主 2015-08-19 00:19:11 |
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>エリック上田 >アサミ
(吹雪が止んだとは云え、床冬のエミシの寒さは想像に絶するものがあった。思えば、現実世界では茨城と云う比較的温暖な地域に住んでいたせいもあって、豪雪だの氷点下だのには全くと言っていいほど縁がなかった。しかし、自分でも不思議に思うのだが、現実世界では北海道に相当するこの極寒の大地に、今は郷土愛のようなものを感じ始めていた。雪かきなどはかなり手馴れて来たもので、机仕事で肩が凝った時には、まさに〝肩慣らし〟に除雪作業に勤しむことが当たり前となっていた。「こうして、ここで暮らしている内に、ゆったりとではあるがこの地に根付いてきているのだろうな…。」しみじみとそんなことを考えていると、上田が喧しく騒ぎ始めたので、苦笑しながらそれに付き合うことにする。)
イルミネーションねえ…。ほいじゃあ、青にするわ。
(後を振り返ると、召集したギルドメンバーが白い息を吐きながら付いてきている。80レベル台の熟練の侍だ。青年が言っていたように、ソロでも狩ることができる対象であった為に、レイドパーティーを結成するには至らなかった。かと言って、折角の四人PT枠を無駄にするのも勿体無いと云うことで、今回は前々から〝オレの後継者に〟と重宝していた者を連れ立つに留まったのだ。)
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