◆ 2018-04-03 00:00:02 |
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>Leone
…ッ! …レオーネ、は……俺のこと、本当はどう思ってるの? あの約束のことだって、俺はずっと…ッ。
(ソファーへ組み敷かれ身動きを封じられてもなお、口許に優美な弧を成す余裕の色と、更なる仲睦まじい友誼の提示によもや焦燥を掻き立てられぬ訳もなく。彼を見下ろすも酒気を帯び、何処か焦点の定まらない瞳の奥で忽ち燃え滾る我欲の炎にギリと歯噛みし、痕が残るまでに強くソファーへ縫い止めた手首を一層に握り締め。…どうせ何も出来る筈が無いと、見透かされているのだろうか。理性を失い正常な判断に欠けた脳内で、彼への何よりの慈愛と腹底にて燻り続けた汚泥のような醜い欲心が激しくせめぎ合う。やがて、愛しくも狂おしい紫紺と絡む瞳を不安定に揺らした後、とうとう堪りかねたように激昴し視線をずらしては、その先の首筋へと鈍い牙を突き立てて。あの雨の日程容赦のないそれではないものの、一つ、二つとその白く柔い清純の肌へ、ともすれば声にもならぬ悲鳴が如く苛烈に己を刻み付けてゆく。けれど、痛い程に心臓を熱く焦がすアルコール混じりの激情にやがて喉が詰まり、今にも泣きそうに震える嗚咽のような音をその奥から僅かに零し。先刻仮面を奪った手で彼の胸に深い皺を作れば、痛々しい幼稚な印の残る首元へそのまま項垂れるように弱々しく顔を埋めて。)
…レオーネは、…レオーネは“俺の”なんだよ…ッ! あんな約束、君はもう守るつもりなんてないのかもしれないけど……でも、でもっ、君は俺とだけお話して、俺だけをその瞳に映して、俺とだけ仲良くしてよ…! そうじゃ、なきゃ…。――嫌だよ、レオーネ。俺…俺…、いやだ……。
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