匿名さん 2018-06-10 12:20:27 |
通報 |
確かに人間にはそういう翼は生えないし、牙も伸びなきゃ爪も尖らない。生物的に見れば違いはあるだろうが──いや、まぁ……俺がそれをどうこう言ったってしょうがねえか……
(どれだけ言葉を尽くそうが、それは表面的なものでしかない。また少女のこれまでの人生を考えると、たかが20数年しか生きていない自分の言葉程度で何をどう与えることができるだろうか。先程は変わっていると面白がっていたが、それだけ彼女の持つ苦しみが大きいこと、言葉を紡いでる途中でそのことへ思いが至り、この少女をそんな風に人間がしてしまったことへ悲しみを覚え、どこか申し訳なさそうな顔で一度口を噤んで)
……勝手に連れ出してさっきまで売る気満々だった俺が言うのも何だけど。まず俺にとってお前は獣じゃない。会話が出来て、俺の言うことが聞けて、そして遠慮も出来る……生物としては亜人かもしれないが、中身は俺とそんな変わらない人間だ。
つーかそれ言うなら昼間城で襲ってきた奴らの方がよっぽど獣だと思うぜ。欲の皮が突っ張って、他人を殺して物を奪う……まさに獣だな。あんなのと比べればお前と居るのに案ずることなんて何もないだろ?……大体、人前でパン抱えてグースカ寝るやつのどこに危険感じる要素があるって?
(ふぅと軽く息をついてから、自分の思っていることを素直に伝える。まだ出会って間もないが、この少女に対して危険も恐怖も感じたことは本当にない。寧ろ昼間の連中と比べれば…と、人間の中でも最底辺である例を引き合いに出しつつ、最後にはからかうように笑いながらそう言って)
あ、風呂?
(そうこう言っている内にコンコンと部屋をノックする音が聞こえてきて。出てみるとそこには先程見かけた宿主らしい人物が立っており、何でも風呂場の用意が出来たから良かったら入ってくださいとのことだった。宿場の構造上、各部屋に一つ風呂場を置くなんてことは出来ないためいくつかある風呂場を時間を決めて宿泊客に使い回してもらうというシステムだった。と言うわけ別々に入るという訳にもいかず、必然的に風呂場には二人で入ることになる。アルドニックにとっては抵抗のない事ではあるが、この少女からするとどうだろうか…何れにしろ、時間制限的に否が応でも二人で入るしかないのは確定ではあるが)
じゃ、行くか……お前風呂入ったことあるのか?
(バスタオルを持って部屋を出れば脱衣所へと向かい、そこへ付けばまぁ当然後ろを向いてお互いの姿を見ないようしつつ服を脱ぎ腰にタオルを巻いてガード。そしていざ風呂場へ。木製で、そこまで広くないながらも二人で使える程度はある立派な風呂場、鏡と椅子、そして石鹸等が置いてあり内装は結構きちんとしている。そしてそこへ入る前にふと気になって、ティアに経験はあるのかと尋ねて)
トピック検索 |