刑事A 2022-01-18 14:27:13 |
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( 返って来たのは僅かも想像していなかった返事で、思わず至近距離で少女を見詰めたまま沈黙する。心理学的な話で言えば決して“催眠術”が嘘だとは言えないだろうし、実際医療で使う事があるのも知識としては知っているが___こんな幼い少女に出来るものだろうか。それこそ虚言なのではないかと瞳には僅かに疑念が浮かび。けれどもしその話が真実であるならば、あの状況で言葉を発する事も無く微動だにしなかった男性の事も、まるで意識を乗っ取られたかの様に記憶に靄が掛かり、意志とは関係無しにエバンズに銃を突きつけた己の行動も説明がつく。けれど…と。そんな事を考えている途中で、余りに無邪気に紡がれた次の言葉の裏がわかった途端に背筋が凍りついた。あんな距離で発砲しようものなら彼の命は無かったであろう。「っ、…もう結構よ、」瞳に滲んだ恐怖を隠しきれぬまま、静かに首を横に振り身体を引く。催眠術を信じた訳では無かったが、あの時の恐怖を思い出した事は確か。そして仮に催眠術が本当だったとして、それを証拠として少女を逮捕する事は出来ないのだから、どうしたって罰を受ける事は無いだろう。此方から聞く事はもう無いと、少し後ろに座る相手に目配せして )
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