>>麻衣 (聞き慣れた声は自分を心配しているらしい。大丈夫だと言葉を口にしようとすれば、眉を下げた顔が急に近付いた。額に感じる温度差に幾分か下にある麻衣の目を見つめれば、麻衣の両頬に自分の両手をあて「…来んなよ。こんな寒いのに、」と口にして。本当は嬉しくもあるけれど素直に言うわけにもいかないから、ただ冷えた麻衣の頬に熱を分け与えようとし。)