匿名さん 2022-10-04 22:05:25 |
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「…強引な奴」(天使の兄は、元悪魔が部屋を出ると、小さく呟いて、布団で自身の身体を包んで。部下は、「じゃあ、もっかい行こ」と声をかけ、立ち上がったが、丁度元悪魔が来て、「ロイさん、レンが先輩と話したいみたいなんですけど、大丈夫そうですか?」と尋ねて)
「はい、納得して頂けましたよ」
(元悪魔はにこりと微笑みながら青年に手を差し伸べ、「行きましょう、レンさん」と伝え。一方、青年はそっと元悪魔の手に自身の手を重ねると鼻をすすりながらも相手の部屋へ向かい)
「…ほんとにわざわざ呼んできたのか」(部下も心配から2人の後を追うように天使の兄の部屋に向かい、天使の兄は、青年を連れて戻ってきた元悪魔を見ては、布団に包まってベッドに座ったまま、そう零して)
「…ほら、ちゃんと出てきてください」
(元悪魔は相手の布団を剥ぎながらそう伝え、青年を相手に近づけては「大丈夫です、怖がらないでください」と優しく声をかけて。一方、青年は相手を前にしては怯えたようにその目を見つめていて)
「…」(天使の兄は、布団を取られ、不服そうな目を元悪魔に向け、青年を見れば、怯えているのが分かり、すぐに逸らしてしまい、何を言うべきかわからず黙ってしまい)
「…ご、ごめんね」
(青年はただじっと此方を見つめてくる相手に更に怯えてしまうも、ぐっと拳を握りしめては涙をボロボロと零しつつそう謝り)
「…、俺も、悪かった」(天使の兄は青年が必死に謝るのを見て、意を決したように、小さく悪かったと言い、「もしまた勝手に人間界行ったら、本当に捨てるからな。それだけは覚えとけよ」と無意識に強い口調で言い)
「…ジュリアス様?」
(元悪魔は相手が強い口調になればその名前を呼びつつ圧をかけ、青年は怯えたように「わ、わかってる…!」と部下にしがみついて)
「!…悪かったけど、わざとじゃねぇ」(天使の兄は元悪魔からの圧を感じれば少し目を逸らしつつ、わざとじゃないと言い。部下は、青年の頭を撫でてあげて、「レン、大丈夫?」と声を掛けて)
「…もう少し、言葉の使い方に気をつけてくださいね」
(元悪魔は溜息をつきつつ相手にそう伝え、青年は「うん、大丈夫…」と部下の服で涙を拭っていて)
「…傷つくくらいなら、俺から離れりゃいいだろ」(天使の兄は、青年の様子を見ては、溜息をつきつつ言い、部下は優しく背中をポンポンとしてあげて、)
「…彼は傷つくのは覚悟の上で貴方と一緒にいようとしているのですよ」
(元悪魔は相手に言い聞かせるようにそう伝え、「ですから、貴方も彼を受け入れてあげてください。無理に1人になる必要はありません」と告げて)
「…変な奴ばっか、拾っちまった」(天使の兄は、元悪魔の言葉に、無意識に頬を緩めれば、小さく呟いて、「ロイといればいいのに、わざわざ俺なんかの元に出向きやがって」と口ではそう言うも、何処か嬉しさが滲んでいて)
「…ジル、うれしいの?」
(青年はふと相手の方に顔を向ければ頬を緩めている様子が目に入り、部下から離れ相手に抱きつけば首を傾げつつそう尋ね)
「!…べ、別に、そんなんじゃねぇ!」(天使の兄は、青年に抱きつかれ驚き、嬉しいのかと言われ、ハッとしたように顔を戻し、ふいっと逸らして。部下はその様子を見て、よかったとあんどしていて)
「俺は嬉しいもんね!」
(青年は相手に顔を擦り寄せながらもう甘えた様子を見せ、元悪魔は「…今日はもう遅いですし、此方にお泊まりください。ただいま客室をご用意致します」と部屋を出て)
「さっきまで怯えて泣き喚いてたのは誰だよ」(天使の兄は、青年の甘える様子に珍しいなと思いつつ、揶揄うように言い、部下は2人の様子に大丈夫だろうと思えば、「俺も手伝いますよ!」と元悪魔に伝えつつ後を追って)
「…うるさいな」
(青年は不満げに頬を膨らませつつも相手の腕に尻尾を巻き付けて、元悪魔は「レンさんと2人きりの方が落ち着くでしょうし…お部屋は少し離れたところにしましょうか」と廊下を歩き始め)
「…おい、尻尾」(天使の兄は、尻尾を巻き付けられると、気まぐれではない気がして、どういう事だと言う意味で、尻尾と言い。部下は「ロイさんは凄いですね。俺じゃ、先輩とレンの仲直りは上手く出来なかったと思いますし、先輩を説得なんて出来ないのに、ロイさんは先輩を説得して、仲直りさせられたんですから」と素直に伝えて)
「…約束。ジルも俺も、勝手にどっか行かない」
(青年は相手の膝の上に乗りつつ相手と目線を合わせ、尻尾はその約束の印なのだと話し。一方、元悪魔は「いえ、私は特に何もしていませんよ。お2人は素直になれないだけですし…」とくすくすと笑いながら掃除用具を手にしては客室に入り)
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