VIVID COLOR PARADE【3L】　

>Arisa

えっ！？　あ、えと、こんにちは…──い、いやいや、アーシャが謝ることなんて何もないよ……！　

(予想に反し、悠然とこちらに挨拶と謝罪を返す彼女に困惑を覚え。苛立ちを隠し大人の対応をしてくれているのかとも思ったが、どうもそんな様子でもない。これは……ひょっとして、運良く自室での騒ぎを聞かれていなかったのでは……！　と希望的観測が頭を過ぎり。まあたとえ聞かれていたとしても、彼女の気を損ねはしなかったようだと一安心し彼女へと近付けば、軽く投げかけられた提案に一転恐れおののいて首を勢い良く横に振り。「い、いいよいいよ！　そんな、おおお俺なんかのためにアーシャの手を煩わせるなんて……！　…………あ、あの。でも、えっと……なんだかアーシャ、少し疲れてるみたいだし、良かったらコーヒーは俺が淹れて持っていくから、座って休んでて欲しい、かな……。よ、余計なお世話だったらごめん……！」彼女の何処と無く疲れたような顔色や着ている服装などから、一仕事終えて帰ってきたばかりなのではと推察され。自分とそう変わらない歳であるにも関わらず、映像作家として日夜活躍する彼女の役に少しでも立てればと、勇気を奮い立たせてそんな要望を述べるも、やはり出過ぎた真似だったのではと怯えるように肩を震わせて。)

(/初めまして、絡みありがとうございます！男前でチャレンジ精神旺盛な女性映像作家という、魅力的なアリーナ様とこれから交流を持てること、大変嬉しく光栄に思っております。個人的には紳士的な口調と柔らかな物腰が特に堪りません……！なにかと面倒な愚息ではありますが、こちらこそ何卒宜しくお願い致します！)


>Chloe

えっあっ、ご、ごごごごめん……！　や、やっぱりどうしても慣れなくって……。
(このシェアハウスに入居して一ヶ月は経つというのに、一向に女性への免疫が付く様子のない自分の情けなさに小さくため息を吐き。「それに、クロエは──」すごく綺麗な人だし、と真顔で続けようとして、改めて考えれば口説き文句以外の何者でもなかったので慌てて依然熱の冷めやらぬ頬をフードで隠して口をつぐみ)

お、おお俺も何か手伝うよ！　え、えっと……そ、そうだねミルクティ……！

(このままテキパキと手際よく朝食の準備をする彼女の好意に甘えていては、上げ膳据え膳なんてとんでもなく恐れ多いことになりかねず。しかし基本的に食事への関心が低く、一人ならばレトルトが常、最悪取らずに済ますことも多い自分のこと、咄嗟に何をすれば良いやら浮かばず焦って上記を言い出したは良いもののしばし右往左往し。ミルクティという事なので、彼女が用意した食器とケトル以外に必要な物は牛乳とティーパックだと遅れて気付きそれらを手にパタパタと性急な動作で彼女の元へ。)


>Junlong

……ふふ、そうだね、上手くはないかもしれないけど……でもなんか、少し可愛いよ？

(掲げられた彼の絵を見れば、確かにお世辞にも上手いとは言えず。何を描いたのかすら判別も難しかったが、何処と無く彼らしさの滲む筆致に思わず笑みが零れてしまい。「あっ、ご、ごめんね……！　ばっばば馬鹿にした訳じゃないんだよ……！」しかし、述べた感想が少し上からの物言いになってしまっただろうかと、すぐさま両手を手前で振って必死に弁明し。「えっあっいや、あの……！　きょ、許可も取らず勝手にごめん……！」絵を褒められれば心臓が飛び跳ね、俯いて真っ赤に染まった頬を隠しながら謝辞を述べる。人物画は滅多と描かないのだが、彼のその懸命な努力の美しさにうっかり魅せられ鉛筆を滑らせてしまった一枚。他の陰鬱な物を晒すよりはとやむなく披露したが、勝手に絵のモデルにされて良い気分はしないのではと危惧していた為、また描いて欲しいという彼の発言には瞠目の後「……うん、是非……！」と至極嬉しそうにはにかんで。「マッ……ち、ちち違うよっ！？　俺なんかが俊龍の役に立てることなんて、それくらいしかないから、だから……、っ！？　うおわあぁ！？」不意に伸びてきた腕を察知すれば、反射的にばっと飛び退いて距離を取り。「あっ、ご、ごごごごめん、違うんだ貴方が嫌とかじゃなくて！　俺、あんまり人に触られるのが得意じゃなくて、つい……」しどろもどろに言い訳を述べる途中で、これではサンドバックもウエイトも無理、とはたと気付けば彼の役に立てない自分に頭を抱え絶望し。「あ、そうか、俺……俺……だ、駄目な奴だぁ……っ！」)