鳴河崎町にて（〆）

神影さんも颯太くんがいる方がいいでしょう？
（相手の声音が沈んでいることに気がついて、相手も自分と二人きりで喜んでくれているのだろうかと思いながら確かめるように尋ねて。「その時は全員で川の字になって寝るしかないですね」と笑いながら言って）

っ…そ、れは…風見君の方も颯太と一緒の方が良かった、んじゃない、か？(相手からの問いに肩は揺れ、どう答えるか動揺し顔は赤く染まったまま口ごもってしまい。当然と返したいのにそれが返せない、相手と二人きりの方が良い、その答えすら出そうになりながら少し閉口した後につい質問返しのように相手こそ友人である弟と共に一緒の方が良かったのではと問い返し。川の字で寝るしかない、その言葉に思わずドクンと心臓が高鳴ればそれを隠さんと微笑みながら「なら真ん中には風見君、かな…」とポツリと呟き)

んー、どうでしょうね？
（相手から質問をされれば答えずに微笑んで。確かに颯太が来れなくなって残念だとは言ったもののそれは表向きの言葉であり、肯定しないことでその可能性もあることを示唆して。相手の可愛らしい反応を見て口説きたくなりながらも真面目な表情を取り繕えば「本当にそう思いますか？」と尋ねて。言外に"あなたのことを好きだと言ったのにその相手と二人で嬉しくないと思う？"という意味を含めて。相手の呟きが聞こえれば「僕が真ん中なんですか？　神影さんと颯太くんが並んで僕はどちらかの端だと思いましたけど」と少し不思議そうに言って）

っ…！(明確な返事はないものの、本当にそう思うかというその問いに何故だかは分からないが、あの時の抱かれたあの日の相手からの好きだと言う告白の言葉を思い出してしまえばカアッと顔を赤らめつつ言葉に詰まり。相手を中央に寝かせての川の字、ただ何となくそうすれば自分と弟が相手と話しやすいだろう、そんな考えを持っていたものの、相手からの不思議そうな問いかけに「っあ…そ、うか。俺が中央、も有りか…」と無意識に自分と相手が並ぶような配置しか考えてないと言わんばかりの言葉を呟いて)

ふふ、どうしたんですか。のぼせちゃいましたか？
（言葉に詰まり顔を赤くしている相手を見れば真面目な表情はすぐに消え小さく笑って。まるで自分と隣になりたいのではと思える配置の提案に気を良くしながら「ですね。神影さんの寝相は良さそうですね。でも何か物音がしたらすぐに起きそうなイメージがあります」と楽しそうに言って）

っ、いや、そんなんじゃ…(逆上せたのかと、小さく笑いながら顔の赤みを指摘する相手に逆上せたわけではないと言いかけるも、赤い顔の理由を聞かれそうでつい口をつぐんでしまい。そして相手から自分の寝る時のイメージを楽し気に言われれば「そう、かな…まぁ、颯太の赤ん坊の時は真っ先に起きて夜泣きしてる颯太の面倒みたりしたりはしてたが…」と苦笑いを浮かべつつ呟いて)

それは凄いですね。僕はどうだろうなぁ。地震があった時も寝てたってことがあったので意外と何かあっても起きないかもしれません
（夜泣きする颯太の面倒を見ていたと聞けば微笑み賞賛して。お酒を飲んでいたりと場合にもよるが朝起きたら地震が起きていたということもあったため苦笑いして）


（/こんな感じで他の湯船も楽しんでお風呂は終了という感じでよろしいでしょうか？　何かやりたいことがあれば続けるので遠慮なくどうぞです。部屋へ戻るのであればその流れでお酒を買おうと思っています）

そんだけ熟睡出来てるってことだろうな。良いことではあると思うぞ(相手の睡眠時のエピソードにそんな一面もあるのかとクスリと笑いつつそう話してながら、つい先程まで相手を意識してしまっていたのにそれがある程度緩和されており)

(/そうですね。風呂上がりのバスローブを身に付けるシーンはカットしても(揶揄い等も含めて地文での後話的な扱いにすれば)問題なさそうですし、部屋に戻る流れにして問題ないかと。颯馬自身もお土産みたいな感覚で饅頭的なの買うために売店寄るでしょうから自然な流れでいけそうですね)

そうですね。仕事が忙しかった時なんかはうっかり二度寝しそうになって遅刻しかけたことなんかありましたね
（眠いとどうにもやる気やら注意力やらが無くなって大変だと苦笑いしながら言って。他の湯船やサウナ何かも楽しみ、脱衣場へと戻れば洗濯の終わっていた下着を取り出し、バスローブを身に着け似合っているなんてからかい口調で相手に言ったりして。着替え終わりさて部屋へ戻ろうかという状況になれば「途中で売店に寄っていいですか？　せっかくだからお酒や何かお土産なんかないかなと思って」と売店へ寄ろうと口にして）


（/ありがとうございます。こんな感じにしましたが良かったでしょうか？　何かしたいことがあれば途中で挟んでもらって大丈夫ですので）

ん、あぁ。なら俺も折角だし寄ろうかな。何か饅頭とかでも買って帰るか(様々な湯船やサウナ等楽しんで風呂場から脱衣場に戻り。乾燥まで終わった洗濯物を取り出したりバスローブに着替えたりして、バスローブに身を包んだ時には似合ってる、なんて言われてつい顔を赤らめてしまったりもしていて。そして洗濯物や貴重品片手に部屋に戻る途中で相手からの売店に寄りたいという言葉に同意し相手と共に売店へ向かい)

…(部屋にあったお茶請けの菓子や近くのお店の名物なのだろうもの等様々な商品を置いてある売店で家族で食べる饅頭の詰め合わせを手にとってふと視線を店内を見回すためにキョロキョロとさせていれば、ふとある一点に止まり。それは自分も現在進行形で身に付けているバスローブで、どうやら同じものが売られてるらしく、記念品で買う人も居るんだろうな、なんて思いながらも先程相手に似合ってると言われたのを思い出してしまい。そして若干の迷いもあったものの、結局自分のサイズにあったバスローブも手に取りレジへ向かい)

(/そうですね、此方としても特に問題ないのでこのまま進めましょう！)

色々ありますねぇ
（お饅頭などのお茶請けの菓子を見ればたまにはいいかもなと饅頭の詰め合わせを1つとビールと酎ハイをいくつか買ってレジへと向かって。相手はバスローブも買うのかと思えばもしかして先ほど褒めたからだろうかと思えば自分の言葉に行動を左右される相手に気を良くして。レジでの処理を終えれば売店の外で相手を待ち「じゃあ部屋へ戻りましょうか」と部屋へと向かって。部屋に到着すれば鍵を差し込んで扉を開け、買った物を机の上に置いて。相手も飲む場合も考えて余分に買っていたため「神影さんはお酒どうしますか？」と自分はビールを手に取り尋ねて）

酒か…そう、だな…(レジでの会計も終え、先に会計を終えた相手の言葉に頷き共に部屋へ戻り追加で購入した荷物を自分の荷物の側に置いて、そうすれば相手から酒を飲むか問われ少し迷いながら呟いて。自分が酒に弱い事は相手も知ってるし、無理に飲ませるなんて事はしないだろう、と相手の事を良く思いすぎな思考で考えれば「それなら、少しだけ…」と度数の少ないもの一杯だけなら大丈夫だろうと甘い考えをしながら相手の斜め横の椅子に腰掛け)

じゃあ一緒に飲みましょう。ビールにしますか？　酎ハイにしますか？
（相手が飲むと言えば嬉しそうに言って種類が分かるように缶のラベルを相手の方に向けて。無理やり飲ませるつもりはないものの、これまでの経験から酔ってしまえば自ら次を飲むのではないかと予測をしていて）

んじゃあ、これかな…(相手の見せてくれた缶のラベルを見ては度数の低そうなものだと思い、果物の絵の描かれた缶チューハイに手を伸ばしそのまま手に取り。しかし運悪くそれは度数の部分が見えておらず、それでいて度数はビールよりは高めで。その度数には気付かないまま缶を開け軽く微笑みながら相手と乾杯をし)

乾杯
（相手と缶を軽く合わせ、乾杯をするとゴクゴクとビールを飲んで。相手が選んだチューハイはビールよりも度数が高かったはずだよなと思ったものの特に止めずに。「お風呂上りのビールは格別ですね」と美味しそうに言って。「まぁお風呂上がりでなくてもお酒は好きですが」と普段から好んで飲酒していると言って）

はは、俺は普段から飲まないからこういうのは新鮮だよ(乾杯をすればコクリコクリとゆっくりのペースで飲み始め。普段から飲酒してると言わんばかりの言葉に軽く微笑みながら特に指摘することなく話すも、少しして急に鬼気とした眼差しになれば「だが、飲酒運転だけは絶対にするなよ」と強い口調でそう告げてはグイッと先程までの飲み方より多めに飲んで。しかしそれもすぐフニャリと柔らかな笑顔に戻れば「ま、俺が言わなくても風見君なら大丈夫だよな？」なんて言いつつまたコクリコクリと飲んでいき)

誰かと一緒に飲むことはそうないので僕としても新鮮ですよ
（バーで飲むか一人で家で飲むかということが多く、職場での飲み会など多人数で飲むことはあっても大して楽しいとは思えなかった。相手の眼差しが変わればおやと思い相手を見て。「もちろんですよ。そんな人生をパーにするようなことしませんて」と言って。「前にバーで飲んだ時の帰りだって車で帰ろうとなんてしていなかったでしょう？」と以前バーで自分が飲み、相手がそのバーへと入ってきた時のことを話して。実際に飲酒運転をしたことはこれまでもなく、飲んだ時は歩きかタクシー、交通機関を利用していて。ビールをゴクゴクと飲めばあの時のバーでの振る舞いは酔っていたとはいえ我ながら酷かったなと苦笑いして。あの時は適度に距離を取っておくつもりだったのになぁと思いながら今は相手を諦める気など無く。話に出たのだからと「あの日の次の日、夢であれとどれだけ祈ったことか」と自分とキスした時のことを思い出してしまえと思いつつ苦笑いしながら言って）

ははっ、それもそうだな(飲酒運転や危険運転の防止や犯人の検挙逮捕等の車に関する事件事故への徹底防止や100%を目指す検挙逮捕率、それは自分が署長となってから掲げた鳴河崎署でのスローガンであり絶対的に気を付けるべき点だからこその言葉だったが、相手がバーで酔っていた時の事を引き合いに出してくればケラと笑いながらそれに同意し。しかしコクリコクリと酒を飲んでれば酔いもかなり回ってくるのは当然であり、それと同時にバーで出会った日の最後の別れ際に何かあったような、なんて思ってれば夢であれと思った、と言う言葉で相手の思惑通りとは知らずに乱暴な深い口付けを思い出し、酒で赤くなった頬を更に紅潮させ「あぁ、実はさぁ…あの時から、俺は風見君のこと気になって仕方なかったんだよねぇ…あの夜も勉強に集中出来なかったし」と普段なら隠し続ける筈のあの口付け以降気になってたまに勉学の手が止まってしまう程に気になっていた事実を照れと酒による酔いの両方で赤く染まった顔のまま話して)

へぇ、それなら結果的には良かったのかもしれませんね。こうやって一緒に水族館へ行ったりも出来るようになりましたし
（まさか相手に気にされていたとは思わず少し驚いて。悪い意味でなら分かるが、相手の言い方だと良い意味に思えて。吊り橋効果でもその他の心理的な効果があったかもしれないと思いつつ、今こうやって交流できていて良かったと言って。普段ならそんなことを言うはずがないようなことを言っている相手に酔ってきているなと感じて。自分としても第一印象であったいけ好かない奴から手に入れたい、様々な表情が見たいという執着を持つ対象になったのはあの時だったため「僕もあの時から神影さんのことが気になっていましたよ」と微笑み言って。相手はどういったふうに壊れるのだろうと考えながらも相手が自分に依存するようになればそれはきっと楽しいのだろうなと歪んだことを思いながら「でも結局は勘違いだったんでしょう？」と友達で居ようと言われたことを示唆しながら苦笑いして）

ふふ、そうだなぁ…(相手の今ではこうして2人でのお出掛けも出来るようになったと言えばヘニャと笑いつつクイとまた飲んで。そして相手自身もあの時から気になってたと言われてしまえば嬉しげに笑い「そうか、風見君もか」と声色も同じ色を帯びながら言ってたが、勘違いだったのではと言われれば少し照れ臭そうにしながら「そんなこと、無かったんだけどなぁ…」と頬を掻きながら勘違いと思ってるという相手の予想の言葉をやんわりと否定して)