美月 2019-03-24 16:45:05 |
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美月)帰らなくていい。麗奈が生まれたのは現在だ。私の所有者としてな。だから、忘れてしまえ。現代のことなど。本丸は其方の家でこの神域は私と麗奈の楽園にしよう。そうすれば、麗奈は幸せだろう?
美月は麗奈の両頬に触れて言った。
美月)麗奈は私に永遠を与えてくれた。どうせなら、麗奈はその姿のままで時が止まってしまえばいいのにな。どの神域も同じだ。その神域にいれば、死ぬことも老いることもない。ずっとそのままでいられると言われ散る。ただ、今まで、神域に入った者は、刀の独占欲により神隠しされたもの。。きっと、本丸に戻れば、再び、麗奈の時は一日一日と流れるのだろうな。今のその姿なら、全身で麗奈を感じていられるのに。
美月)え?
美月は麗奈のおでこに手を当てた。確かに、かなりの神気が入っている。これほどあれば確かに年は取らない。いや、死ぬこともない。
美月)そうか、麗奈は、皆の神気をもらい、神格化してたのか。他の神気が入っているのは、他の皆を軽く妬いてしまうが、皆の力をなくして、麗奈を神格化できなかったと思ったら、これは良いのかもしれんな。
美月は笑って言うと、他の座敷童から、麗奈だけを抜き取り、抱きしめた。
美月)時を超え、この時代にやってきてくれてありがとう、麗奈。もう其方の生きる時代はこの時代だ。老いることも死ぬことも知らないまま永遠に、私たち刀剣と、私の座敷童たちと永久を過ごそうな。
美月は、抱きしめて、耳元で甘く優しくうっとりする声で囁いた。
美月は寝室に入った。すると、カラカラと風車の音がピタッと止まった。
美月)二人きりだな。
美月は麗奈を抱きしめた。
美月)さて、さきほど麗奈には無理をさせてしまったし、次は私が仕置きを受けよう。
美月はそう言った。
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