同 一 性　【　締　】　

一瞬の内に吹っ飛ばされちゃ縄も時既に遅しだろうよ。その靴の跡もくっきり残って暫くは人前で着替えも出来やしねぇだろうな。御御足を軽やかに振り上げる写真家、か…其処までやれるならスポーツマン向きだと思うね。でなきゃダンサーになるとか。写真家兼バレエダンサーなんてな。
ヒュー…率直なお言葉が眩しいぜ。今までどう人付き合いしてきたのか未だ掴み切れちゃいないが、言われた側はその日の夜から夢にアンタを見続けるだろうよ。時には出し抜いてやりたいのさ。驚いた顔も困った顔も見せて欲しい、余裕を失ったアンタの姿にグッとくる。
俺が知る限りは全て教えられるが俺が知らない部分は徐々に感じとってくれ。同じくアンタの全てを俺は知っていく所存だ。過去の事も勿論含めて。頼むぜ明日のカヴィンはアンタの感想で決まるかもしれねぇ。んん、んッまい！こりゃ驚いた、生まれてこの方食ったためしが無い旨さだぜ！はっは、なら次は豪快に手掴みで食う方法を伝授してやろうか。おべべが汚れても良いと思えたら声を掛けてくれ。
よし。位置について、ヨーイ、ほらよ！ハッピーニューイヤーヤッフー！やると決めたら脇目も振らずに猪突猛進するつもりなんだがな、優しくされたらあっさり折れそうだ。たっぷり慰めてくれよ。最初の一週間は喜んで世話されるだろうが段々と恥ずかしくなりそうだな…ほら、下の世話までして貰うのは色々とまずい。だけど美人に甲斐甲斐しく世話されるのは美味しい話だよなァ。ジョセフさんの腕前でカヴィンの快適な一日を実現してくれ。

ふむ、彼らの身体の傷だけでは無く心の傷も負ってしまいそうだなそれは。周りの目を気にしながら着替えないと行けないなんて...ふふ、やっぱり想像したら面白いな。私がバレエダンサー？良してくれよカヴィンくん、私はもう60だからね、サバイバーの軽やかに舞う踊り子さんの様に足を上げていると一瞬で腰をやられてしまいそうだ...。
生憎私は率直にしか言葉を紡げないものでね、どうにも遠回しに言おうとしても伝わらない事が多い。それならカヴィンくんも四六時中私の事を考えてしまうくらい心を奪われて居るのかな？それだと私はとても満足だけれど。余裕...ね、必死さを隠しているだけだよ。本当は君といると常に余裕なんて無い、君が私から離れない様にもっと君の深い所に私が居れるように...こんなの格好悪いだろう？
そうだね、カヴィンくん自身が知らない事は私が君を観察しながら感じ取るよ。私は自分を語るのが下手くそなのだが...ただ一つ言えるなら君への想いなら誰にも負けない筈だよ。ふふ、それじゃあ今度は私が口に運んでもらおうかな？褒め過ぎだよカヴィンくん、君は本当に人を褒めるのが上手だな。...とても安心したし、嬉しいよ。君にそう言って貰えて。へぇ、世界にはそんな食べ方があるのかい？君が人生でそう食べて来た事があるのならわたしもしてみたいな。ほら、君の全てを知りたいからね。
ッハハ、君らしいな。...うん、人肌と言うのは矢張り落ち着くものだね。君の体温が伝わってくる。とても...心地が良い。心配せずとも君には溢れんばかりのの甘さと優しさを注ぐつもりだよ？慰めるのだってして上げるから、君らしく居て良いんだよ。────ックク、嗚呼確かにそうだ。君にも羞恥心と言うのは有るんだね。可愛らしいな。任せて、私が君を手取り足取り世話して上げるからね、カヴィンくんは其の儘私に絆されていて。

傷跡は勲章でも尻に靴跡はマズい、いい年してお仕置きされたと勘違いされちまう。フレディなんか特にプライドがズタズタに裂かれて部屋から出てこなくなるかも…なーんてな。何だよ年寄り扱いするなと言えば今度は年寄りくさい発言して。爺さんかトレイシーに専用の器具でも作って貰えば楽勝だろ？柳腰を保護するように計算してだな。突っ込まれたらル・コントの間では常識のファッションだとか言っておきゃあっさり納得するんじゃないのか。
謎を秘めたなりをしておいて口はストレートなんだな。遠回しで全て伝わるとは俺も思っちゃいないさ。そりゃ脳内ではどんなアンタでも自由自在に俺の好き勝手に動いてくれる、けど実物に何でもかんでも好き放題にしてしまえば単なる自分勝手に違いねぇ。駆け引きは繊細だぜ。へええまたまた想定外だな。優雅なジョセフ様が余裕なしとは驚いた。いや、暖簾に腕押しばかりじゃ流石の俺も気持ちが冷めちまう。今アンタ自身の本音を聞けて安心したよ、ッたく可愛いなジョセフさんは！
下手でも構いやしねぇって。この耳とハートで丸ごと拾ってやるから。一体何処の誰と争っているんだか、カヴィンはプラチナブロンドのキティの物に決まっているじゃないか。よし胸元のヒラヒラを汚さないように襟元はガードしろよ──ほれ口開けた開けた。さあどうだい？褒めるも何もそのまんまを発信しているだけさ、旨いモンは旨い、完璧だね。縄の扱いを教えてくれた部族はフライパンなんざ使わないぜ、フォークも皿もな。焚き火で直に焼いてそのまま口に運ぶ、こうガブリと。此処にハムがあるからそのまま齧ってみろよ。
ちとサイズ感はアレだろうが生身の人間の温もりも良いものだろ。溶けて無くなるなよ。いててもう虫歯になった気分だぜ、甘い甘過ぎて歯が無くなるいてててて。今日で実質俺の正月休みは終わりなんだ、正直明日が面倒なんだよな…休んじまうかってのは冗談。可愛いか！？そこまで面倒を見たらアンタが嫌になるんじゃないかと思うぜ？ハァ、コイツはもう抗えやしねぇや。今夜早速部屋に来てくれよ、ただし一人分の家具しかないから休む時も俺と一緒さプラチナブロンドのお嬢さん。

お仕置き、か。その響き自体は中々悪くないね。嗚呼、確かに彼は人一倍プライドが高そうだ、少し小馬鹿にされたくらいでも頭に血が上っていそうだよ...私の想像ではあるけれど。ふふ、そういう物だよ。その時によって言っている事が激しく変わるのが人間だろう？うむ、確かにそうだけれどね...バレエだなんて少し恥ずかしいよ。あの衣装も着ないといけないんだろう？ううん...考え難いな。
そうだろう？最近覚えた言葉だがこれが「ギャップ萌え」と言うやつでは無いのかな？おや、その様に私の事を大切に思ってくれているなんてとても嬉しいな。思わず顔が綻んでしまうよ、君になら自分勝手にされても良いとも感じてしまう私は相当君に酔いしれているな。当然さ、私だって元ではあるが人間だからね。愛慕を寄せる相手が傍に居れば動機がするし思考の回転が遅くなる、君は納得しないだろうが可愛いなんてものじゃないさ。
ックク、カヴィンくんが全て拾ってくれるなら不器用ながらにも私の人生を曝け出してみようかな。君には分からないさ、私から見た君はとても魅力的だから誰かに取られまいと守らないと行けないからね。でもそれを聞いて心の奥底が満たされていくような感覚だ。...不思議だね。んん、あーん────。...！うん、とても美味しい...！本当にさっぱりしていて箸休めにはもってこいだね、何方も料理を作れるなんてこれで毎日のご飯には困らなそうだよ。...なんてね。へぇ！凄いね、とても興味がある。これをかな？う...矢張り少し抵抗はあるけど、カヴィンくんがしてきた事なら────ん、...なんだか不思議な感覚だな。でも、なんだろう。一つ階段を上った気がする。
身長差は仕方ないね、私がこうして鬼として再度生まれたんだから。温かい...本当に溶けて無くなってしまいそうだな、君の温もりは一段と温かい気がするよ。おや、虫歯になったのかな？それなら私がもっと虫歯を酷くさせてあげようか？そうなんだね...少し残念だけれど、私はあともう数日あるからゆっくり返事は返してくれたらいいからね。面倒になるよ、何日も休みがあるとどうしても...。そしてまた長くもなって来ているし、所々端折ってくれても良いからね。そんな事ないよ、君のお世話はいつまでだって飽きないよ。カヴィンくん、君だからね。ふふ、ご招待ありがとう。カヴィンくんを抱き締めながら寝れるって事かなそれは？嬉しいな、君の傍に居れるのは。

すまんジョセフさん、折角気遣って貰ったのに結局返せなくて。料理は上手いし余裕そうに見えて実はそうじゃない上に下品な食い方に付き合ってくれた寛容な姿に益々惚れちまったぜ。今年もお互いしぶとく生きていこうじゃないか。長々と間が空いてしまう前に取り急ぎお礼を言いたくて走って来たんだ。また話せる時を楽しみにしているからな！ハバナイスディ！

......全く、小賢しい特質だよ。
( 写真世界で弱らせたサバイバーを探しながらも何処かに潜んでいるであろう他のサバイバーの姿を左右見回しつつ探りを入れて。口角を上げその状況を楽しむように喉を鳴らして笑う、このか弱き者を捻り潰していく感覚が愉しい。私に怯える顔を見る度堪らなく快感を憶える。その表情を写真に遺したいが...余裕があればまた実行して見よう、と陽気な事を考え。今回は風船で吊るしても投げ縄で救助出来る巧みな技術を持った彼も居る、繊細な注意を払いながらも蒼白い瞳を宙に彷徨わせる。姿は見えないがきっと此方の様子を何処かで伺っているだろうと感じつつもボソリ彼への苦言を零し先程弱らせたサバイバーを見付け、怯えながらも対抗しようとする潤んだ瞳に愉しげに目を細め肩を震わせて不気味な笑み浮かべ。此の儘甚振って失血死するのを待っているのも良いが、そうすると他のサバイバー達に逃げられてしまう。余裕が欲しいものだ、なんて渋々風船に括り付けるとするりするりと彼の縄に獲物を奪われないように障害物を盾にしながら近くのロケットチェアへと向かい。 )



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カヴィンくん、改めて私の我儘に付き合ってくれてありがとう。本当に君と沢山話せて嬉しかったよ、私も明日から多忙な日々が始まってしまうよ。残念な事にね...。返事の速度に関しては気にしなくていいよ、私もようやく此方の返事を返せたからね。君が難しそうならまた上の返事は置いておいてこちらだけ返してくれてもいいし、此方の返事は返さず上の返事だけ返してくれてもいい。君の好きにして？愛しい君だから、一言くれれば幾らでも待てるからね。

長らくお待たせしちまってすまん、雪がちらほら混じる寒さになってきたがアンタはどうだい？声が枯れるタイプの風邪を引く奴が周りに多くて気の毒だよ…俺は何にも無いけどな。わざわざ上げて話す内容じゃないんだが、リアルアレキサンダーに災難が降りかかって本人も俺達も落ち着かないのさ。そんな訳で正式に返せるのは暫く経ってからになる。本当にすまないジョセフさん、日が空こうがカヴィンの愛は枯れることを知らないぜ。想いの結び目は確かにしっかり結えてある、文句でも嘆きでも言いたければ残してくれよな。

大丈夫だよ、気にしなくていい。君なら必ず来てくれるだろうと分かっているからね。嗚呼...最近では新型のウィルスが外国の方で流行り始めたとか、君も気を付けて。確り手洗いうがいするんだよ？君はその辺ガサツそうだから...私も至って元気だから心配要らないさ。分かった、ちゃんと理由を話してくれてありがとう。こうして君が姿を見せてくれるだけで私は満足だから、君の大事なペットの身を案じて上げて。私もペットを飼っていない時が無いくらい動物好きの家族で育ったから、その気持ちは良く分かるよ。君の愛が枯れないのなら私は満たされるだろう、そして君が落ち着いていつでも帰って来れる様に私はずっとここで待っている。私も君と同じく君から連絡が途絶えたとしても君への愛が枯れる事は無いから、安心していつでも帰っておいで。愛しい私のカヴィン君。

外国？だったら遠い話さ。荘園かゲームの舞台以外にゃ一歩も出られやしねぇからな。大丈夫だ大丈夫！逆に持ち込まれちゃパンデミックが起こる…か？そうなりゃ俺もハンター化するかもな。アンタは繊細そうだから気を付けろよ、生のオイスターも絶対食うなよ！ジョセフさんが可愛がった動物は何だったのかが気になるぜ。イメージではペルシャ猫だのブルゾイだの豪奢でエレガントなのを飼っていそうなんだが。狼みたいな衣装もあるだろ、月下の紳士が欲しくて貯めてはガチャを回したあの頃が懐かしい。アレキサンダーはまだ本調子じゃないんだが先週に比べたらマシになってきた。アンタの気遣いのお陰だな、ありがとうなジョセフさん。来週一回半休を貰う事になったんでアレキサンダーに寄り添ってやるつもりさ。アンタという白薔薇が枯れないように定期的に水遣りをしに来るからいつまでも美しく咲き誇っていてくれよ。俺はさしずめ雑草か薔薇に惹かれたてんとう虫だろうな。

遠い話でも無くなってきてしまったようだね...本当に気を付けて、君はウィルスなんかに負けない屈強な体をしていそうだけど油断は禁物だよ。君が何事も無く過ごせますように。カヴィン君がハンター化してしまったらどうなるんだろう、ペインと同じような性能になりそうだな。生のオイスターなんて危険過ぎる...恐ろしい、君も絶対食べてはいけないよ。ふふ、ペルシャやブルゾイも可憐で美しいけど残念ながら私が飼っていたのは不吉とも言われている黒猫さ。不吉さなんて感じさせない可愛らしさだよ。その他にも沢山飼っているペットは居たけど...今も代表で上げただけで黒猫だけではないしね。月下の衣装が君は好きなのかな？それなら私は常にあの衣装で居た方が良いだろうか？何時でも尻尾をもふもふしていいよ。私は血の剣をこの前出したよ、吸血鬼な私も悪くないだろう？勿論、君の衣装も確り出したけどね。そうなんだ、それなら良かった。私も少し安心出来たよ。君のアレキサンダーに愛を注ぐのは良いけど、私への愛も募らせていくんだよ？私を花に例えるなんて心外だな、でも君からの贈り花なら悪くない。私は君とアレキサンダーを想って胡蝶蘭を贈るよ、君への愛は忘れないから早く良くなって。そうだな...君が水をやりに来る度に一度は甘い言葉を吐いてもらいたいな、それか贈り物だ。贈り物は高価な物じゃなくたっていい、君からの愛だけでも充分。私は何時だって君への愛を忘れない、カヴィン君、君が心の片隅から離れないよ。それくらい私はずっと愛しさが溢れている。

この時期は花粉症やらインフルやらの対策で当たり前のようにマスク着用しているからまァ大丈夫だって。ほらあのイソップみたいにだな。チェインクロウの代わりに縄でサバイバーを引き寄せて捕獲ってか？野朗を捕まえるまでの時間は女性に比べて長い。欲望丸出しの変態ハンターかよ！だよな、新型コロナに比べちゃ今は話題にならねぇけどノロも厄介だぜ。おおっそれなら動物飼いの大ベテランだな。黒猫とジョセフさん…妖しい雰囲気の古城で暮らす孤高の貴族のイメージが浮かんできたぜ、俺は鳥や兎やザリガニとかその辺だったんで肉食の哺乳類は猫が初さ。生き物は何事にも一生懸命で堪らなく可愛いよな！ヒュー、ソイツは大出血サービスじゃねぇか。勿論月下の紳士は大好物さ、初めて課金して買ったのはアズラーイールだったな確か。血の剣羨ましいぜ…あの衣装はジョセフさんの良さを前面に押し出してくれているよなぁ。そういう訳で時々衣装チェンジしてくれ。全部推しだ。そして昨日写真家さんイメージのバッグを予約しちまった。アレキサンダーへの胡蝶蘭、確かに受け取ったぜ。愛だけで本当に満足出来るのか？時々は形が残る愛を贈らせてくれよ。俺がつい余計な事を口走ったり乱暴な台詞を吐いてアンタを傷付けやしないか心配にもなるのさ。その一回がいつかアンタのハートを遠ざけてしまうのなら別の形でもどれだけ俺が写真家さんにゾッコンなのか分かり易いようにさせてくれねぇかい？アメリカ野郎の戯言だとでも思って。

全く、マスクだけでは防げない菌だって有るんだからね？かの有名な医師、エミリー・ダイアー先生に聞いた所マスクは一日に何度も変えたほうがいいとか。あのウイルスのおかげで近くの物売り屋のマスクが全て無くなっていたよ...。ッフフ、変態ハンター良いじゃないか。今までに居ないだろう？新鮮で面白そうだ、見ている分には。そうだね、ノロに掛かると歩けもしなくなるし嘔吐や腹痛も激しいとか...嗚呼、考えただけで恐ろしいよ。勿論、虫も飼っていた事がある。兜虫やら鍬形虫...亀も飼っていたよ。孤高か、それは嫌だな。寂しいだろう？鳥は飼った事が無いな、でも占い師の彼を見ていると梟を飼って見たくなる。言葉は通じないのに表情豊かで何を考えているのか分かってしまうんだよね、彼ら。犬も飼っているのだけれど、其の子はとても表情豊かでね。悪さしている所を私が見かけたりすると「気付かれた！」って顔するんだ、本当に。凄く可愛くて愛らしいよ。私も同じだ、初めてエコーで買ったものはアズラーイールだよ。どうしても欲しくてね...あの衣装は私の中で一番お気に入りだ。ハハッ、君の私への愛がとても伝わってくるよ。了解した、君のお気の召すままに。在れ、とても可愛らしいとは思うんだけれどね...私にはどうも可愛らし過ぎてずっと買うのを躊躇っている。見る度に魅力的だとは感じているんだ...ううむ。良くなったら祝いに何か頑張ったアレキサンダーへの御褒美を買ってくるよ、それと君にも。カヴィン君には何がいいかな？おや、形に残るものをくれるのかい？困ったな、そんな物貰った日には四六時中君の事だけを考えてしまいそうだ。試合にも熱が入らないね。君は間抜けだな、君の言葉一つで傷付くような弱い心は持ち合わせていないさ。勿論、私から離れようとするのなら話は別だけれど君はきっとそんな事言う程私の心から遠ざかっていない筈だ。心配しないで、私の愛は君に全て取ってある。だから君はただ私を愛して、私に愛されていればいいんだよ。...詰まるところ、私も君にゾッコンなのさ。

カヴィン君、一日遅れてしまったけれどハッピーバレンタイン。君にチョコレートの様な甘い愛を、君の愛のイメージを掴ませて。上げてもよかったんだけど、催促はしたく無いから。ただ君とイベントを祝いたかっただけさ。

俺からも遅かりしハッピーバレンタインだジョセフさん。ペット化したアンタに代理人として部屋へ贈り物を届けさせておいたぜ。白ワインと薔薇の花を気に入ってくれりゃ良いんだが。愛のイメージはもうすぐ掴めるさ、先ずは俺の胸に飛び込んでこい！返事しようしようと思いながら時間が経っちまってすまん。アレキサンダーはかなり回復して走り回るようになったのに、今度は俺が不調になってしまったんでまた時間を要する事になりそうだ。もうなっているよな、毎度待たせてばかりでうんざりさせていないか仔猫ちゃん？生存報告を兼ねて取り急ぎ挨拶させて貰った、チョコとジョセフさんの魅力のどっちがいち早く俺の鼻血を出させてしまうのかについては後日結果を発表するからな！愛しているぜベイビー。

こんばんは、カヴィンくん。贈り物確りと受け取ったよ、ありがとう。美しい薔薇の花はビストロテーブルに飾らせて貰った、白ワインは君が今度私の部屋に来た時にでも共に飲もう。...ふふ、ナチュラルに誘ってみたけど、どうだろうか？とても気に入ったよ、ありがとう。でも私は何も用意していなかったからホワイトデーにでも何か良い物を贈るよ。嗚呼、そうだね...君と共に居たら愛のイメージは直ぐにでも掴めそうだ。それなら遠慮無く、君の温もりを感じさせてもらうとしようかな。アレキサンダー、元気になったんだね...安心した、と思ったら君が？大丈夫なのかな、心配だな。私にとってはアレキサンダーの不調より心配になってしまうよ...大丈夫さ、何日経ったって私の君への愛は枯れることの無い。ドライフラワーとでも言うべきかな？ふふ、鼻血を出してしまったのは何方かな。私もだよ、愛しい人。

小さいアンタが確り使命を果たしてくれて一安心した。その辺の人混みで潰されてしまわねぇか心配だったが、ペットってのは巧く足元を擦り抜けて歩いてくれるモンなんだな。おおっと仔猫ちゃん、俺を部屋に誘うなんて肝が座っているが大丈夫なのか？酔いに任せて仔猫ちゃんの白い毛並みを弄り倒しちまうかもしれないぜ？気付いたら御髪が爆破しているかもなッハハ！ヒュー…期待してその時に相応しい服を新調してみるとするか。金額じゃない気持ちさえあれば何だって嬉しいのさ。新型のナンチャラに罹患した訳じゃなくて元々の体質による不調だから心配ご無用──本当に俺をドン底まで病ませてしまうのはジョセフさんの美しさだけだ。ドライは似合わねぇ、せめてブリザーブドフラワーにしてくれよな。可憐な花は意外にも繊細だったりするものなんだろ？笑い話じゃないレベルでパンデミックが進んでいるこのご時世は誰よりも真っ先にアンタ自身を大切にしてくれ。よし、此処で例の結果発表といくか。───….正解はジ、クソッ写真家ファンの冷たい視線がグサグサ刺さってきやがる。正式な方の返信もするから、呆れ果てない限りは俺を見捨てないでくれると有り難い。

遅くなってしまってすまない...少し、試合が立て続いていてね。試合が終わればベッドに倒れて深い眠りにつく日々...君との時間が取れなくて悲しいな、また必ず返すからもう少し待っていて欲しい。愛しい君へ精一杯の愛情と共に。

気にしなさんなって。俺こそ散々に待たせた身なんだぜ、どうやったって責められやしねぇよ。頑張り時ってのは人生の内に何回か訪れるが、頑張る事だけを目標にしたら疲れちまう。言うは易しだけどな──毎日全力で立ち向かう必要も実はないって話をちょいと念頭に置いといてくれ。今日はアンタの記念日だな！アイコンになっても美形とは恐れ入るぜ。生憎銀製のすげぇ高級な何かを買えるほど金持ちじゃねぇんだが、銀に負けず劣らずのアユソにまた会いに来てくれよな。んじゃその日まで。

ありがとう、カヴィンくん。...嗚呼私の記念日を君に祝って貰ってとても嬉しいよ、何だかむず痒くも愛おしい気持ちが溢れてしまうな。君からの助言も今の私に刺さってしまってどうにも瞳から雫が零れてしまいそうになる、私を泣かせてしまった時には勿論責任は取ってくれるだろうね？高価な物なんて必要無いさ、君からの愛を目の前にすればダイヤモンドもただの石だよ。少し遅れてしまったけれど、君に逢いにこれて良かった。

試合に時間を取られたとしても絶対祝おうと前から決めて、結果実行出来て俺も嬉しい。ただ、アンタの弟に宛てた手紙を読んだ時から今も胸にしぶとく痛みが残ったままではあるんだけどな。すまん、盗み見るつもりじゃなかった…んだけど最後まで読んじまって。ジョセフさんの悲哀が俺にはデカ過ぎた。それでいて更に泣かせたらソイツは当然責任を取るのが男ってモンさ。頑張る事に全力を尽くした結果、本当に自分がやりたい事がなんなのかが分からなくなるのは勿体ねぇよ。だからアンタの夢の分のエネルギーは取っといておけよ！俺に言わせりゃそれが蔑ろになる人生なんざクソくらえってんだ。レディ達に声を掛けるのとジョセフさんを愛するのは全くの別物だってのは、やっぱりアンタと接していなきゃ一生知らないままだったんだろうとか今は分かる。タイミングは気にしなさんなって、今夜は月でも眺めながらジョセフさんの黄色いリボンを思い出しておくぜ。