【戦闘有り3L】桜の木の下で【途中参加大歓迎、人数無制限】

さぁね・・・グッ！！
（桜神へ曖昧な答えをすれば、その一撃をもらう。男の胴へと突き刺さった槍はどうも普通ではなく、男が体内で槍を絡めとろうとしても、その触手達が次々に消滅していく

敢えて言うとすれば・・・
（次の手段へと移る。男の左肩が大きくなり、筒のように中に空洞がある状態となる。そこには穿焔から供給された炎が渦巻き

歯車とか相容れないとか知ったことかって感じでしょうかね！！
（男の怒号と共に、左肩が猛烈な炎をあげる。左肩を簡易的なジェットバーナーへと変貌させた為か、通常の穿焔の火力を大きく上回っていた。その炎は影へと押し寄せる

【桜神(白)】

ちっ(相手によって増幅した穿焔の炎は鳳凰のソレに勝るとも劣らない火力で、流石にそれを至近距離で受けるのは分が悪いと飛び退いては｢あなたは事の重大さをもっと考えるべき、今のままでは現界と霊界のバランスは崩壊してしまう。でも番人の心を封じてしまえばもうこんな間違いは起こらない｣それが一番正しいと信じて疑わない様子で言い切れば金色のモヤを操り、相手にまとわりつかせて締め上げる、

くはははは・・・・
（締め上げられ、体内は穿焔に焼き焦がされ、普通の妖怪ならば悶絶するはずの苦痛を受けながらも、男は笑い声をあげる

１つの命で皆が救われる・・・
（多大なダメージを負った為か、上手く形を保てなくなってきたのか、男の顔が醜く崩れていく

何とも陳腐で面白味の無い解答か・・・
（とうとう顔は誰なのか解らないほど崩れ、ピクリとも動かなくなってしまった

【桜神】

っ、そんな…、こんなの嘘じゃ…、うわあぁぁぁぁ！(ピクリとも動かなくなった相手に駆け寄れば相手の内側から感じる激しい熱気にも物怖じせず、なりふり構わずにすがりついて涙を流して絶叫する


【桜神(白)】

辛い？悲しい？でもそんな気持ちも心さえ無ければ感じることもない、番人は役目だけ果たして生きていけばいい(相手が沈黙したのを確認すれば彼にすがりついて泣く番人へと冷酷にそう告げて

・・・・・・
（男は吟味する。先程、体内に金色を通した時のその味を。

・・・・・・
（男は考察する。先程、金色を食そうとした時の口の形を

・・・・・・
（男は没頭する。この、金色を食す方法を

・・・・・・
（男は熟考する。この泣きすがる女を、このいけすかない影を、どうするべきかと

（結果

『いただきます』
（男の体が大きく変貌する。金色に束縛されている部分がすべて「口」となり、一斉にその金色を食べてしまう。

『ごちそうさま』
（背中に無数の穴ができる。そこから炎と共に、金色が吹き出し、霧散していく。金色を体内へ入れたあと、炎でその金色を包み込み、互いの浄化の力を相殺させているのだ。

さて・・・
（桜神の頭を優しく撫でる男、しかし顔は無く、そこには暗い穴しかなかった

アナタはもう私の餌だ・・・
（表情も無いのに、男はニヤリと笑った

【桜神】

よかっ…え？(しばらくして再び動き出した相手に頭を撫でられて安堵したのも束の間、次の瞬間の相手の餌という言葉に目を見開いて


【桜神(白)】

…まだ動けるというの？(番人のそれに比べれば明らかに弱い力ではあるがそれでも大妖怪や神一体を封じるには十分事足りる力が打ち破られて僅かに表情に焦りの色が浮かんで

私はね・・・なぁんでも食べてしまう妖怪なんですよ
（まだ原型を保っていた檻が震える。そこから伸びた棘に突き刺さり、息絶えた妖怪共の形が崩れ、どんどん小さくなっていく。食べているのだ、百は下らない数の妖怪を一斉に食いだしたのだ

物理的にも、霊的にも私は食べて、私の血肉としていくのです・・・
（そしてその檻の棘が、空中の裂目へと殺到する。暗く奥の見えない空間から、様々な断末魔が響き渡る。現界へ押し寄せる妖怪をも食い始めたのだ。

でもどうしてでしょう。幾ら食っても満たされない部分があった
（桜神から手を退き、離れる。男の体が脈動する。全身を刃の鱗で包み、穴しかない顔は、白い影を確かに睨み付けながら。

でも桜神、貴方と会い、話し、笑い会うと・・・その部分が満たされるのですよ
（男の全身が穿焔の炎に包まれ、紅蓮の人型となる。その人型からは黒いススがボロボロと零れていた。浄化の炎による体の喪失と、無限の食による再生を繰り返しているのだ。

今まで食べた物は消化し、発散してしまえばそれまで。食べたら終わりなのです・・・
（右手を握り締め、後ろへと引き絞る。右足を引き、腰を落とし、拳に力を込めていく。拳はどんどん熱く、眩しく、光り輝き始める。

でも貴方はどうでしょう・・・幾ら私が満たされても、貴方は其処にいる。幾ら私が喜びを感じても、貴方は其処にいる
（食べた後の満足感、そして同時に押し寄せる喪失感に苛まれ続けていた男は、初めて満足しながら、飢える事の無い存在を見つけたのだ

幾ら求めても、満たされても無くならない貴方は・・・私にとって最高の餌、最高の食材、最高の存在
（妖怪の性なのだろう、人間とは違う表現をしてしまっている。ただ其処には

それに対する感情・・・・
（人間となんら変わらない気持ちであり、崇高なものが、男の中に渦巻く

これは正しく!!
（男が飛んだ、悪魔のような姿で、神々しい光を携え。金色の中を突進していく。炎と金色は激しい火花を上げながら、互いに相殺しながら、男は更に激しく燃え上がり、その金色を切り開いていく。

愛だ!!
（金色を切り抜ける。男の体はボロボロに崩れ、左腕に至っては肩から先は完全に消失していた。

それを横取りしようとするお前なんぞ・・・一ｍｇも食ってやるものか!!!!
（超高温となった右手を、白い影の鳩尾めがけ、勢い良く、我武者羅に、全身全霊を込め、放つ

【桜神】

お主はいつだってそうじゃな…、番人である私に物怖じも身構えもせず、ただまっすぐにありのままに接してくれて…(熱い思いの丈をぶつけられ、感極まったのか既に顔は涙でぐしゃぐしゃになりながらも言葉を紡いでいき

所詮私は役目に生きるしか出来ない身、並みの幸せを掴む権利すらないと諦めようとしておった(声が震えてしまわぬよう拳をギュッと握りしめるが止めどなく溢れる想いは止まってはくれず

だというのに、お主はそんな私の気も知らず、土足で心の中に踏み込んで来て…、なんと迷惑な男…(明らかに今、理不尽なことを言っているのは理解しているが最早自分の気持ちは制御しきれないようで

こんな風に言われたら、私の決心も揺らいでしまうではないか…っ！(言葉の内容は相手を非難しているとも取れる内容だが表情は涙に濡れながらも幸せそうな笑顔を浮かべていて

…私は幸せになりたい…大好きなお主の側で…(最後は独り言のように呟いては自らの決意に揺るぎがないことを確かめる


【桜神(白)】

っ！(鳩尾に強烈な一撃を受けて目を見開いては勢いで吹っ飛ばないように踏ん張っては瞳を閉じて黙り込んで

ふふ・・・
（あぁ、なんという満足か、なんという充足か・・・そんな思いを持ち、小さな笑い声と共に、男が膝をつく。

私も・・・やっと・・・幸せの味を味わえた・・・・
（いつの間にか穴だけだった顔は元に戻り、その顔は炎に身を焼かれているにしては、とても柔和な笑みを浮かべていた。男は何とか桜神へ顔を向け、手を掲げる。するとどうだろうか、地面から触手が生え、桜神を包んでしまった

ふふ・・・あはははは・・・・・
（瞬間、世界が赤白く染まった。とうとう男が穿焔を制御しきれなくなったのだ。全身に纏った炎が宿主から離れ、極限までに凝縮された炎が、爆発した。その爆発は霊界にまで及んだのだった。

・・・・・・・
（世界が正常な色へ戻った時、全身を黒く焦がした男の残骸が残っていた。暫くして体を支えていた足が崩れ、上半身が地面に落下する。すると連鎖的に体は粉々に崩れていき、最後は胸から上だけ残し男は空を見上げるように倒れていた

ああ・・・こんなに・・・
（桜神を包んでいた触手も完全に炭化して崩れ去っていた。しかし男は桜神が無事だと感じ取れば、崩れる顔で無理矢理笑みを浮かべる。白い影がまだ残っているのか男は解らなかった。眼も、耳も、鼻もなくなってしまったからだ。でも男は笑っていた。

お腹が減っても満足できるものなのですねぇ・・・
（パサリ、と呆気無い音と共に、とうとう男は拳程度の小さな核を残して崩れ去ってしまった。傍らには弱々しく燃える穿焔が転がっていた。

【桜神】

…何故じゃっ…！どうしてこうなってしまう…、私たちの幸せはこれから…、これからではないかっ…(とうに限界を越えていたのだろう、自分を庇うだけ庇ってついに崩れ落ちた相手の身体、その跡に残る核を両手に抱き、慟哭した


【桜神(白)】

ここまでの炎を今まで制御していたとは、なんて恐ろしいまでの執念…(霊界にまで及んだ爆発は歪みの発生域周辺の地形を変えてしまうもので、表情に僅かながら驚きの色を滲ませて

『ふふ、私は死にませんよ』
（核から声が聞こえる。この男だったものは、全ての五感をこの核に移したのだ。正確にはこの核こそ、男の五感である。声は核の表面を振動させ、スピーカーの原理で発しているのだ

『いや、今は死に難い、となってしまっていますがね・・・でも』
（死に直面し、未だに晒されているにも拘らず、その声はどこか軽やかだった。もし体があったら、優しく、愛おしく、桜神の頭を撫でている姿が思い浮かぶほど。そんな軽やかな声だった

『何となくですが・・・今の貴方になら、あの白に勝てるのでは？』
（いや、それは絶対の信頼と、絶対の安心故の、安堵の声だったのだ

【桜神】

っ、毎度毎度心配をかけさせるでないっ…！(核から相手の声が聞こえてくれば涙をゴシゴシと拭い、核をペシンと軽く叩いて｢…うむ、もう大丈夫じゃ、力もほぼ万全じゃ｣と相手の絶対的な信頼に応えるようにニッと余裕の笑みをみせて


【桜神(白)】

馬鹿馬鹿しい…、あなたは本当に彼女が苦しみを乗り越えることが出来たと思うの？(信頼に満ちた相手の言葉に対して冷たい表情と声で返して

『痛い、これは痛いですよ』
（神経が剥き出しのような状態なので、ダメージは無いものの痛い。が、そこには笑い声が混ざっており『頼りにしていますよ』と付け加える

『さて、其処の白いの、全ての苦しみを知っている私から言わせてもらえば・・・』
（そう、男は全ての苦しみを知っていた。先程の金色にも、そしてあの浄化の爆炎でも、死ななかった男。死なない為に、＊＊ない為に。男は地獄を知っている。肉体的、精神的にも男は何度か壊れた、それでも男はその地獄すら食い、此処に居る。

『拠り所があれば、案外どのような苦しみも、無いようなものですよ』
（男の拠り所は正しく「食」だった。それが自分の根源だと言わんばかりに、食に依存し続けていた。今はそれが桜神に変わったのだ。食べ、侵食し、依存することしかできないこの弱い妖怪には、桜神に依存するしかなかったのだ

『だから、いちいち心配は無用です』
（さて、桜神の拠り所は何なのだろう。男は不躾にも「それは自分だ」と確信していた。依存し依存される。なんとも滑稽だが、それは複雑に絡み合い、美しく、そして堅牢なものでもある。あえて一つの言葉にするならば、それは「愛情」

『貴方は何を拠り所とする？白いの・・・？』
（この世の万物は何かに依存している。万物の何にも依存していないと言うのなら、それは「無」である。白いのにはそれが理解できないのか？それこそ正に馬鹿である。

【桜神】

おお、すまぬの(痛いという言葉を発しつつも笑っている相手の声を聞けばクスッと笑い悪びれた様子もなく謝罪をしては自らの映し身と対峙して


【桜神(白)】

拠り所？そんなものは霊界の意志そのものである私には不要(相手の質問などまるで意に介さないとでも言わんばかりに無機質な返答をすれば｢それほどまでに彼女を信頼しているのならあなたはその彼女に命を委ねる事は出来る？｣と少々挑戦的に質問をなげかけて

『命を委ねるも何も、今、この状況がそれですよ』
（核が笑うかのように震える

『私は既に浄化に対する力も、この私を持つ手に抵抗する力も無い、そして桜神は浄化の力を完全に戻している。完全に彼女に命を握られていますね』
（何とも聞こえの悪い事をつらつらと語る

『でも、まぁ、悪い気はしませんね・・・例え、今、殺されようとも、私を殺す手が、桜神のものならば・・・・・』
（男の心は疲弊していた。死なない日々を過ごしすぎたせいか、死ぬ為の何か特別な理由を欲しがるようになっていた。でも、その死の理由が桜神の為ならば、男にとって特別で、大切な死への理由となり得るだろう

『私はきっと安らかに死ぬことができるでしょう』
（迷い無く、明朗に、声高々に、そう宣言した

ALL

どこだ…どこに…ん？
…ﾊﾊﾊ…コレだ…やっと…やっと見つけたぜ…（霊界の山奥にある洞窟で何やら赤色に輝く玉を見つけては喜び

【桜神(白)】

そう…それなら(相手の気持ちに全くのブレがないことを声の調子から感じとれば金色のモヤを操って桜神の腕から相手の核を素早く奪い取って上空に固定させて金色のモヤをそのまま弓矢の形状にして相手に向けて引き絞り｢彼女が本当に苦しみやしがらみを乗り越えて番人としての力を取り戻しているならこの矢も撃ち落とせるはず。どう？この状況でも彼女を信じると言える？｣と問いかけて


【桜神】

典太、心配は要らぬ、すぐに助けるぞ(緊迫した状況であるにも関わらず微笑む余裕を見せれば相手へと優しく声をかけて自身も金色のモヤで弓矢を生成して

>骨鬼

ん…？あやつ、あんなところで何を…(山へと妖怪を封印した帰り、洞窟へ入っていく相手の後をつければ様子を窺っており、赤色の玉を見て｢あれは…｣なんだろうかと考えて

『ははは・・・、なんとも馬鹿らしい質問でしょうか』
（必殺のそれを目の前にしても、核からは笑い声が聞こえ

『この状況、もはや私は信じるほか無いでしょうに』
（選択肢の無い選択を投げかけた相手をただ笑う

『天秤は傾き、壊れ、もう二度と動くことは無い。いくらアナタがオモリを増やしたところで、私はそちらへは傾かない』
（自分の意思は既に決まっている。もし桜神が失敗し、自分が死んだとしても、それが桜神の為ならば、なんの疑問も持たず死ぬことが出来るだろう。男はそれほどまでに桜神に依存していた。

『さぁ、桜神、いや紅祢と呼ぶべきでしょうか・・・』
（声は朗々と続ける

『私は元より心配なんてしていませんよ。貴方は貴方のまま、それを放ってください・・・』
（不意に核の震えが止まり、沈黙する。それはまるで安らかな眠りへとつくような、静かな、静かなものだった

〉桜神
コレで…やっと…!?
そこに居るのは誰だ…？（喜んでいる時後ろに気配を感じて振り向き