筆者 2022-05-22 20:58:31 |
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…あぁ、心配することはない。
友人が、久しぶりに訪ねてくるだけだろう。
( 真剣に、此方を心配そうに見つめてくる相手を見やれば、フッと口元を緩ませてあたかも何も気にしていないような口振りで返答した。実際に会うのは確かに久しぶりだし、多少緊張するが、単純な気持ちでいえば会えるだけでも嬉しいのだ。
それに、息子を心配して来てくれるなんていい親だ。自分は大事な息子を任された友人に過ぎないのだから、相手がどういうつもりでも、その役に徹するのみ。
十分に分かっているつもりでも、どこか、自分自身に言い聞かせているような気もする。)
そうと決まれば、私も少しは掃除しておかないとな。
今のままでは先輩にからかわれてしまう。
( 続けて上記を付け足せば、先程よりもさらに綺麗になった庭を見渡して礼をいい、相手の肩をポンポンと叩く。
先輩が来るとなると、仕事部屋や書斎も多少は整理しておかねば、せめて、恥ずかしいところはみせたくない。
そんな事を言えば小さく笑って、風に吹かれる髪の毛を耳へかける仕草を行い、もう一度大きな伸びをした。 )
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