短い間でも、愛して〆

…思えばここから全てが始まったんだよなぁ…。
（年上故気丈に振舞う相手にそれ以上何も言うことはなく、やがて丁度ランニングコースとして通っている己達が出会った公園へと差し掛かり。己の疲労を心配して休憩がてらベンチに座りながら今でもつい昨日のことのようにと思い起こせるあの時の出会いに目を細め懐かしそうな表情で気のゆるみから敬語が取れた素の口調で独り言のように呟き）

（成程、そうなると雅は雅でそういう関係になれればと考えていますが恥ずかしさと未経験故からくる不安等諸々の事情でこちらからアプローチを仕掛けることはないと考えました。そのきっかけがレイさんが子供と奥さんをもって幸せな家庭の光景を見て、なんてのはどうでしょう？）

~♪
(鼻歌を歌いながら雅の元へ行こうとするとドンっと誰かに当たって下を見ると小さい1、2歳ぐらいの子供だった。子供は泣いてしまったため珈琲をポケットに入れ慌て頭を撫でて居たが遠くから｢おーい！｣と女性の声が聞こえた)

レイ
あーあ…やっちまった…俺の嫁さん怒るぞ~？
(ぴょこっと座っている雅の後ろから唐突にレイが現れる。どうやら公園に遊びに来ていたらしい。｢ここだけの話…2人が公園に入ってくるのが見えたため俺は子供と隠れて様子を見ようとしたが子供は出ていくし遅れてた奥さんは来るしで大変だった｣と雅にだけコソコソと話していて)

(それありですね。早速そのネタ使わせてもらいます('∇'))

隠れてって、別に普通に話しかけてくれてもよかったんですよ？でも、お子さん可愛いですね。何歳になりましたか？
（ぼんやりとベンチに座っていれば子供の泣き声に思わずそちらの方をみるとまだ1、2歳ぐらいの子供がチヤに頭を撫でられて、その光景に気を取られていれば急に後ろからチヤを通じて友人となったレイに驚きからびくりと体を震わせるが、コソコソ内緒話のように真相を打ち明けられて此方も囁き声に近いボリュームに声を落としつつちらりとチヤとレイの子供に視線をやりながら問いかけて）

（使ってもらって提案した甲斐がありました！先程ちょろっと出ましたが普段というか素の雅の口調は一般的な男性にみられるものです。仕事場でも友人でもある程度仲良くなった相手には年下や自分の年齢に近い者には素の口調になります。チヤに関しては一番親密かつ恋仲ですが年上ということでいつ敬語口調を外していいものかタイミングがつかめず未だ敬語口調のまま、ということで。）

あぁ…どうしよう…
(慌てながらも撫で続けるとニコッと笑って自分を呼んでる方へと走っていく。走っていった先にはショートカットのボーイッシュな人間の女性がいて子供を抱き上げるとチヤに一礼しレイのいる所へと向かう。その動きでようやくレイが居ることに気づいたチヤ)


2歳だよ。奥さんがめいっぱい色んなこと教えてるからかなり賢い子だよ。
(自慢げにそう言いながらもこっちに来る奥さんに笑いかけるが子供をほっておいたと奥さんは思ったようで｢なんで子供を見とかないの！しっかりしなさい｣とレイを叱り付けた。ボーイッシュであり姉御肌である相手に叱れつつもそれさえも愛おしそうに見つめていて)


(なるほどなるほど、敬語がなくなった時ほんとに信頼できる仲になりますね！)

ふふ、幸せそうで何よりです。…正直、羨ましい限りですよ。
（自慢げに子供のことを話すレイに結婚どころか夜の営みすらなくいまだ子供がいない己達には相手がうらやましく思え本音を零すが子供を抱え戻ってきたレイの妻はレイのことを勘違いから叱りだしたので「いえ、レイさんはちゃんと子供を見ていましたよ。ただ子供の方が勝手に飛び出していったみたいで…。」と友人としてレイのフォローに回りつつレイから聞いた話を簡単にレイの妻へと説明して）

（具体的には夜の営みが無事に成功してから、なんて考えております。あと勝手にまだ結婚していないということにしてしまいましたが大丈夫でしょうか？）

うわ…まじまじと幸せ見せつけられた…
(会話途中に割ってはいるとドスッと雅の隣に座り珈琲を渡すとそう言ってレイを軽く叩いて)

奥さん
えっ！？あぁ…そうなんですか？
ごめんなさい私の早とちりで…あなたもごめんね
(レイの友達という認識はあるが律儀に敬語を使い雅、レイ2人ともに謝って)

レイ
構わないよ、君はしっかりしてるから俺君になら何度怒られてもいいよ。羨ましい？なら子供作ればいいのに~なんで2人は作らないんだ？
(奥さんにデレデレになって返答をかえした。雅には不思議そうにそう言いながら同時にポンポンと子供の頭を撫でていて)



(結婚はしておりません。チヤは子供とかそうゆうのは考えなくないくせに結婚は全く考えてない奴です。嫌な訳じゃなくて自分が結婚することを夢にも思ってないようで)

良いじゃないですか、友人が幸せで。
（会話の途中に割って入ってきたチヤから珈琲を受け取りつつ素直な感想を漏らし「いいえ、お気になさらずに。ってレイさん。そんな簡単に言わないでくださいよ…。」と奥さんには特に不快な思いをしてたわけでもないためこれ以上を謝る必要はないといった風に受け取れる返答をしつつ、レイの子供を作ればいいという言葉にチヤとの子供が出来たらきっと今まで以上に幸せな日々が送れるだろうと思いつつも現実はそう簡単な話ではなく苦笑交じりに述べて）

（ですよね、なんとなく子供も結婚も人生の一大イベント？みたいなものですから二人ともそこまでまだ踏み込んでいないだろうと思っていました。結婚を意識するようになるのは夜の営みが成功した後、ぐらいでしょうか？）

…確かにそーだけど……
(そう言いながらもだんだんと構ってくれないことに拗ねているのかごくごくと珈琲を飲んでいて)

レイ
さてと…俺たち散歩がてら来ただけだからもう帰るわ~
(チヤの様子が手に取るようにわかるのかそう行っていなくなろうとする。奥さんはえ？っと不思議そうだが肩に手を回してスタスタと歩いていった)

(チヤは…結婚についてだけは重く考えてます)

…。
（レイたちが去ったあと、なんとなく気まずく受け取った珈琲を開けて暖かいそれを両手で暖を取るように包みながらゆっくり飲んでいて）

（…そうですか。じきに分かることですから今は深くは聞かないことにします。でも、どんなことでも雅は逃げたりはしないことを言っておきますね。）

……子供そんなに欲しいの…？
(さっきは雅がレイの子供が好きだと勘違いしていたようだが違うことに気づいて、そう呟いて)



(ありがとうございます。では背後はこの辺で消えm…)

…欲しくはないといえば、嘘になりますけど…。
（相手の呟きに子供云々の前に結婚もまだの己達が子供を作っていいものかどうか戸惑い、曖昧に言葉を濁して）

（了解です。ではこちらも一旦引っ込みますね。）

…じゃあ…赤ちゃん…2人の…つ、つ…作る？
(人にそんなこと言ったこと無かったからか途切れ途切れでそう言いながらいつもはだらしない感じなのに今だけは真剣に言ってて)

…っ、はい。…俺、チヤさんとの子供が欲しい、です。
（いつも子供っぽい相手が途切れ途切れだが真剣な表情で申し出てくれたことにときめきを感じつつそっと、片方の手を相手の片手の甲へと添えるように触れながら恥ずかしさから頬を赤らめながらも真っ直ぐ相手を見つめながらしっかりと子供が欲しいと答えて）

…っ…今日…夜…待ってて。
(冷や汗をかきながらもそう言って恥ずかしかったのか立ち上がってスタスタと先に走って行ってしまって)

…明日休みでよかった…。
（と場の雰囲気にいたたまれなくなったのかすたすたと先に走って行ってしまった相手の背を尻目に、今だ鳴りやまない心臓の鼓動の大きさを感じつつ珈琲を飲み干し側に置いてあったゴミ箱に入れると後を追うように走り出して）

…やり方はともかく…ムードとか…わっかんねぇ…
(雅が隣に来てないと思ってるのかボソボソと呟きながらもレイに相談するか…？いや、俺らの問題だしと頭を悩ませているようで)

…あんまり、難しく考えない方がいいかもしれませんよ？
（しばらく走っていれば相手へと無事に追いつき、いつものように相手の隣へと移動すればブツブツと夜のことを考えているようで己も不安等から色々考えてはいるものの気難しく考える必要はないと述べて）

へっ！？いつの間に隣に…ま、まぁ…雅がそう言うなら…別に…俺のやりたいようにやるし…

(ボソボソと呟きながらもふといい雰囲気の喫茶店を見つけたのかここに入ろうと勝手に先に入っていって)

ふふ。どうぞお手柔らかにお願いしますね。
（少しはお互いに気持ちが楽になったのだろうかと思いながら、喫茶店へと入ってゆく相手の背を追う形でともに喫茶店へと入り丁度空いてる席を見つけるとくいくいと相手の服の袖を引っ張りながら空いている席を指差して）