情報屋 2018-12-09 19:31:53 |
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そうだな、君の言うことは間違ってない。僕は好んで君を無理やり連れ出してる。僕は君と潜入したり捜査するのが楽しくて仕方ないが、君は…僕にさながら駒のように振り回されるのが気にくわないといったところか。僕は君の能力を買っているし、そうじゃなきゃ一緒に捜査には連れてこない。そうだな…
(こちらに投げつけられる言葉の数々、そこには相手の様々な感情が混じりあって浮き沈みしている。自分がここにいる意味を、探偵と一緒に捜査をする意味を相手は見いだせずにいる、そんな気がした。借りを返せとこちらが無理やり手を引いているのは確かだ、そして相手を連れ出す理由は自分が楽しいからなんて限りなく自分勝手なものでしかない。だが凡人を隣に据えたところで任務に失敗するのは目に見えている、このスリルと危険に満ちた場所に連れてきても問題ないどころか自分の助けとなると分かっているから相手を連れだっているのに、目の前の男はいまいちそこを理解していないようだ。相手が現状に満足しないならこの状況を変えるまで、とある案を思い付くと楽しげにまた口角があがった。機体は目的の階に到着し、先に降りるとくるりと相手の方へ振り替える。)
それなら今から君は僕の相棒になれ。正式に、僕と捜査をするパートナーだ。まぁ、嫌だと言うなら今のままでもいい。その場合は今日こそ僕に借りを作らないように努力する必要があるが
(唐突で、やはり自分勝手な要求、それどころか命令に近い。それでも今の双方の関係を新たに定義づけるとしたら、『相棒』というたち位置がしっくりくるだろう。顔をうつむけたままの相手に二択を迫る。相棒としてエレベーターを降りるか、今のまま情報屋としてエレベーターを降りるか。時間は少ない、なにせエレベーターのドアが閉まる前にどちらかを選択して機体から出なければならないのだから。探偵はただ笑みを浮かべて相手を見ているだけだった)
( この不可解な感情を引きずる事の無いよう会話を打ち切ったというのに、こんな時に限って言葉を続けてくる相手に苛立ちが募る。今何を言われた所で黒の絵の具が塗り重なるだけだと言葉を聞き流していると、相手が何かを言いかけると同時に漸く機体が目的の階へ辿り着いた。後はやるべき事をこなし、いつもの様に事件を終わらせればいい。そうすればこんなやり取りも忘れて、お互いいつも通りに戻るだけだ。そう頭の中で繰り返す最中、自身の耳に届いたのは思いもよらぬ誘いだった。驚いて顔を上げ、見開いた瞳に映ったのは憎らしいほど整ったいつもの笑みで、これだからこの男には敵わないのだ。口調こそ命令的だが彼は此方に選択権を委ねていて、その事が元より鈍っていた思考を完全に停止させてしまう。あれこれ考える時間など与えてはくれず、扉が二人を分かつ前に自然と身体が前に出た。)
紫藤、…俺の事、裏切らないって、約束して。………破ったら俺は、お前を、…殺すと思う。
( 扉の閉まる音を背負いながら、絞り出すように名前を呼んだ。今まで殆ど口にしなかったその音は彼なりの意思表明の一つで、遠回りをしないと素直な感情を伝えられないこの男の精一杯の近道だった。瞳の奥に迷いが揺れるのは、隣に居る事を選ぶのに酷く怯えているからでもある。一つ保険をかけるように続けた願いは一見脅迫じみていたが、縋るような声色からは切望の色が滲んでいた。冗談でも脅しでも無く、今自身が命を狙われているのと同じように、今までずっとそうして生きてきたのだ。自分にとっては当たり前の事のはずが、今は目前の男を殺す事が何処か恐ろしく感じるのは裏社会から一歩足を遠ざけた弊害なのかもしれない。これで怯むような男ではないと知っていて、それでも少しは相棒として隣に置くと言ったことを後悔すれば良いと思ったが、結局苦しくなったのは自分のように思える。つまりはそれ程までにこの男の隣に在る事を望んでいると言ったも同然なのだが、それに気付けるだけの余裕は無かった。)
( /ごめんなさい、大変お待たせしました…;;
紫藤さんがあまりにイケメンすぎて睿と共に背後まで動揺してしまって文章を纏めるのに時間を要してしまいました、、、(?))
なんだそんな簡単な約束でいいのか?まぁ僕もまだ死にたくない、──その約束を必ず守ろう、睿
(相手が狼狽えるのは想定の範囲内だった。驚き見開いた目は今までに見たこともない驚愕の色に満ちていてその表情もなかなか面白い、思わずまた口角があがる。続く相手が口にした約束には少々驚いたが、相手のこれまでの境遇を思えば可笑しな要求でもない。生まれた時から裏社会で生き、その組織から逃亡してその後は命の危機と否応なく隣り合わせの日々なのだ。最初に出会った時もこの男はまさに殺されようとしていたのだから。その後もあらゆる人間と一定の距離を置いて情報屋として生きてきたのだ、いつ裏切られ命を奪われるともわからない立場、そんな状態から隣に並び立とうという男が現れたのだからこんな物騒な約束を突きつけるのも理解できる。だが自分にとってはそんなもの、造作もないことだ。そもそも相手が自分を裏切らないから捜査に連れてきているのだ、同様に自分も相手を裏切ることなんてない。こちらもほとんど口にしたことのない名前で相手を呼ぶ。少々歯がゆい気もするが、それよりも相手が相棒という立場を選んだことが妙に嬉しくて、口に浮かぶ笑みはいつもよりも少し柔らかいものになっていた)
(/こちらこそ遅れてしまい申し訳ありません…突拍子もない展開でしたが、気に入っていただけて何よりです)
本っ…当に、お前の考えてる事はよく分からないなあ。俺が抱えてる危険まで一緒に背負い込むって分かってる?何度も言うけど、痛い目見ても、…後悔しても、知らないからね。
( 生死にすら関わる約束を持ちかけたと言うのに、対する相手は簡単だと言ってのける。今までの経験上ある程度予想は付いていたものの一瞬の迷いすら見せぬ様には呆れを覚えたが、しかしその様子から元より裏切る積もりなど無いことは見て取れた。捻くれてはいるが発言は素直な男だ、嘘に揉まれて生きてきた自分には眩しく思える程に。お互いの意思確認を経て今度こそ二人の関係は彼の言う“相棒”へと静かに変化したのだと、名前を呼ばれた事でそれが明確になった気がした。胸の奥から様々な感情が込み上げる中で向けられた笑みがいつもより優しげに見えてしまって、顔に熱が上がりかけるのを誤魔化す為咄嗟に顔を逸らす。続いて言葉を紡ぐのは照れ隠しの一貫だったが、その内容は自身が最も危惧している事だった。此方が相手を傷付けずとも自身の命を狙う人間が居る以上安全は保証出来るものでは無く、二人の関係に名前を付けることはマフィアを敵に回す事と同義となる。最初の一件があるからこそこれ以上巻き込む事は本意では無かったし、課せられるリスクを楽しむ性質である事は知っているが、命を危険に晒してまで自身を傍に置く選択を取る相手の事がどうしても理解出来なかった。)
ごめんね、一度落ちてるスレを上げること、許して欲しい。少し気になった事があってさ。
単刀直入に言うね。中華マフィア出身で、俺と同じ名前の男が人を探しているのを目にしたんだけど、背後は同一人物では無いということだけ表明させて欲しくて書き込ませて貰った。
特別咎める意図は無いんだけど、……なんて言ったらいいかな、その。俺は此処でのやり取りをしてくれた相手を、相棒って呼んでくれた彼奴の事を……まあ、それなりに大切に思ってるから。ただ、どっかで彼奴が見てた時に勘違いされたら嫌だなって思っただけ。
容姿や募集内容は全然違うものだし、俺の気にし過ぎで、ただの偶然なのだろうと思う。この表明は、ちょっとした俺の我儘だと思って、受け流してもらえればいい。
……言うタイミング失ってたし、ついでだから最後にもう一つ。
紫藤。あの時、俺の手を引いてくれて、ありがとう。もう見てないだろうけどさ、さっきも言ったけど、お前と居た時間の事、……大切に思ってるから。それだけ言いたかった。
一方的に言いたいことだけ言う感じになっちゃったな、長々とごめん。
それじゃあね、また何処かで。おやすみ。
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