匿名さん 2018-06-10 12:20:27 |
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……やっと、出れたな。
(背も高く生い茂る草と縦横無尽に伸びて掴みかかってくる木の枝葉。その間を上手く縫い、怪我や足の踏み外しに気を付けつつ、時に獣道も借りながら下山を果たせば、ボソリと独り言を漏らして。普通の山道を利用すればずっと楽だったろうが、不審な人影を目撃した以上、用心した結果。他にも入山者がいる場合、山道を使えば、鉢合わせになりかねないと注意を張ったのであり。
何はともあれ、山の下方を覆う茂みから抜け出し、久々に人工的に整えられた地面に足をつけば、無言のまま衣服についた汚れを払い。暗くてよく見えないが、さすがに今の自分は薄汚れているかもしれず。……まぁ、宿屋に帰ったら、明るいところでもう一度確認しよう、それで汚れていたらもっと丁寧に落とせばいいや、と考え、顔を上げると改めて周囲を伺い、近くに誰もいないであろうことを確認しては、宿屋がある方角へと歩き出し。
山中ほどではないが、より山に近く、建物も少ないこの辺りでは当然のように光源となるものも僅かで。夜空に光る月と星ばかりが存在感を放っており、聞こえてくるのはフクロウの声ぐらいか。月の位置からおおよその現在時刻に当たりをつけつつ、一度ふわりとあくびをすれば、口元に軽く手を当て。相手はきっと寝ているだろうな、と思いながら、のんびりと足を進め。やがて、少しずつ視界に止まる明かりが増えていく。
土産物屋は恐らく全て閉店しているだろうが、遠くにちらほら見える光は酒場から漏れているのだろうか。だが、自分が目指してきたのはもうこの辺り。宿屋が並ぶ区画に辿り着けば、さて、夕過ぎに出てきたのはどの宿屋だったっけと、路傍をゆっくりとなぞりながら露骨にきょろきょろしだして)
この辺だったのは間違いねぇと思うんだけどな。
(/オカンが発動しました← 息子様が探しに出たのは何時位でしょうね……一応、上記で時間は零時をゆうに過ぎている想定です。下手したら1~2時。よって、一度探しに出ても戻っている可能性やあるいは酒場などで休んでいる可能性もありますね。宿屋がある場所までは戻し、不審者丸出しでうろうろさせたので、見つけて頂くのも有りで、またご自由にお願いしたいです!←)
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