臆病な自分と冷たい相手

……っ、おい…っ？
(相手の部屋の扉を乱暴に開ければ震える相手を見つけ、少し正気を取り戻し荒く息つきつつ声かけ、)

(/了解ですっ)

え…(相手を見ては泣きそうになりながらどうして相手がここにいるのだろうと思いながら頭が混乱していて)

……っどうした…？
(一旦深呼吸してから片膝つき、相手と目線合わせて尋ね、)

何でもありません(ふと相手と相手の兄が重なり怯えては相手から目をそらしてうずくまっていて)

執事…？
(うずくまった相手に声かけつつ手を伸ばそうとするも、触れられる事が苦手だと相手が言っていたのを思い出し躊躇い、)

…い、ごめんなさい…(相手が相手の兄と重なってしまえばもう頭で考えようにもどうしようもできなくて震え涙を流しながらひたすらうずくまって謝り)

どうした…？ おい、執事…っ？
(相手の様子がおかしい事に気づけば、躊躇はなくなって無意識に相手の両肩掴んでいて、相手の目見て「しっかりしろ！」と言い、)

(両肩を捕まれては声が出なくなり過呼吸になってしまい涙を流し相手を見るがどうしても相手の兄に見えてしまい体が動かなくて苦しそうにしていて)

……っあぁもう！
(相手の様子に、一か八かの判断ではあったがぎゅっと相手を抱きしめ、「落ち着け、何も怖い事なんてない」とできるだけ優しく言い、)

京城院様…(相手に抱き締められては驚いてボソッと相手の名前を呼んで震えながら相手を抱き締めて怖かったのか相手の胸板に顔を隠して)

……落ち着いたか…？
(触れられる事が苦手な相手には酷だったかと心配だった為、恐る恐る問い、)

(声を出そうとするが出せなくてコクッと頷き相手を見上げて)

まったく……心配させるな。
(はあ、と溜め息つきながら身を起こし相手の両肩に手置いて、無意識にらしくない事を言い、)

(心配してくれたのかと思うと嬉しくて驚いていたので相手を見上げ目を見開いていて)

(上げます)

ん、どうした？
あぁ…悪いな。
(相手の様子に首傾げれば、相手の両肩を掴んだままな事に気づき、相手はそれを言いたいのかと考え手を放し、)

(相手が手を離してくれば相手に掴まれていたのか思い先程触られていたのは全然嫌でなく)

おい、聞こえてるのか…？ おーい？
(相手の顔の前で手振って声かけ、)

…(はいと自分は言っているつもりだったのだが声が出てなくてあれと思いながら喉を触り)

…？ 執事…？
(相手の様子に怪訝そうな顔をして、)