匿名さん 2018-06-10 12:20:27 |
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おお……
(改めてネイビス商会の者たちに別れを告げれば、教えて貰った方へと。にしても、相手も "中々気の良いやつら" と言っていたが、正直本当にその通りだと思っていて。これまで安易に人を信じては裏切られてきたが、それでも最初から信じられない連中もそれ以上に多かった。今回のことは人によっては、もしかすると単なる会話や普通の商取引に過ぎないかもしれないが、自分としては、ひと時だけでも感じの良い対応をしてくれて、さらにルーン文字の刺繍も当然のように引き受け、高いクオリティーで仕上げてくれたことは……内心とても嬉しく。大体鞄にしても、必要だからという名目付きであれ、一応は "自分のもの" を買ってもらうなんてことは実に滅多になく、目的地に向けて足を進めつつも、隣にいる相手の横顔を盗み見ては、自然と肩掛けにしてある鞄に手をやり、こっそり撫でながら機嫌良さそうに笑みを溢してしまい。
やがて、道が開けた場所に出たかと思うと、そこは妙な雰囲気であり。少し驚き、同時に感心したように声を漏らせば、相手に付いて分け入ってみて。無意識のうちに相手の服の袖を掴んでしまう。辺りの様子をそれとなく伺っては、真顔で動揺しつつ、え、随分武骨な雰囲気の連中だが、まじでここにいるのか…?と考えていると、相手も同じような感想を呟き。しかし、一人掴まえたマッチョに相手が質問をすれば、勘違いが発覚し。失礼かもしれないが、意外さを覚えてしまうほどに親切だったマッチョに、相手に合わせて自分も思わず一礼をすると、そそくさとその場を退散して)
………ちょっと、びっくりしたな。
(色んな意味で(←) の感想を呟きつつも、指し示された場所に行くと、ベージュの布で背の高い敷居が作られており。恐らく、この中が傭兵たちの待機所となっているのだろう。出入り口と思わしきところには、見張りと思わしき兵士が二人立っており、少々物々しい雰囲気で。それを察せば、やや難しい顔をし「……いても会ってくれるかな。あいつ」と溢し。しかも、遠目には気の所為かと思いきや、近付いてみるといよいよはっきり分かってしまったが、二人の兵士のうち、一人は先程のマッチョよりややボリュームに欠けた程度の所謂普通に屈強な男性であるが、もう片方の外見が印象的で(←)。確実に2mは越えている身長に、異様に厚い胸板、腕も脚も常人の3倍はありそうだ。ただ背が高いだけではなく、ボディプレスを食らっただけで確実に人を殺せそうな巨漢が重々しい甲冑に身を包んでそこにおり。
結局やばそうな雰囲気が消えないのだが、それでも元同僚の外見的な特徴を伝え "自分たちは彼女の知り合いなのだが、ここにいないか" といったことを伝えると、巨漢でない方の兵士が『リコのこと? いるよ。こっち』と答え、思いの外にあっさりと中に入れてくれたどころか、途中まで案内してくれて。内部は "商人たちの集まりか/兵士たちの集まりか" といった点こそ異なっていたが、テントが設営され、人がいる感じはネイビス商会の宿営地とそう変わりなく。一つの掘っ立て式テントの下で、椅子に座って他の兵士と雑談している同胞が見つかれば、案内の兵士は『おーい、リコー! 客人~!』と呼びかけ。同胞がこちらを振り向き、明らかに驚いたような表情をしたのを確認すると、相手と自分に向けてウインクし『じゃ、僕はこれで戻るから』と去っていき。代わりのように目の前までやってきた同胞は、軽装の騎士或いは歩兵といった格好で、腰には長剣を携えており。まだ少し意外そうな様子で、自分と相手を交互に見てから「* ガーネットにアルくん、どうしたの?」と聞かれたため、最初だけ軽く挨拶し、後はいつも通りの平然とした口調で)
「よぉ。アルがお前にすごく会いたがっていたから、探してここまで来たんだ」
(/生活の乱れは自律神経と精神衛生に響きがちですね>< 本編は超長文ですみません)
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