黒い礁湖/nl

…終わるまで動くな。（三階へ辿り着いて巡回しているテロリストたちを無表情で一階や二階と違って気絶させる事なくそのまま片付けながら会議室を探す。三階の一番奥の部屋から多くの人の気配を感じ、そこは恐らく会議室ではなく人質たちが捕まっているところであろうと判断し、折角見つけたのだからと扉を突き破り、勢い良く事務室のような広めの部屋に入り込めば驚いて一瞬固まってしまったテロリスト達の隙をついてテロリスト達よりも早く人質達の前に立ちはだかる。テロリスト達が一斉にこちらに銃を突きつけてきたのを狙ったかのように少しだけ口の端を吊り上げた次の瞬間、片足を上げて脛で数本の銃を纏めて蹴り落とし、使い物にならないように銃口を踏み潰し、テロリスト達に情けをかけることなく手間かけることなく的確にナイフで心臓を突く。事を終えれば脅すつもりは全くないが人質たちの身の安全を守るため、人質達を軽く睨みながらこの部屋から一歩も出ることの無いようにドスの利いた声で命令をするように一言かけて事務室を出て、相手はもう既にこの建物に入っただろうか、彼も会議室へ向かっている途中なんだろうか、或いは自分を探しているんだろうか等という考えが脳裏を過ぎるが何も考え無いように頭をブンブンと横に振って残る最後の部屋、会議室へ向かい