藤堂 誠 2015-06-27 20:56:48 |
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ん?
(着信音に反応し、手を止め携帯の方へ目を呉れ。「…おい、お呼びってどういう意味だ? 」まさかと思い目を見開いて、トーンの低い声色でどういう意味か問おうとして。
いつも俺を買ってくれる常連さんから。この人断るとうるさいから、俺行くね。
(これで今日の寝床と収入が手に入り客でもないお人好しの相手の厄介にならずに済みそうで良かったとそう答えれば、未だになり続けている携帯の通話ボタンを押し出ようとし)
待て
(短く上記を口にすると、相手の手から無理矢理携帯を奪い。電話を切らず通話口へ口を当てると、「もしもし? すまねぇけど、誠は暫く家で預からせてもらうんで。じゃ」そう強く言い放つと、ボタンを押し通話を終わらせ)
は!?ちょ、おまっ……
(携帯が自身の手元から奪われると一瞬何が起こったのかわからず空になった手元眺めたあと相手に視線移すと余りに予想外の発言をしているため展開に着いて行けずに呆気に取られ、それでもハッと我に帰ると携帯を奪い返し)
もしもし!?……って、切れてるし…
…
(すまないと思う気持ちもあるが相手を孤独から救うには仕方ないことだろうと割り切り、ただ相手をじっと見詰めて。そうすれば料理の方へ目を移し、また食事を再開して)
(/遅くなってしまいすみません)
なんでだよ!何すんだよっ
今この人はこんな俺の事を必要としてわざわざ電話を掛けてきてくれたんだぞ!?
それなのになんでっ……
(今起こった事実を脳内で整理し気難しい常連のことだから先程の電話で縁を切られてしまったろうと認識すると、普段なら「客なんていくらでもいる」などと強がっていたが、感情が爆発してしまい相手の胸ぐらを掴んでは少し涙ぐんだ目で睨み付けて)
(/お待ちしておりました!
…そんな奴のどこが良いんだ
(目を細め上記を冷たく、はっきりと口にして。「人を体で見る奴だぞ。そんな奴に必要とされたいのか。お前は? 」鋭い視線で相手を見遣り、怒気を帯びた口調で相手に問い)
(/そう言って頂いて嬉しいです。ありがとうございます! これからはなるべく早めるよう努めますね)
っ!?
(相手の発言に肩をピクッと跳ねさせ俯くも少しの沈黙の後に、再び相手の胸ぐらを凄い勢いで掴みそのまま押し倒して馬乗りの体勢になると胸ぐらをぐいっと引き上げて自身の顔に近づけ、必死な様子で涙を流しながら)
アンタに!!アンタなんかに一体俺の何がわかるってんだよ!!どうせ幸せな家庭で、ぬくぬく育ってきたんだろっ、ふざけんな!!
(/ありがとうございます!ところで、敬語ってよそよそしいので、もしよければタメ口でいかがです?
…わかんねぇよ
(相手を睨みつけたまま呟くように口にして。「分からない。お前の気持ちも、これまでの生涯も、お前のことは何も分からない。だが…」そう聞かせて行き、発した言葉にはもう怒気はなく。話し終えると厳しい表情から一変し、柔らかな優しい微笑みを浮かべ。「そうだとしても、お前を放っておけない気持ちは変わらねぇよ。…「こんな」なんて言うなよ。お前は十分、魅力があるじゃねぇか」優しい口調でそう述べて行き、もの柔らかに相手の頬を撫で)
(/おお、全然大丈夫ですよ! こういう場ではよく敬語で話してるので不自然になるかもしれませんが…)
っ………
(自分に魅力がある、そんなこと言われたのは初めてで胸の中が一気に熱くなるのを感じ頬を撫でて涙をぬぐってくれる相手とは裏腹に大粒の涙ぽろぽろと流しまるで子供のように泣きじゃくり、相手の胸ぐらにあった手はもはや弱々しく握っている状態で、泣きながらも表情は笑っており)
やっぱ……、アンタ変……
(/じゃ、これからはタメ口ということで!いやー、スッキリだ。ありがとう(笑)
なっ、なんだよ変って…
(相手からの二度目の言葉に笑みから変わり、眉を顰めムッとした不機嫌な顔をして。「…ったく」近くにあったティシュボックスを手で引き寄せ、ティシュを一枚引き出すと「ほら、拭け」と無造作に差し出し)
(/いえいえ此方こそ笑 これからもよろしく! )
…………、ありがと。
(相手の胸ぐらから手を離しティッシュを受け取ると相手の上から退き傍らに座ると暫く無言のまま涙を拭っていたが、気持ちが落ち着くと視線を相手に向けることのないまま、ばつが悪そうに小声で短く礼を言い)
(/ごめんなさい!!遅くなって……。まだいる?
…
(微かで小さな声だが、はっきりと相手が口にした言葉が耳に届き。何時間しか共にしてないが、ひねくれてる相手にとっては珍しい言葉だとなんとなくと感じて。相手を横目で見れば「…ふふっ」と誠が珍しく素直になったことがおかしく、微笑ましく思ったのか口元を緩ませ)
(/いるよー! 大丈夫だよー! )
な、なに笑ってんだよ!ふざけんなコノヤロー
(相手の笑い声が微かに耳に届くと涙を拭いていたティッシュはその場に投げ捨て、再び相手の胸ぐら掴み押し倒し馬乗りになるも、その表情はどこか楽しげで)
(/よかった!これからもよろしくー
いや、だって…お前にしては素直なこと言うからおかしくっておかしくって…
(相手に「ふざけんな」と言葉を浴びせられても笑みが消えることはなく、言葉を発しながら含み笑いをしていて。「ほら、まだご飯残ってるじゃねぇか。また食べ始めようぜ」食べかけの料理の方へ視線を移すと、ヘラヘラとまだ笑いながら相手を起き上がらせ)
(/此方こそこれからもよろしく! )
おう。
(今までにないような安心感を噛み締めながらそう返事をして素直に食べ始めると、上機嫌で2、3口食べたところでふと思い立ったように冷蔵庫に歩き出しお酒を探そうとし
(お酒美味しいよね!(笑)
(突然立ち上がる相手を不思議がり、足取りを目で追い。冷蔵庫を漁る様子を目にすれば何か食べ物でも取るのだろうと考え内心ホッとし。しかし彼が手にしようとする物がお酒だと確認すれば、目をギョッと見張り。確固たりと相手のことは未成年だと思っているため、何とかして酒を奪おうと相手の手元へ手を伸ばし)
(/飲んだこあるのか!? Σ(゚д゚lll)
遅くなってごめん! まだいる? )
いつもは無理矢理飲むんだけどさ、今日は上機嫌だから美味しいかも!
(相手から伸びてきた手をヒョイとかわし立ち上がっては缶ビールのフタをプシュッと良い音を響かせながら開け、食卓に向かって歩きながら、なんの躊躇いもなく口許へ缶を運び)
(/え?飲んでないの?(きょと
(伸ばした手をいとも容易くかわされプシュッというプルタブが引かれる音を耳にすると、顔がサアッと血の気が引き。「なっ、ちょっ…」相手が飲んでいないことを祈りながら誠の方へ振り向くと酒を口に服すん姿を目にし、目を見開きそのまま硬直してしまい)
(/うん、飲んでない… 何しろ未成年なもんで…)
ん?なに?
……あれ?もしかして最後の一缶だった?
(一口飲んだ後ふと冷蔵庫付近にいる相手の方を振り向くと、ショックを受けたような表情で固まっているのに気付き、もしかして最後の一本で、相手も飲みたかったのではないかという考えに行き着くと申し訳なさそうに飲みかけの缶を差し出し)
わりぃ、最後だと思わなくてさ。これ飲みかけだけど返す。
(/まじめなんだねー←
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