ヒーローと日本刀【非募集】

優しい奴だな…―おう！
(相手が無理をしなくても良いと言ってくれた事に笑みを浮かべながらポツリと述べるも、頭の中ではその茄子をどうするかという結論が出せたようで。待ってましたと言わんばかりの元気な返事をしては、相手の手料理というのが余程楽しみなのか軽い足取りで相手に続いて部屋に移動し。その部屋に着けば、サッと席につきソワソワしながらも正座をしつつ待ち。そういえば、と相手の先程の言い方や運んでいた様子を思い返すと「加州、何やら嬉しそうだな？」と今もどこか嬉しげな相手を見上げながら、緩く首を傾げ)

…好きな人と一緒にご飯食べたら美味しいんだろうなって思ったの。今までの生活じゃ想像もつかなくて。
(自分としては態度に出していないつもりだったにも関わらず指摘されれば驚きで言葉に詰まり、取り皿に肉じゃがを取り分け茶碗に盛った白米と共に相手の前に置くと少し戸惑いの滲んだ調子で答えて。同じように自分の分を向かい側に並べて席に着くと、真ん中に漬け物の小皿と肉じゃがの残った大皿を置いてから「はい、どーぞ召し上がれ」と勧めるも、手料理が相手の口に合うかどうかが心配で、その反応を見るまで自分は箸をつけるつもりはなく緊張気味に見守り。)

ありがとう。…では、いただきます！
(準備が終わると改めて背筋を伸ばし、しっかりと合掌し。橋を手に取れば早速肉じゃがに向け、大きめな一口分を口に運べば目を伏せ味わうように咀嚼し。そうして飲み込んだ後パッと目を開け、相手に顔を向ければ「っ、うまい！！」と思わず心の底から出たように一言こぼしては満面の笑みを浮かべ、そのまま一口、また一口と食べ始め。ふと相手に視線移せば「“好きな人”と食べるから、美味しさも倍増だな」なんて、相手の言っていた言葉を借りては小さく笑み)

…良かったぁ。
(相手の笑顔を見てようやく肩の力を抜き、心底安心したような表情でつぶやくと自分も食事を始めて。大好きな相手と一緒に食事をとるとそれだけでこうも幸せな気持ちになるものなのかと、未だ慣れない擽ったい感覚が少し落ち着かなく。相手に小さく微笑みかけられるとこそばゆい心地がさらに増し、口元をきゅっと引き締め「主はそれ言っちゃだめ、なんか照れくさいじゃん」と勝手なことを言いつつ箸を進めて。)

むっ。なんだなんだ、お前が言っていたんだぞ？今更照れることはないだろう。…可愛い奴だな、加州は
(感が鋭いのか鈍いのか、相手がそれ程までに照れているとは考えておらず食べる手を止めると不思議そうに首を傾げ。真っ直ぐすぎる性格も困ったもので、軽く笑いを交えながら思った事をサラリと述べてしまえば再び夕飯に手をつけ始め。そうして夕飯の品を口にしていくが、茄子の漬物だけは未だに手付かずのまま置いてあり。箸を近づけてはみるものの「くっ…」と、まるで敵と戦っているような苦しげな表情を浮かべては箸の先を小刻みに震わせ)

っ…食事中にそういうのやめてくれる？もーやだこの人。
(嘘や世辞を言いそうにない相手の性格からして思ったことをそのまま口にしているのだと察すれば、あまりの居た堪れなさに箸を置いて両手で顔を覆い隠し。相手の異変に気付きぱっと手を取り払ってその様子を苦笑混じりに眺めたあと、いいことを思いついたと言わんばかりに表情を明るくしつつ「ね、1個俺が食べてあげるから、ちょうだい」と提案して。暗に食べさせろと言いたいのか、相手側に少し身を乗り出し催促するように口を開け。)

いいのか！？…～っ、ありがとう！
(苦しげな表情から一転、驚いたように軽く目を見開くもその表情には溢れんばかりの喜びが滲み出ており。そんな優しい相手に まるで救世主を見るような眼差しを向けた後いそいそと茄子の漬物を1つ箸で取り、落とさないよう片手を添えては己も軽く身を乗り出し相手の口元へ運び。途中、こういう事をする時は こう言うものだとでも考えていたのか「あーん」と何の抵抗もなく、上機嫌に一言付け足し)

(/突然の背後失礼します！これから1週間ほど忙しくなってしまうので、返せる回数が減りそうです…。すみません！)

あー……ん。
(何かとこちらが振り回されてばかりなため、たまには相手が焦る姿を見てみたいと突飛な行動に出たつもりだったにもかかわらず、意にも介さず漬け物を口元に運ばれれば恨めしげな眼差しを向けつつぱくりと食べて。鈍感な相手を動揺させることがいかに難しいのかに気付くと、漬け物を飲み込んだ後深い溜息を吐いて「…意識されてないのかなぁ」と半ば諦め気味に独りごちて。)

(/いつもお世話になっております！お返事の件了解しました、寒くなってきましたのでお体にお気を付けて頑張ってくださいね…!!)

ど、どうした？！―はっ！もしかして、お前もナスが苦手だったのか…？！
(茄子を運んでいた時に向けられた重い視線に違和感を感じていたが、その後の溜息を聞けば やはり何かあったのかと即座に問いかけ。呟きまでは聞き取れなかったため、勝手な推理をしては申し訳なさそうに眉を下げ。しかし、これで茄子の漬物は残り1切れほど。それを挑むように一瞥した後これなら食べれるかもしれないと考え「俺もいつまでも逃げているわけにはいかないっ…加州が小さく切ってくれたからな、いけそうな気がする！」と相手の用意してくれた物だという嬉しさもあってか、意を決して茄子を箸で取り)

(/わああああ…ありがとうございます！優しいお相手様に恵まれて幸せです…頑張りますね、ではお先にドロンです！)

苦手じゃないよ、主じゃないんだから。
(見当違いも甚だしい問いかけをきっぱりと首を振って否定すると、自分の分の漬け物でご飯を食べながら相手の挑戦を見守り。鈍い相手に落胆しつつも同時にそんな性格が愛おしくもあり、焦らずゆっくり恋人としての自分を意識させようとこっそり心に決めれば、茄子を箸でとった相手に「頑張って」と小さく声援を送って。あれほど嫌っていた茄子を食べることができたとしたらそれはとてつもない進歩に違いなく、なんとか頑張ってもらおうと「食べられたら、なんかしてあげる…肩たたきとか！」と一生懸命ご褒美の案を捻り出して。)

(/こちらこそ、わざわざお伝えくださりありがとうございました！
はい、ではこちらもどろんさせていただきます!!)

おおっ、まさかのご褒美付きか！なら…頑張るしかないな！
(“なにかしてあげる”という言葉に簡単に落ちてしまえば期待に目を輝かせ。そのご褒美の例えが何だか幼く思えるものであったため、改めて感じる相手の可愛いらしさに思わず軽く頬を緩ませ。俄然やる気が出たのか拳にグッと力を込め、再び茄子へ視線を落とし深く一呼吸置き。そのまま一気に口へと押し込むが、みるみるうちに苦い顔に変わっていくのが明らかで。手で口を覆いながらじわりと涙を浮かべるも、必死で堪え咀嚼を続け。小さな呻き声をこぼしつつも無理やり飲み込み、やっとの思いで胃に入れれば「…っ、はぁ！はぁ…。ふ、ふはははっ…任務完遂…！」と机に凭れるように脱力しては、ひきつる笑顔を相手に向けながら息絶え絶えに述べ)

お疲れさま……主すごいね、頑張った頑張った。
(つらそうな面持ちで格闘している相手を見ているうちに、つられるように自分まで表情を歪めてじっと見守り。なんとか飲み下した相手に賞賛の言葉を送れば、労うような柔らかな笑みを浮かべつつ手を伸ばして未だ尚脱力している相手の頭をできるだけ優しく撫で。たったの一切れとはいえ、あれほど苦手としていた茄子を頑張って食べてくれたことが大いに嬉しく、「ご褒美考えといてね。肩たたきじゃなくても、俺にできることだったらなんでもいいから」と告げてようやく手を離し、自分の皿に残った肉じゃがを食べて。空にした皿や茶碗をお盆の上に戻すと両手を合わせてごちそうさまでした、と呟き。)

…。…あ、ああ！何でも、だな！よし！
(優しく撫でられるという普段とは逆の事をされた上、やはり好きな人だからか 自分に向けられたその笑顔に感情を高ぶらせては見とれたように固まってしまい。そのまま見とれているわけにもいかず、声をかけられればパッと我に返り。動揺を残しながらもご褒美の内容は既に思いついているようで、頷きつついつもの笑みを相手に向け。食事も残りわずかだったため、手早く全て平らげては合掌し「ごちそうさまでした！…おっと、帰りは俺に運ばせてくれ」と相手と同じように、残りの皿を全てお盆に戻し。作ってくれたのだから片付けくらいは手伝いたいと、そのお盆を持って立ち上がり厨へと向かい始め)

…いいの？ありがとね。
(心ここにあらずといった様子が少々心配だったものの、すぐに普段通りに戻ったためさほど気にはせずに食事を続ける姿を見守り。いくら恋人でもあるとはいえ主君に雑用をさせるのはやはり気が引けて、立ち上がった相手を若干困惑気味に見つめながら尋ねてから控えめに微笑んで礼を言い。立ち上がりその後について厨へと向かいつつ「あ、後で主の布団と着替えの用意しなきゃ」と呟いては、おおよその背丈を目測で測ろうと先を行く相手の頭の辺りを見つめて。)

はっはっは！礼には及ばんぞ！ 俺はお前のように料理が出来ないからなぁ…こういう事くらい手伝わせてくれ。
(何故か視線を感じるが、とりあえずその場では振り向かずに歩みを進め。お礼を言われ得意気に笑った後、難なく厨に着けばお盆を置き。そのまま洗い物を始めようと、既に腕まくりされている袖を気合を入れるように更にグッと捲り。しかし、やはり背後からの視線を感じてはどうしても気になってしまい振り向くと、相手がこちらの頭先を見つめていることに気付き。呟きを聞いていなかったのか、わけも分からずキョトンとした表情で見つめ返すと「ん？どうした加州。…そんな熱視線を送られては照れてしまう」なんて冗談交じりに軽い笑みを浮かべては、相手の顔を覗き込むように近づき緩く首を傾げ)

陸奥守よりちょっと大きいくらいかなー…。
(洗い上げられた皿を拭くための布巾を引き出しから取りつつ、相手とさほど変わらない背丈の刀剣を頭の中で思い描きぼんやりとその名を口にして。急に振り向き顔を覗き込まれれば視線がかち合って、縮まった距離と冗談めかした言葉に慌てて一歩後ずさり。焦りのためか冗談を真に受けてしまったようで「ちがっ…主の身長はどれくらいかなって気になっただけ！」と必死に弁明し、気付かれるほどにまじまじと見つめてしまっていたことを内心反省しながら目を逸らすと、遅れて頬に滲んできた熱を抑え込むようにぎゅっと布巾を握りしめて。 )

ふはははっ、すまんな！冗談だ！…あまりにも見つめてくるから、少しからかいたくなってしまった。
(一歩退く相手と同じく己も姿勢を戻し、なんとも楽しそうに笑い声を上げ。落ち着きをなくす様子に心をくすぐられ、いたずらっ子のように小さく口角を上げ薄らと染まっている相手の頬を指で軽くなぞり。それで満足したのか1度にっこりと笑顔を浮かべてはその手を離し、再び相手に背を向けると今度こそ洗い物を始め「それで、身長だったか。確か175くらいだったが…身長を知ってどうするんだ？―っと、ここに置いておくぞ」と手を動かしつつ先程のことを問い。それと同時に、洗い終わった一枚の皿を傍らに置き)

──…主の着替えを用意しなきゃならないから知りたかったの。
(またもやしてやられたのが悔しく、ご機嫌な相手とは対照的に不貞腐れた表情で素っ気なく問いに答え。なぜ自分ばかりが振り回されてしまうのか納得がいかなかったものの、奔放で天然な性格が相手の強みなのだろうと気付けば洗ってもらった皿を隣で拭きながら仕返しの案をあれこれ考えて。油断させるために不満げな表情を引っ込め笑いかけると、「あ、そうだ。主の布団のことなんだけど…一度干さなきゃだし、今晩は俺と一緒の布団で寝てくれる？」と尋ねて拭き終えた皿を横へ置き。)

っ…ああ！構わないぞ！むしろ大歓迎だっ…。それに夜は冷えるからな、くっついて寝るなら暖かくてちょうど良さそうだ。
(次々と皿を洗い上げていく途中、“一緒の布団で”と聞いた瞬間ピタッと手が止まり。しかし、それは動揺というより嬉しさのあまりという事のようで。その喜びは自分にとっては相当なものなのか無意識にゆるりと頬を緩ませると、再び上機嫌に手を動かし。こんな単純な性格の上笑いかけられたこともあってか、それが相手の目論見だとも気付かずに「…言ってあると思うが、俺は寝相が良くない。潰してしまっても怒らないでくれよ？」なんて続けざまにケラケラ笑っては、最後の一枚を相手に渡し)

(/1週間もかかりませんでした…！これからまたレスの回数が戻っていくと思いますので、よろしくお願いいたします～！)

潰さない努力はしてよねー。
(少しは動揺するかと思いきや例に漏れず平気な様子で快諾されてしまい、恋人として見られているのだろうかという不安がますます強まって。それでも嬉しそうな相手を見ているだけでどうしようもなく喜びが沸き起こってきて、こちらも軽口で返しつつおかしそうに小さく笑いを零し。次々と皿を拭いていき最後の一枚もようやく拭き終えると、全ての食器を順番に食器棚に仕舞い布巾を畳んでから振り返っては「手伝ってくれてありがと。…そういえば、ご褒美何にするか決めた？」と思い出したように尋ね。)

(/おかえりなさーい!! お疲れ様です、了解いたしましたのでゆっくりお休みください…！)