霜浦 透 2021-02-11 14:33:12 |
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んむ、俺は変な事言ってないよ(鼻をつままれ反射的に瞳を閉じて間抜けな声を出すと、相手の笑い声につられてくくく、と小さな笑いを零し)
ずっと変だろ。俺みてぇなおっさん好きになっちまって(相手の鼻から手を離し、その手で頭を撫でやりながら呆れたような口振りで告げ)
好きになったものは仕方ないってよく言わない?多分、お爺ちゃんの廉介さんでも好きになってたと思うけど(ふふん、と得意げに相手を見遣り撫で続けられる手を両手で包み込むようにして挟めば)
…何を根拠にそんなこと言ってんだか。馬鹿だなほんと(愛おしい言葉に満たされる思いで目元を緩めるも、一方で口は可愛げのない軽口を叩き。しかし想いが滲むような視線を相手に送ると、額に口付けて)
なら俺の言葉を受け入れてくれた廉介さんも馬鹿になるのかな?じゃないと不公平だよね、俺馬鹿じゃないし(相手の言葉から滲み出るのは嘲笑では無いことは理解しており、その視線に気付けばへらりと微笑み口付け受けて)
当たり前だろ。俺なんか下手に年齢重ねてるせいでお前の何倍も大馬鹿者だ(朗らかな笑みが愛おしく感じられ、小さく笑うと相手の腰を抱き寄せ体を包み込むように抱き締めながら自嘲と開き直り半分に言葉を返し)
ん、ふふ…廉介さんの方が馬鹿ってなんかおかしいよね(抱き寄せられれば驚いたように目を見開き、その言葉に可笑しそうに笑うとその首に手を回して抱き締め返し)
おかしすぎて呆れるな。まさか自分が生徒に手ぇ出すとは思わなかったし(肩を竦める仕草をしながら頷いて告げるが、その間にも顔を寄せ唇を重ねて)
…俺は嬉しかったけどなぁ、まさか受け入れてもらえる、とか。思ってなかったし(唇を離せば両手をするりと頬へ滑らせ愛しげに撫でながら額を合わせて)
流石にあんな可愛く言い寄られたらなぁ(額が触れ合う僅かな感触が心地よく、相手の手に自らの手を重ねながらからかい混じりの口調で返し)
なっ……そんな可愛くはなかったでしょ。必死で、俺らしくないの、格好悪かった(告白当時の事に触れられれば珍しく動揺し視線をさ迷わせながらも相手から離れることは無く、ぽつりぽつりと言い訳じみた言葉を返し)
透があんなんだったから、好きになったんだ(ついクスクスと小さく笑いながら相手の様子を愛おしげに眺め、徐にその前髪を梳かすように撫でれば囁くような声で述べ)
あんなんが良かったなんて変わってるね、廉介さん(笑い声に思わず可愛くない返答をすれば前髪を大人しく撫でられ、唇に軽く触れるような口付けをして)
俺があんな必死になって好きだって言ったら、透だってそうなるだろ。まぁ元々俺も透の事特別扱いしちまってたのもあるけど(可愛げの無い言葉が益々愛おしく、目元を緩ませながら返答し。重なる唇に目を閉じると、相手の髪を撫でて)
それは…そうだけど。…俺の勘違いかなーって思ってたんだけど、そうだったの?(渋々といった様子で同意すれば“特別扱い”という言葉に表情を輝かせ)
当たり前だろ。俺は用もねぇ生徒を準備室なんか入れてやんねぇし、あんな長々居座らせねぇし、そのせいで遅くなって送ってやるなんてしねぇわ(傍に置いておきたいあまり相手の好きにさせていたが、冷静になって考えればリスキーな上にどう考えても不自然な行動をしていたと思い返しながら眉を寄せ)
よくよく考えてみれば…廉介さんって俺の事大好きだったんだね。知ってましたけど、廉介さんの口から聞くともっと実感できて嬉しいなーとか思ってたりして(普段余裕を見せている彼の表情がほんの少し歪むのを見ると楽しげにその様子を見つめ、くすくすと小さく笑って)
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