着ぐるみパンダさん 2020-08-02 17:23:34 |
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(不肖このオーガスタス・オローク、ラヴィ嬢の分まで隠れとおす所存……)
【などと、我ながら馬鹿馬鹿しくも思える様なことを心中で呟きながら苦笑する】
【背丈もそれなりにあるオーガスタスが身を縮め、物音をたてないように注意して木の上に隠れ続けるのは中々骨が折れることだったが】
(むむ……しかし最近はどうにも腰が痛むのが早くていかん……生涯現役と行きたいが、厄介爺は退き時も見極めねばならんかな)
【腰を擦る為に僅かな身じろぎ、その瞬間、木の葉が風に揺られるのとはまた違った揺れ方を見せ、折れた木の枝が二、三本と地面に落ちる】
(お、しまった……!)
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【そこまで言われればもう断る方が悪いだろうと、書類の束をゼクシアに任せて一息吐く】
【おかげで随分と身体が軽くなった、気持ちの方は、まだ少し重いままだったが】
力が要る作業はどうにも嫌いだ……見ての通り非力だから。
君みたいな力持ちはこういう時には羨ましい……じゃあ、部屋はこっち……。
【先導する様に歩き出しながら、ゼクシアの問いかけに前髪を弄って考える様な素振りを見せて】
……雰囲気……は、そんなに楽しくないし、仕事はそんなに楽でもないな。
ほぼ毎日、やれあの戦線が押されているとかどれくらいの人死にが出たかとかいう話……それで楽しいと思えるのは、余程のサディストかマゾヒスト……もしくは相当に数字を眺めるのが好きな人間だけだよ。
【他の参謀官を纏めて敵に回しそうなことを言いながら、ステラは無気力に背中を緩く丸めて歩く】
【背筋を伸ばせばゼクシアより少しだけ高い背丈も、今は同じか少し小さくすら見えるだろう】
上官が面倒な奴で……「帝国軍人としての誇り」だとか「華々しい勝利」だとかを何よりも優先しようとするんだ。
今日だって「勝算の無い戦いに勝てる策を立てろ」なんて無理難題を押し付けて来て……あ、ただの愚痴だ……。
【途中から問いへの答えではなく、ただ自分の愚痴に変わっていることに気付き口を噤んだ】
【自分もそうだが、他人の愚痴を延々と聞かされて気を良くする人は中々いない】
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