刑事A 2022-01-18 14:27:13 |
|
通報 |
リディア・オルセン
( 自分を店の外へと連れ出し、膝を突いて目線の高さを合わせた相手を正面から見据える。綺麗なグリーンの瞳には自分の姿が映っていて、その感覚が初めてで喜びを感じた。相手の目に、今自分だけが映っている瞬間が嬉しかったのだ、此れまで誰も自分を真っ直ぐに見詰めたりしなかったから。そうして再び立ち上がった相手が此方を振り返った後に目配せをしたのは、遠くから此方の様子を窺う、あの男性刑事だった。途端に満たされていた心にはどす黒い靄が湧く。取調室でのあの時も、自分の行動を遮った彼に向けた視線には確かな信頼が宿っていた。思わず相手の手を引くと、振り返った相手を見つめる。『”お姉さんの大切な人が______私に危害を加えようとしてる“の!助けて、あの人に殺されちゃうかもしれない!』催眠を掛ける暗示として小さく指を鳴らしてから、顰めた声で相手に助けを求める。相手が彼に思いを寄せているなら_____催眠に掛かりさえすれば、彼を敵と見做すだろう。自分を守るために、腰に据えた拳銃を彼に向けるドラマチックな瞬間も見られるかもしれないと、無邪気な考えで心の内で笑みを浮かべて。 )
| トピック検索 |