VIVID COLOR PARADE【3L】　

>Junlong

……！　そ、そっか……へへ。

(口角を上げて笑む相手を見れば、どうやら不興を買わずに済んだようだとホッとし、こちらも照れたようにはにかんで頬をかき。「……う、ううん……本当にあまり良い絵はないよ……？」そこまで言われてもなお渋る程の上等品でもなしと、未だ躊躇いのある指先で、自分にしか見えないようスケッチブックをパラパラと控えめにめくり絵を選定し。そうして少しでも明るい印象の絵はないかと探すも、見事にどれもこれも薄暗い雰囲気を纏う絵ばかりで。彼に披露する絵をどれにするか悩むあまり段々と眉間に皺が寄り始め。「そうだね、頑張って俊龍……！　もし手伝えることがあったら何でも言って欲しいな。……えっと、まあ、お、俺なんかに出来ることなんてたかが知れてるけど……あ、あの、そうだアクション用のサンドバックとかならなれるかも……！」夢に向かって邁進する彼に、思わず拳を握り精一杯助力する意思を懸命に伝えて。その助力の方向性に著しいズレが見受けられるも、本人的には至って真面目な提案であり。)


>Edel

うわぁ……うわああぁ……。こんな優しくて可愛いエーデルが夢じゃないなんて……そんな馬鹿な……まさか、本当に世界が滅びる前触れ……？

(なかなか現実を受け入れられず、被ったフード越しに頭を抱えてブツブツと何事かを呟き、いよいよ描画中の単なる戯言の筈だった世界滅亡という予言の的中までをも恐れ始め。次いで、彼女が近付いてきた気配に気付くや弾かれたように顔を上げ、しまった、と卵を床に落としたような顔をして。ただでさえ自分は普段から、というか今日に至っては朝から挙動不審な振るまいが多々見られるのに、これではさすがの彼女といえども……。しかし、こちらを伺う彼女の顔に心配の色を見つければ、抱いた危惧はすぐさま驚愕と安堵に塗り替えられて。「……！　ご、ごごごめんね……！　ちょ、ちょっととんでもなくキャパオーバーなことが起こって……何でもないんだ！　本当に……！」こんな不審極まりない自分を尚も案じてくれる彼女に、罪悪感の滲む心底申し訳なさそうな面持ちで謝罪と言い訳を口にし。同時に、『……本当に、正真正銘、違うことなく本物の女神様なのでは……』とひっそり彼女への信仰心を高め。)