匿名さん 2018-06-10 12:20:27 |
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「あれ、あれ。お前の言うことなら聞くのか? もしかして、人を抱えて飛べる?」
(相手が寄っていくと、下っ端は自身の口元に片手を添え、声を潜め、すっかり縮こまっている少女の方をもう片方の手でこっそり指し示しつつ、その背から生えている翼を気にしている様子で問い掛け。さらに、相手に視線を戻せば、眉間にシワを寄せ、やや恐怖心が滲んでいる顔立ちに、やや掠れた声で『……どうせ、こうなっちゃもう黙っていても意味ねェし……言うけどな?此所にいるのは……人喰いモンスターだ』と続けて。
それから、広がっている坑道の奥の方へと視線を流すと『……息遣い、聞こえるか?まだ近くには来ていないのかな。人喰いモンスターって元々は人を喰う連中じゃなかったが、オイラたちがそう育ててた』と告白し。……特に坑道内にそれらしい物音は聞こえないが、下っ端は奥の方を見るにつけ、また露骨に顔色が悪くなり、苦い物でも食べさせられたような表情で『……降りてきた道みたいに、幾つか降りられる道は他にもあったはずだが、数は少ないし、こんな場所普段うろついたりしないから、下から上がろうとした時、どのへんにあるのかはオイラも分からん。それに、あの分じゃ全部セシルさんが塞いじゃっているだろ』と言って。
そこで再度、少女の方を盗み見ると『だから、助からないと思ったんだけれど……モンスターに人の味を覚えさせるのにはさ、上から死体を落としていた。坑道内で崖になっている場所があるんだ。上るのは無理だと思うが、もし、あれがオイラたちを担いで飛べるなら、天井の高い場所まで行けば、それで助かるかも』と呟くみたいに語り、最後に渋い面持ちのまま、相手に視線を戻せば、軽く片手を広げ)
「あれ、役に立ちそうにないなら、囮にでもした方がいいと思うぞ。あんなに血まみれじゃ、匂いでモンスターが来ちまうかもしれないじゃねェか。お前の言うことを聞かないなら、手当てしても危ないだけだろうし、言うことを聞くのでもあの重傷で飛べないなら、もう邪魔なだけだろ。……オイラを抱えても飛べそうなら、隠してある薬草の在処を教えてもいいぞ。止血に効くのもある」
(/~やんす、とか言い出しても違和感なさそうですね←)
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