創作BL

｢んん~…｣

(触られてても起きる気配はなくて数十分するとゆっくりと目を覚まして)

あ、おはよう先輩。目、覚めた？

(相変わらず背中緩く撫でながら身動ぎした相手を見て)

｢おはよう~｣

(ぼーっとしながらもそう返事を返して)

ね、、ねぇ、椎名先輩。その…首の後ろのって…あ！えっとゴメン！たまたま見えちゃって！

(寝起き眼の相手横目に。刺青のことがどうしても気になって言い訳がましく)

｢あ…？首の後ろ…？あぁ！ちょっと昔やんちゃな頃タトゥーしたんよ。｣

(ぼーっとしてたがはっと自分のタトゥーのことだと気づくと笑いながらそう言って)

やんちゃって……先輩そんな事してたの？

(笑う相手の前髪くしゃりと撫でて「ね、俺タトゥーとか初めてだからもっとよく見せて？」と強請ってみせて)

｢昔はね~今は全然普通の人間。｣

(撫でられても大人しくケラケラと笑って見せてと言われれば｢あと1箇所俺の体にタトゥーあるで｣と妖美に耳元で囁いてみて)

少しだけヤンチャ時代の先輩も見てみたかったけどね。

(耳元の声にぞくり、体震わせ。「えー、教えてぇ」と甘えた声で抱きついて)

｢えぇ~？その頃会ってても印象悪なってたと思うからええわ~｣

(相変わらずへらっと笑いながらも｢しゃーないな~｣と相手を撫でつつ服をめくる。横腹には大きすぎない程度にトライバルの龍が彫られていて)

すげぇ…格好いい…。ねぇ、先輩はタトゥー彫る時痛くなかった？

(見惚れながら横腹のタトゥー、ツっと撫でて)

｢ガキん時にやったから覚えてねぇーや。｣

(そう言いながらも撫でられれば｢くすぐったいて｣と笑ってて)

椎名先輩ってそんな昔からヤンチャっ子だったんだ。会ったのが今の先輩で俺は嬉しいよ。

(くすぐったそうにされれば悪戯心が顔を出し。「ついでだから他のくすぐったい所も教えて」と反対の脇腹もススッと撫で)

｢気が付いたら悪さばっかしとったわ~。今は落ち着いてアニメばっか見とるやつやけどな。俺も今、律に会えて嬉しいで｣

(そう言いながらも触られたのが嫌なのかペシっと手を払って)

椎名先輩、アニメ好きなんだ。どんなの見てんの？

(手を払われると両手挙げて降参のポーズ。「冗談ですって」)

｢スポーツとかバトル系とかやな。黒〇のバスケとか〇イキュー、弱虫〇ダルとか｣

そう言いながら何個か携帯にとってある写真を見せる。スクロールしてくうちに結構自分の過去の写真も含め友達と撮ってる写真も見えていて)

あ、それ俺も見たことあるやつ……ってこれ！椎名先輩！？何歳の時？

(携帯覗きながらちゃっかり横に寄り添って。アニメの画像見せてもらってると昔の写真に思わず身を乗り出して目を輝かせ)

｢あ~これ？懐かしいなぁ。これ…中学ぐらいの時やな。仲間と撮ってるなぁ~｣

(そう言って相手にみせた写真には小柄で茶髪の奏が映ってて10何人かで撮られている。後ろには改造したバイクが何台かあって全員黒の特攻服を着ていた。夜の写真なのにバイクの光でだいぶ明るい。｢俺の横兄貴やで｣と指さしながら笑う。兄はバリバリの金髪でガラが人一倍悪い)

うわ、スゴ…！何だっけ、特攻服っつーの？椎名先輩、お兄さんいたんだ。仲いいの？

(茶髪の先輩だー、食い入るように見ながら物々しい雰囲気に圧倒され。兄貴だと教えてもらうと目を見開き先輩と見比べて)

｢仲はええよ~。放浪癖あるから最近は全く見とらんけど一応近くに住んどるよ。｣

(そう言いながらも過去のことは少し照れくさいのか携帯を消してポケットに入れる。｢前はカッコつけとってんよ｣と苦笑いしてて)

いいな。俺も弟はいるけど、兄貴が欲しかったよ。

(携帯しまわれて残念。「確かに昔の椎名先輩も格好いいけど、俺は今の先輩の方が好きだなぁ」と微笑み返し)