かが分かってしまった。分かった瞬間に相手と目が合ったが、そこからどこか悲しげな相手の感情が読み取れ。言い残して席を立った相手を目で追う。)

…俺の父さんのことが好き、だったんですか…?

( 恐る恐る聞いてみる。本当は触れない方がいいのかもしれないが、ここまで聞いてモヤモヤするくらいならと勇気を出して尋ねる。同性を好きなことに偏見はない。だから相手が父のことを好きだったとしてもなんとも思わないが。だけど、予想が当たっているとするならば、自分の父親は酷い奴だと思う。相手の気持ちも知らないで、赤ん坊の写真を見せたり、こうやって息子を預けたり。いつの間にかそのモヤモヤは自分の父に対するものへと変化していて。)




  • No.74 by 大波 澄佳  2022-05-29 20:38:25 


……今はもう、そんな恋だの愛だの、廃れたと思っていたんだがな…。どうしようも無く、私は大人気ない奴らしい。

申し訳ないよ。キミにも。

( 好きだったのか、その答えを直ぐに出すことは出来ず、立ち上がったまま一間考えれば、彼の推測に否定せず、肯定の意も込めてそっと述べる。先輩の事が好きだという感情は、昔だけのものなのか…いや、多分、断ち切れてはいないだろう。
こんな事実を述べられて、息子である彼はどう思うか、冷静になってそう考えると、随分と酷なことを言ってしまったかもしれない。)

だが、キミたちが幸せに暮らしていて嬉しかったのも事実だ。
…元々、私に想いを伝える勇気は無かったし、時代が時代だったからな。

( 後出しのようになってしまったが、先輩が嬉しそうに交際や結婚の話をしてきた時は、勿論、失恋の悲しみはあったが、何よりも幸せそうな顔がみれて此方も嬉しかった。今でも続く連絡は、自分と先輩との繋がりを感じさせる。例え、ただの親しい後輩としか見られていなくとも。
おまけに、一昔はまだ偏見や差別も酷く、同性が好きだなんて誰にもいえなかった。)

  • No.75 by 伊川 翔  2022-05-29 21:05:01 



申し訳ないだなんて…
…澄佳さんの言ってることは分かります。
だけど、父さんのしてること、酷いですよね。
赤ん坊の写真見せたり、俺をここに預けたり、澄佳さんの気持ちを知らなかったとしても、いくらなんでも…。

( 「申し訳ない」居間に響いたその言葉に胸がぎゅっと押しつぶされそうになる。それは、相手が言う言葉ではない。あの小説を読んだから、相手の気持ちを今知ったから言える。その言葉は相手に相応しくない。寧ろ謝らなければならないのは、父親の方だ。澄佳さんの気持ちを何一つ考えないで。どれだけ鈍いんだと腹立たしくなる。あの小説も、澄佳さんがどんな想いで書いたのか、最後には言葉につまり、眉を顰める。
__こういう感情をなんと言えばいいのだろうか、怒り?呆れ?悔しい?「父のこと、殴りたいと思ったのはこれが初めてです。」なんて言いつつ、顔を下に向け、拳をぎゅっと握りしめる。)

  • No.76 by 大波 澄佳  2022-05-29 21:31:23 


……確かに、“ 知らない ”って言うのは罪だよな。

( 言葉を詰まらせ、下を向く相手に、一度持ち上げた食器を再度卓上へ。そして、傍へとしゃがみ込めば栗色のその髪を乱暴に撫で回した。)

それでも一応、今の私があるのも先輩のおかげなんだ。
…勿論、キミに会えたのもな。

私が今も一人でいるのは、私がそう決めたからだ。

( 父を殴りたいと呟くその姿に、眉尻を下げて笑ってしまえば、次こそ立ち上がって食器を台所へと下げに行く。
先輩を好きになっていなければ、もし、この願いが成就してしまっていたら、きっと小説家としての小波澄香は存在していなかっただろうし、今目の前にある彼と、こうして会話することもなかった。決して、辛いことばかりではなかったと、そう言い聞かせている。
この歳になって、自分がまだ独身で、たった一人広い家で暮らしているのは…確かに、未練もあったかもしれないが、それは自分自身の選択だ。彼が、自分や自分の親を軽蔑する理由であってはならないと、そう思う。 )

  • No.77 by 伊川 翔  2022-05-29 21:40:29 



( 頭を乱暴に撫でられると、思わず肩を揺らす。何だかこういうときに上手く言葉が出てこないのが歯痒い。そのまま俯いたままで更に納得のいかない思いをぎゅっと拳に握りしめて。)

…そう、ですね。
ごめんなさい、ちょっとかっとなり過ぎました。

( 確かに、今自分がいることも相手とこうやって話せていることも、両親が結婚したからの結果であり、彼が小説家としてデビューできているのもまたそれがきっかけなのだ。悪いことばかりではないことは、その言葉を聞いて分かるが、それを無理やり絞り出して自分をそう言いくるめているようにも感じてしまう。こうやって、すぐ何かあると言動に現れてしまうのが、自分の素直なところであり、短所でもある。ひとつ深呼吸をして怒りをおさめめ、少し落ち着いた所で、顔を少し上げて相手の様子を盗み見る。)



  • No.78 by 大波 澄佳  2022-05-29 22:01:11 


いや…まぁ、いいんだ。
私は、はっきりと言葉にして表現するのは苦手だから、キミのように素直に示してくれるのを見ると、すっきりする。

( 食器を下げ終えれば、居間から聞こえる相手の言葉に耳を傾けながらすぐに戻ってきて、もう一度腰を下ろす。
比較的穏やかそうに言葉を返せば、先程横にまとめた書物の山から、自分が持っていたあの小説をもう一冊取り出して、静かに眺める。
担当者なんかには、意外と感情が表に出やすいとは言われるが、それはあくまで表情の話で、自ら口にすることはあまりない。だからこそ、代わりに怒りを表してくれる相手には、少し感謝の意を示す。)

…しかし、キミにとっては随分と面白くない話をしてしまった。
同居を解消したくなったのなら、日が浅いうちに教えてくれ。

( 本から顔を上げれば、此方の視線が相手の瞳とぶつかって一瞬言葉を詰まらせる。今更ながら、こんな事実を告白してしまったことに罪悪感が湧き上がるのだ。
これから本格的に同居生活が始まるというのに、若い青年には嫌な思いをさせてしまった。こんな40代を目前にした大人が、自分の父を好きだなんて…、しかし、この同居を取り消したいのならば、それは決して遅くはない話だ。 )

  • No.79 by 伊川 翔  2022-05-29 22:18:05 



…それなら、よかったです。

( 自分の短所についてそのように言ってくれる相手はやはり優しい。少し気持ちが晴れたように思う。自分だったらこんなに良い人が恋人なら絶対に離さないのに。)

同居は解消しません。
…ただ、俺はいいですけど、澄佳さんが嫌じゃないですか?

( 同居について触れられれば勢いよく顔を上げ首を横に振る。こんなことで、自分は解消したくない。相手と出会って1日もたっていないが、それなりに相手と過ごす時間は楽しいと思えるし、もっと一緒にいてみたいとも思う。ただし、それはコチラの考えであり、相手はどうなのだろう。自分と過ごすことに何か嫌な気持ちがあるなら教えてほしい。自分と父はよく似ている。知り合いや母にも「若い頃のお父さんみたい」と言われる。つまり、自分を見て、相手は辛くないだろうか。)



  • No.80 by 大波 澄佳  2022-05-29 22:47:06 


…確かにキミは、先輩によく似ている。

( 同居の解消は望んでいないらしく、首を横に振る姿をみて、何故だか此方も少し安堵したような気持ちになる。自分という人間を否定されなかったという気持ちもあるが、単純に、1人じゃなくなった我が家も居心地が良いかもしれないと思っていたからだ。
だが、問い返されたことに関しては、再度相手の顔を見つめて、少し懐かしむように首を傾げれば、ボソリと呟いた。彼が懸念しているのは、きっとその事だろう。)

しかし、キミに彼を求めるほど落ちぶれてはいないさ。

友人として、大切な息子を託された責任もあるし、何より、私もキミがいてくれると助かる。

( 顔立ちも、雰囲気も、仕草や言葉も、様々な断片から父親の面影が見えてくる。流石親子であり、全く辛くないと言えば嘘にはなるが、それでも放り出す理由にはならなかった。つまり此方も、同居に関しては嫌だと思うことは無い。)

  • No.81 by 伊川 翔  2022-05-30 00:48:39 



はは、それなら解消はなしですね。
…まだ1日もたってませんけど、俺澄佳さんのこと好きですから。

( 相手から同居解消の意思はないことを聞けばほっと安堵する。顔立ちや雰囲気が似るのは家族だから仕方がない。重ねて見るところがあっても致し方ないだろう。ふと、口から出た「好き」という言葉には、特に深い意味は無く、信頼しているという意味で使ったつもりだ。しかし好きという言葉が自然と自分からでたことには、自分でも驚いて。)

改めて宜しくお願いします!

( 兎に角、改めて仕切り直そうとぺこりと改めて頭を下げると、テーブルの上の物を片付けようと立ち上がりせっせと動き始める。今日は元々休みだったので特に急ぐこともないが。)


  • No.82 by 大波 澄佳  2022-05-30 18:57:42 


……、そうか。

( 安堵したように笑いながら“ 好き ”だと言われれば、瞬きを数回して顔を逸らして上記を呟いた。
勿論、そのような表現では無いことも承知しているし、今更赤面して照れるほど若くもない。それでも、誰かから真っ直ぐに好意を伝えられたのはいつぶりだろうか。疎遠である家族からも、いつその言葉を聞いたか、もはや覚えてはいない。
「 こちらこそ、よろしく頼む 」と相手の言葉に続けて返答すれば、逸らしていた視線を戻して、此方も小さく微笑んだ )

それはそうと、大学はいつからなんだ?

( 立ち上がり、残りの片付けを行ってくれている相手の姿を見ていれば、ふと、気になって問いかけてみる。
大学が始まれば、彼も色々と忙しくなるだろうから、ある程度の日程は把握しておこうと思ったらしい。)

  • No.83 by 伊川 翔  2022-05-30 20:04:14 



( 「好き」という発言に対しては特に触れられなかったため、きちんと自分の気持ちが伝わったかと思うとほっとする。しかし、相手の微笑みにはどきっと胸が高鳴る自分がいて。男なのに不覚にも笑顔が綺麗だな、なんて思ってしまった。)

えっと、明後日からです。

( 洗い物の手伝いをしている間に相手から大学の予定を聞かれれば、確か講義自体が始まるのは明後日だったはず、と記憶をよびおこす。大学には知った友人もおらず、正直少し緊張している。友達を作ることは苦手では無い方だが、全く周りが知らない人だらけという環境は今まで経験がなく。片付けをしながら、「楽しみなんですけど、少し緊張もしてるんですよね。」なんて笑いながら話し。)

  • No.84 by 大波 澄佳  2022-05-31 19:32:52 


( 大学開始が明後日からだと聞くと、了承するかのように相槌を一つ。そして、それと同時に自分が大学生だった頃を思い出す。
文学を学ぶために一度は入学したものの、うまくはやっていけずに2年の半ばで中退した、今では清々するほどどうでもよい話だ。
だが、彼の言う、楽しみである気持ちと緊張している気持ちの狭間のような、あの不思議な感覚は今でも覚えているものだ。そして、それを振り返る度に過去に戻ったような気がする。 )

……地元から離れて通うのだから、無理もない。
初めは緊張するだろうが、キミならすぐ友人もできて楽しい大学生活になるだろう。

( 残りの飲み物を飲み干して、片付けをしてくれている相手の元へとコップを持っていけば、同情はしつつも、そこまで気に病む事でもないと伝えてみる。
基、彼のような明るく活発で優しい性格であれば、数日もすれば友人達に囲まれ、充実した生活を送れる事だろう。そんな姿が今からでも脳裏に浮かび上がってくる。)

  • No.85 by 伊川 翔  2022-05-31 20:05:07 



…だといいんですけど。
友達作りがんばります。

( 相手に言われると不思議と大丈夫そうな気がしてきて、ほっと安心する。この安心感は何だろう。本当に相手と話していると、昨日初めてあった気がしない。ずっと前から知っていたかのような気楽な気持ちで話をすることができる。相手からコップを受け取ると、洗いながら「澄佳さんと話してると落ち着きます。なんか不思議ですね。」なんて笑いながら言って。)


  • No.86 by 大波 澄佳  2022-06-02 19:03:36 


……そうか?
落ち着くとは、あまり言われたことないな。

…大体、怖いと思われる。

( 安心したように意気込む相手に頷くと、そのまま料理をしている時のように洗い物をしている様子を静かに見守っている。
そして、視線は相手の手元を見つめたまま、一間置いて返答したのだった。

話していて落ち着くというのは、他人から言われることはなく、どちらかといえば愛想が無いせいで思考が読みづらい、怖い、といった印象が殆どらしい。
そんな自分に臆することなく思ったことをズバズバと言ってくるのは、先輩や担当者ぐらいだろうか。 )

…直そうとは思っているんだがな。
人見知り故に、どうにも、恥ずかしくてな。

( 人付き合いが良くないのはどうやら自覚済みらしく、頭をかきながら首を傾げる。
人間、愛想が良いに越したことはないし、作家の“小波澄香”は人当たりの良い爽やかな人物像が独り歩きしていることだろう。
それに関しては、メディア出演していない自分も悪いのだが…。)

  • No.87 by 伊川 翔  2022-06-04 00:33:36 



最初はすこし恐かったですけど。
…澄佳さんが優しい人だなってことは話してたら分かります。

( 恐い、と言われるとたしかに始めは無愛想なところが少し怖かったと思うも、話しているとそんなことは気にならないくらいに優しいし、自分のことを考えてくれているのが伝わる。今はちっとも怖くない。)

んー、澄佳さんは澄佳さんのままでいいんじゃないですか?
俺は今の澄佳さんでもいいとおもいますけど。

( 人見知りだという言葉を聞き、少し考えた後で、直そうとする必要もないのではないだろうかと思う。こうやって少なからず彼が優しいことを知っている人間はいるし、交友関係を増やそうと思わないならば直す必要もないのかもしれない、と考えて。洗い物を終えるとタオルで手を吹き、横にいる相手を見てニコッと笑って。)


  • No.88 by 大波 澄佳  2022-06-04 18:19:47 


( 下に向けていた視線をゆっくりと上げ、相手の顔を見上げる。少し考えたような間を開けて真剣に返してくれるその返答に、何だか拍子抜けして瞬きを繰り返す。)

……どっちが歳上だか、分からないな。

( タオルで手を拭きながら笑いかけてくれたその瞳と目が合って、上記を呟いてはフッと口元を綻ばせる。そして、共に礼も述べれば、どこか表情も軽くなって。
彼と先輩を重ねることは確かにしたくはないが、やはり、その無邪気で明るい笑顔には弱いのかもしれない。一瞬だけ、自分も若返ったような気持ちになって2人で笑いあった日を思い出してしまった。
だが、それはさておき、とにかくそのままで良いと言ってくれたことに関し、大分気が楽になった。気にしていないように見えて実は結構気にしていたらしい。
そんな事で悩んでいた自分より、相手の方がよっぽど大人に見えると思えば、悔しい気持ちもありながら納得してしまう自分もいて複雑になる。)

  • No.89 by 伊川 翔  2022-06-04 21:52:47 



…あ、なんか生意気なこと言いましたよね、すみません。

( 相手の反応には、たしかに歳上に何を言っているのだと後悔しつつ、それでも相手の表情がスッキリしたことには、よかったと思い再び笑って。歳上、と言われるがこうやって話すと、それこそどちらかというと先輩くらいがしっくりくる。それは多分相手が若く見えるからなのだろう。
ふと、相手を見て、今日これからの予定についてどうしようかと考える。相手は仕事だろうし、自分のできることは何でもすると提案し。)

澄佳さんは、今日お仕事ですか?
俺、今日と明日何も無いので、してほしいことあったら言ってくださいね。


  • No.90 by 大波 澄佳  2022-06-05 10:04:14 


( 謝る相手に気にする事はないと言いたげに肩を竦めれば、そのまま台所を後にしようと踵を返す。だが、途中で今日の予定を聞かれれば、その足を止めてもう一度相手の方へ振り返った。)

…そうだな、そろそろ進めておかないと担当に怒られそうだ。

今日はまだ涼しいからな、できるならば庭をお願いしたい。私も、仕事が一段落したら手伝おう。

( 未だ書き上げ中の原稿はさほど進んでおらず、次の担当との打ち合わせを考えれば今のままでは確実に怒られてしまうだろう。今日という今日は進めておかねば…と頭をかいて、ふと窓の外に目をやる。だんだんと暑さが増している中で、今日は比較的穏やかで肌寒いくらいだ。
重労働で申し訳ないが、相手の言葉に甘えて縁側から続く庭の整理をお願いしようと考える。これからの季節を考えれば、今のうちから片付けておいた方が良いだろう。 )

  • No.91 by 伊川 翔  2022-06-05 10:58:37 



了解です!任せてください!

( 相手から仕事を頼まれると嬉しそうに頷き。確かにきのう虫が入ってきたこともそうだが、夏に向けて早めに草刈りはしておいた方が良いだろう。「仕事がんばってくださいね」と一言告げると、自分も動きやすいジャージに着替えようと一度部屋へと戻ることにして。)


( 夏が近付くにしてはまだ肌寒い。一応長袖長ズボンと装備をしてきたがちょうど良さそうだ。伸びっぱなしの草を見て、とりあえず借りた鎌を使って地道に切っていくしかなさそうだなと思いながら、順に草をとっていく。それにしても立派な庭だなと思うと、バーベキューなんかもできそうだし、家庭菜園なんかもできるかも、と綺麗になった庭を想像すると楽しくなってきて鼻歌交じりに作業を進める。)



  • No.92 by 大波 澄佳  2022-06-05 11:23:52 


( 自室へと戻る相手の背を見送れば、此方も頑張るかと居間に置きっぱなしになっていた仕事道具を一度部屋へと戻す。
適当に髪の毛を結いあげれば、画面を開いて、そこからは静寂の中、ひたすらにキーボードを打ち付ける音が部屋中を響き渡る。時々、身を預け椅子の背を軋ませがら腕を組めば、眉間に皺を寄せて難しそうな顔をしつつ、低く唸るのであった。

_ それから暫く時間が経過し、執筆も進みはしたが、再度行き詰まって大きな伸びを一つ。
ちらりと、目につくのはやはりあの本だった。今朝、あんな話をしたものだから、余計な感情が湧き上がってくる。伸びをした後に溜息も共に吐き出せば、静かに立ち上がって部屋を出る。

気分転換でも、といつもの縁側に足を向ければ、あれ程草が伸びきって荒れていた庭も大分すっきりとしていた。
定位置に腰掛け、心地よい風に吹かれながら、鎌を片手に汗を流す相手の背を眺める。)

……麦茶でも、いれるか?

( 少しそうして眺めていれば、満足したのか相手の背に向かってやっと声をかける。 )

  • No.93 by 伊川 翔  2022-06-05 11:43:11 



( 草だらけだった庭が見違えるほどスッキリしてきたことに気付いたのは作業を始めてそれなりに時間がたった頃。すずしいとは言っても身体を動かしているためそれなりに汗はかく。額に流れた汗を首に巻いていたタオルで拭くと立ち上がって一息。そんなとき背後からかけられた声に、そちらを向けば相手の姿。)

あ、はい!いただきます!

( 麦茶を、という言葉には、確かに作業中水分をとっていなかったな、なんて思うと笑って頷いて。縁側の方へと歩みを進めるとそこへ腰を下ろす。)

  • No.94 by 大波 澄佳  2022-06-05 12:11:39 


( 頷く様を見れば、腰を上げて台所へ。今まで他人のことなど気にせず過ごしてきた為だろうが、最初から用意して行けば良かったもののそこはまだまだ気を利かせる事が出来ていなかったようで。)

流石だな。すでに大分見違えた。

( 盆に麦茶を2杯入れてくれば、そのまま相手の隣へと腰を下ろしてコップを差し出すり
そして、前方に広がる庭を眺めれば、草を刈るだけで見違えるなと感心したように言葉を呟いた。自分の怠慢のせいで見る影も無かっただけで、これほど広いのならば様々な使い方も出来るだろう。

自分自身も麦茶に一つ口をつければ、ふぅと肩の力を抜いて例の如く寝そべった。 )

  • No.95 by 伊川 翔  2022-06-05 12:25:36 



ありがとうございます。
いただきます。

( 麦茶を持ってきてもらえば、礼を言ってそれを受け取り。一口飲めば、美味しい、と声を漏らして。再び座りながら少しは綺麗になった庭を眺め、満足気に笑う。横に座る相手も、先程までとは大分変わった庭の様子に少し驚いてくれているようで、それも自分の中では達成感に繋がっている。)

良い庭です。
バーベキューとか、花火とか、家庭菜園もできますね。これだけスペースあれば。

( 先程まで考えていたことを述べてみる。家族で夏場はバーベキューなんかをしていたことを思い出して、父ならここの庭をバーベキュー場にするかもしれない、なんて考えては。)


  • No.96 by 大波 澄佳  2022-06-05 13:56:28 


……バーベキューか。私がやると言ったら、皆驚くだろうな。

( バーベキューや花火といった所謂賑やかで華やかな行事は決して嫌いではない。しかし、向いていないとは思う。どちらかといえば花火も静かに眺めていたいし、バーベキューに至っても、周りが楽しそうにしているのをただ眺める自分しか想像できない。
だからこそ、この庭でそれ等を開催すると言ったら、周囲は熱に浮かされていないか心配する事だろう。だが、大人気なくそれもいいな、なんて少し考える。)

家庭菜園、いいかもな。
…少なからず、何か育てれば私も少しはまともな生活が出来るかもしれない。

( その後、家庭菜園の言葉には特に反応を見せれば返答を続けて、再度麦茶を口にしようと上半身を起こせば、少しは作業を手伝おうと立ち上がる素振りを見せた。しかし、それはポケットに仕舞っていた携帯が着信を知らせる事で制されたのであった。
画面を覗けば、彼の父の名が表示されていた。)

  • No.97 by 伊川 翔  2022-06-05 15:35:34 



やりましょ!俺、澄佳さんとやりたいです。

( バーベキュー、花火、家庭菜園。どれも思っていたより良い反応を示してくれて、実現できそうな予感に心を踊らせる。バーベキューに関しては幼い頃から用意を手伝っていたため、炭に火をつけることもお手の物だし、家庭菜園も野菜を育てるのは好きだ。)


…?仕事の電話ですか?
庭は、俺一人でもできるので、電話してきていいですよ?

( 麦茶を飲み干し、相手が立ち上がったのをきっかけに此方も立ち上がれば、先程途中になっていた場所に戻ろうとする。しかし相手の方を見ると着信がある携帯を片手に画面を見つめており、仕事か何かの電話だろうか、と疑問に思い。そうだとしたら、またここは自分に任せてくれればいいと付け足して。)




(/ もしよければ、お父さん役しますね!なんなら父ちゃん登場させますか?ここに笑)


  • No.98 by 大波 澄佳  2022-06-05 16:00:51 


……いや、仕事ではないが。
すまない。少し待っていてくれ。

( 画面の名前を一間見つめると、仕事の電話かと尋ねてくる相手にハッとして返答する。突然の着信に何事かと考えを巡らせるが、よくよく思えば、此方には息子がいるのだから様子を尋ねるために電話してくるのも当たり前だろう。
一瞬期待したものの、上記の思考を巡らせればそんな期待も淡く消え去り、呼吸を一つすれば通話ボタンを押した。)

…もしもし、先輩。どうかしましたか?

( しかし、通話に出る声は普段よりも何処か明るく嬉々としていて、表情もどこか柔らかなものがある。なんとなく、窮屈に結いあげた髪の毛を解き、風に靡かせれば相手の声が聞こえてくるのを待つ。)



( / ありがとうございます!
お父さんの登場、ありですね。笑
鈍感で優しい父親も良いのですが、実はずっと澄佳からの好意を知っていたという切ない展開が合っても良いなと少し悩んでいるこの頃です← )

  • No.99 by 伊川 翔  2022-06-05 17:01:06 




( 仕事じゃない、とするなら、あんな表情を見せ固まっているくらいだ、一つの考えられるのは自分の父親からの電話ではないだろうか。自分にも昨夜電話がかかっていたが、早く寝てしまったのもあり気づかなかった。しかし、電話を盗み聞く趣味もない。また先程の場所へ行き、続きをしようと鎌を手に取る。作業を始めながら、なぜだろうか、モヤモヤする。そんな気持ちが一体何なのか分からず、無心で草をかろうとして。)





〈伊川 駿(いがわ しゅん)〉


_…あ、もしもし。澄佳?
うちの息子そっちに無事たどり着いたか?

( 電話越しに相手の声を確認すれば、昨日からそっちに邪魔をしている息子の存在について尋ねて。本当なら、菓子の1つでも持ってそっちに行きたいところではあるのだが、仕事が忙しくてままならない状況だ。「次の週末でも会いに行きたいんだけど、いいか?」なんて聞いてみて。)



(/ 最高ですね。それでいきましょ!お父さん登場させるので、そのときにでも澄佳さんが告白しちゃうとか。そのシーンを見て、翔は自分が澄佳に好意を持っていることに気づくとか…。)




  • No.100 by 大波 澄佳  2022-06-05 17:27:47 


( 久しぶり、といっても、同居についてお互いに連絡は取り合っていたので正確にはさほど久しぶりではないが…用がある時以外はほとんど連絡すら取らないので、耳元に聞こえてくる先輩の声はとても心地が良かった。
息子について聞かれれば「はい」と返事をして、尚も庭の整理をしてくれているその背に視線を映した。)

初日から、手伝ってもらってばかりですよ。
私が世話されてるぐらいだ。

( 家の管理や家事が条件ではあったが、既に想像以上の働きをしてもらっており、その意を素直に電話の相手へと伝えて、緩やかに微笑む。
そして、世間話を一言二言挟めば、次の言葉に一間固まって、情けない声を洩らした。)

週末、ですか…。
あ、いえ、全然、大丈夫です。待ってますよ。

( 先輩がこの家に来るのは、それこそ随分と久しぶりの事で、会いに行っても良いかと聞かれれば少しドキリとする。しかし、直ぐに会いに来るのは息子であると思い直せば、冷静に返事をした。 )



( / いいですね!ぜひぜひやりましょう*
素敵なご提案ありがとうございます! )

  • No.101 by 伊川 翔  2022-06-05 18:14:45 



〈伊川 駿〉


それならよかった。
…じゃあ週末。行っとくけど翔の様子見に行くのもそうだけど、澄佳に会いに行くんだから、飯くらい付き合えよ。あ、そっち泊まってもいいなら飲んでもいいけど?

( 世話をされている、という言葉には予想通りしっかりやっているようで安心する反面、強がって無理にでも頑張ってしまうところがあるのも知っているため少し心配というところもある。しかし信頼している相手の元でなら大丈夫だろう。週末に、という言葉に若干の間が空いたことや、少し他人行儀な返事の仕方に、その理由を薄々感じているが、笑って上記のように返し。「まぁ、考えといて。じゃあな。」と、相手の返事を聞くこともないまま、仕事に戻らなければいけないのか手短に挨拶を済ませて通話を切る。)




〈伊川 翔〉



( 大体の部分は草が無くなったため、こんなものかと再び額の汗を拭う。後ろ手で通話をする相手の様子が気になるのか、ちらっとその様子を伺う。やはり自分と話すときとは違うその表情から察するに、通話相手は父親なのだろう。しかし、朝方の話で、少し腑に落ちないところがある。自分の父親をよく言うつもりはないのだが、あれ程までに相手の分かりやすい言動に自分の父が好意に気付かないはずがない。明るくひょうきんな性格ではあるが、相当頭は良いはずだ。そんなことをぼーっと考えている自分に、なぜこんなに相手のことが気にかかるのだろうか。とまたモヤモヤとする胸のつっかえが邪魔をする。)




(/ いえいえ!ある程度話進めたら週末までとばすのもありですね。また何か提案ありましたら、言ってください!)


  • No.102 by 大波 澄佳  2022-06-05 18:36:27 


…え、先輩…ッ、……。

( 此方の返事も待たずに通話を切られれば、脱力して耳に当てていた携帯をしまう。唐突で強引な先輩らしいく、いつものそんな彼に振り回されていたなとこれまた懐かしく感じる。
それにしても、自分にも会いに来るだとか泊まるとか言っていたが、そんな事を言ってしまう事にもどこか罪深さを感じ頭をかく。特に深い意味は無いことぐらい分かっているが、そこがまた、会える嬉しさと無性な寂しさを感じられて自分を悩ませるのだ。
まぁ、兎にも角にも、自分に出来ることは先輩が来るまでに多少は家の掃除をしておくことぐらいだろうか。)

……キミのお父さん、週末にくる気らしい。

( ふと、縁側から庭へと降りてくると、作業をしている相手の元へと近づいていき、隣に立てば小さく上記を告げて。事情を話してしまっただけに少し気まずくもあるが、そんな事を言っている場合ではない。事情がどうであれ、家主と同居人、そしてその親との関係はそれ以上でもそれ以下でもない。 )



( / そうですね。頃合いを見て時間操作も行いながらやって行きましょう!
ありがとうございます!そちらもまた何かあれば仰ってくださいね )

  • No.103 by 伊川 翔  2022-06-05 18:49:20 




え…?父さんが?

( 相手が隣に立ったかと思えば、相手から告げられた言葉に少し目を見開く。なぜこのタイミングなのだろうか。とも思うが、親としては世話になる家主に直接挨拶をしに来るのは当たり前だ。確かに、向こうを出る時にそんなことを言っていたような気がする。先程の話を聞いてしまっては、相手のことが気にかかり。「…澄佳さん大丈夫ですか。もし、嫌だったら俺追い返しますけど。」と、隣に立つ自分より少し目線の低い相手を見つめて、真剣にそう言い。)


  • No.104 by 大波 澄佳  2022-06-05 19:19:06 


…あぁ、心配することはない。
友人が、久しぶりに訪ねてくるだけだろう。

( 真剣に、此方を心配そうに見つめてくる相手を見やれば、フッと口元を緩ませてあたかも何も気にしていないような口振りで返答した。実際に会うのは確かに久しぶりだし、多少緊張するが、単純な気持ちでいえば会えるだけでも嬉しいのだ。
それに、息子を心配して来てくれるなんていい親だ。自分は大事な息子を任された友人に過ぎないのだから、相手がどういうつもりでも、その役に徹するのみ。
十分に分かっているつもりでも、どこか、自分自身に言い聞かせているような気もする。)

そうと決まれば、私も少しは掃除しておかないとな。
今のままでは先輩にからかわれてしまう。

( 続けて上記を付け足せば、先程よりもさらに綺麗になった庭を見渡して礼をいい、相手の肩をポンポンと叩く。
先輩が来るとなると、仕事部屋や書斎も多少は整理しておかねば、せめて、恥ずかしいところはみせたくない。
そんな事を言えば小さく笑って、風に吹かれる髪の毛を耳へかける仕草を行い、もう一度大きな伸びをした。 )

  • No.105 by 伊川 翔  2022-06-05 19:30:34 


…わかりました。

( 相手が何ともないと言う風に言うものだから、それ以上自分がとやかく言うことでもないと思えば、少し不服そうに頷き。しかし肩に触れられた手の感触に温かさを感じ、不満だったことなどどうでも良くなってしまった。全く自分でも単純な男だと思う。

長い髪を耳にかける仕草、その横顔、一連の動作に目を奪われていれば、我に返り「他に何かすることありますか?」とタオルで汗を拭いながら尋ねて。)


  • No.106 by 大波 澄佳  2022-06-05 20:15:54 


( 他にすることはあるかと訪ねてくる相手に、その顔をじっと見つめれば、タオルで拭ったにも関わらず、頬を伝う汗に気付いて手を伸ばす。「 休憩? 」と呟きながら汗を拭ってやれば、早々に踵を返して再度縁側から家の中へ。

庭を手伝おうかと思っていたが、通話をしている間にも随分と片付けて貰ったし、外での作業はこれで良いだろうと考えたようだ。風があるといっても、熱中症にでもなられたら溜まったものでは無いし、残りは家の中の掃除でもしてもらえばいい。
だが、ふと何か思い出したように歩みを止めれば、振り返って。)

………そうだ、休憩をしたら、一度私の部屋に来てくれないか。

  • No.107 by 伊川 翔  2022-06-05 20:31:40 



そうですね。汗もかいたのでシャワーでもしてきます。

( 休憩、と言われると、確かに結構汗もかいたので一度シャワーでもしてくるか、と思う。ふと汗を拭おうと伸びてきた相手の手に肩を揺らし、思わず頬を赤くしてしまう。「わ、すいません!」と若干焦った声を漏らし。少し火照った顔を冷ますようにタオルで頬を押えながら、相手に続いて中へ入ると相手からの申し出に不思議そうな顔をして。)


…え?わかりました。

( そう言うと着替えを持ち浴室に向かう。シャワーを軽く浴びて着替えると、洗濯もついでにしてしまおうと、洗濯機を稼働させる。タオルで髪を拭きながら、相手の部屋へ向かう。ドアを数回ノックして。「入ってもいいですか?」と尋ねる。)

  • No.108 by 大波 澄佳  2022-06-05 21:25:42 


( 一足先に自室へと戻っていると、少しばかり執筆を進めて、だが、またすぐに行き詰まって頭をかく。
椅子の背に後頭部を預けながら天井を仰いでいると、外からノックの音が聞こえてきて、返事を一つ。
重い腰を上げれば扉を開けて、風呂上がりらしい相手を中へと促した。
比較的他の書斎や倉庫よりは片付いているものの、やはりデスクの周辺は自分の疲弊さが現れているようにも見える。しかし、何も自室の掃除を任せるために呼んだ訳では無い。)

……すまない。キミがあまり本を読まないのは承知の上なのだが、今回の主人公はキミに似ているからな、どうしても、意見を聞いてみたくて。

( 普段書いているものとは少し思考を変え、ターゲットを学生に絞ったものを書いているのだが、幾分、今の若者の感性や表現はわかったものでは無いし、登場人物が自分に似ているのであれば己の感性のままで良いはずだが、今回はそうはいかない。
明るく活発で、好きな人を一途に守ろうとする、そんな主人公にしたものだから、これは彼から助言を貰うのが1番だろうと考えたようだ。
早速パソコンの画面を相手に向ければ、ここだ、と指を指す。好きな人が目の前で悲しんでいるという、主人公にとっては辛い一場面。)

……もし、キミなら、悲しんでいる想い人を前に何を想う?

( 我ながら唐突で、難しいことを言っているのは分かるのだが、何かヒントを得れば筆が進む気がして、相手の顔をじっと見つめれば返答を待って )

  • No.109 by 伊川 翔  2022-06-05 21:46:46 



俺に…?
はは、俺でよければ。でも参考にならなかったらごめんなさい。

( 部屋に入ると資料などが周囲にいくつもあり、パソコンの前で疲弊している相手を見れば、首を傾げて。ここに呼ばれた内容を聞けば、自分に似ている主人公、それならば少しは何か言えるかもしれないと、相手の横に行き画面を見つめて。小説の原稿を見る、もしかしなくてもこれは貴重な機会だな、なんて頭の端に浮かぶもその一部分の内容を読むのに必死で。)


俺なら、とりあえず傍にいてあげたいかな。
できるなら、その悲しみも共有したいし知りたい。
…それでまた笑ってもらえるように、楽しい話をたくさんしてあげたいです。
在り来りですよね…。

( 好きな人が悲しんでいる。そんな状況に自分が置かれたこともないが、例えば友人が、はたまた目の前の相手が悲しんでいたら。好きな人には笑って欲しいと思う。だから自分にできることは、傍にいて話をきくこと、そして笑わせてあげることかなと考えた。しかしそのどれもが、在り来りな回答だなと思う。こんなんで大丈夫なのだろうかと、近くにいる相手を見て。)



  • No.110 by 大波 澄佳  2022-06-05 22:07:57 


…いや、この上なく貴重な意見だ。ありがとう。

( 静かに相手の話を聞けば、表情は変えずとも何処か納得したように一つ頷いて「 そうか 」と相槌を打った。そして、話を聞き終わると遠慮がちに在り来りだと言う相手に首を振って上記を述べる。
人によっては確かに在り来りだと言うかもしれないが、自分はそうは思わなかった。勿論、好きな人には笑って欲しい。しかし、自分は楽しい話も出来なければ、相手が自分以外の人とでも楽しければそれでいいと思ってしまう。どこまでも考え方が悲観的で弄れているのだ。)

やはり、キミは真っ直ぐな人だ。
大学生活がはじまれば、また詳しく話を聞くとしよう。

( ありがとう、と礼を言えば、先程よりも少し晴れやかな表情になり、思った通り良い刺激となったようで機嫌良さそうに言葉を続けた。大学での生活がはじまれば、今度は学生のより詳細な描写が書けるだろうかと、また気になる事があれば教えてもらおうと算段しているようだ。 )

  • No.111 by 伊川 翔  2022-06-06 00:23:53 



それならよかった。
…といっても、俺そういう経験全くないんで。想像でしかないんですけど。

( 思っていたより参考になったようで良かったと安堵の溜息を一つ。しかし、今言ったことも経験ではなく、想像なので、実際にそういう場面になったら今言ったような行動が取れるかは分からない。高校生になってから周りの友達に恋人ができるのを見て、なんとなく自分もそのうち、だなんて思っていたら大学生になってしまった。モテなかったわけでもないし、そこそこ友達も多かったのにどうしてだろうと考えると、周囲にとって自分はいい人で止まってしまうことが多いのだ。 )


…俺でよければいつでも!

( このような形で相手の役に立てると思うと嬉しく思い、笑顔でそう言う。自分に似たその彼の小説。できたら読んでみたいと思う。)


  • No.112 by 伊川 翔  2022-06-11 15:20:40 



(/ あげておきます。 )

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