臆病な自分と冷たい相手

えっと…対人恐怖症を治すためです(相手に聞かれては戸惑いがちに答えて)

対人恐怖症…？
(相手に告げられた理由に、はたきをしていた手を止め首だけ振り向き聞き返し、相手のこれまでの反応を思い出して納得し、)

はい(知らなかったのかと思いながら｢履歴書に書いたんですけど｣確か履歴書を渡したと思いながら上記を述べて相手を見て)

あぁ…探していたんだが、見つからなかったんだ。
最初にあまり目を通してもいないしな……。
(作業に戻りつつ言い、ふと疑問に思って、「お前、名前ないのにどうやって履歴書を書いたんだ」と再び振り返り、)

(/早いですが落ちます！
おやすみなさいっ)

えっと…(相手の言葉に一瞬きょとんとしてすぐに焦りはじめて何て言えばいいのだろうと考えて)

？ どうした。
(焦る相手に首傾げ、何かおかしな事を訊いただろうかと考え、)

名前は、書きませんでした…(下を向いてボソッと呟きだから誰にも雇われなくて)

……そうなのか。
(相手の返答に一言言えば、自分がどれだけ書類を適当に見ているのかを思い知り、寧ろそちらに衝撃を受け、)

はい(気まずくなり下を向いては相手から離れて掃除をしていて)

(上げます)

……いつから無いんだ？
(掃除する相手を眺めながら、相手の名前について尋ね、)

昔はあったのですが忘れました(昔はおい、や奴隷と呼ばれていてお前とも呼ばれなかったため名前を忘れてしまい)

(上げ)

忘れた…？ 自分の名前をか。
(相手の返答に首傾げ、怪訝そうな顔をして、)

はい(うつむきながら上記を述べて自分の名前は何て言うんだろうと考えていて)

ふうん……。
(はたきを弄びながら相槌をうち、何か考えているのか軽く首を傾け、)

(自分が掃除していたところが綺麗になれば他のところも掃除をしていき)

名前…か……。
(独り言のように呟けばまた掃除に戻り、)

(部屋の掃除がだいたい終り相手を見て「ありがとうございました」相手にお礼を述べてはニコッと微笑み)

別に構わない。
……あぁそうだ。お前、寝る時は布団でいいと言ってたな。
(相手の礼に返せば、ふと思い出して言い、)