◆ 2018-04-03 00:00:02 |
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>Tonia
なっ、何もそんな事しなくても…! トニアからの頼み事なら、俺…! あっ、ああぁあの……、っ!
(彼女の茶化すような言を受けとんでもないと瞠目し大慌てて返答しようとしたが、続けて吐息交じりに浮かべられた端麗な笑みに頬を仄かに赤らめ、不得要領どころかまともな文章にもなっていない言葉を唇から漏らして堪らずフードで顔を隠し。いい加減彼女とも数ヶ月にも及ぶ付き合いなのだからもう少し慣れて然るべきなのだろうが、容姿にも能力にも優れる彼女とこうして後部座席に二人きりという健康的な男であれば多少なりとも緊張を覚えそうなシチュエーションにへどもどと俯いている内にドライブは終了。ホッとして彼女に続き降車し、ああいつの間にか止んでいたんだなと先の曇天が嘘のように青く澄んだ空を見上げていれば、こちらの胸中を見透かすような言葉に途端ギクリと身を強ばらせて「えっ!? だ、だだ大丈夫! 全然全く微塵も疲れてなんかない! ほっ本当だよ…!」と反射的に拳を強く握って力説するも、そのあまりにも全力の否定はむしろ著しく信憑性を損なわせており。そんな事にも気付かず共に玄関扉へ向かえば、扉を開け室内に入った辺りで不意にさも良い事を思いついたとばかりに弾んだ声で人差し指を立て「…あっ、そうだ! 今日のお礼に俺、トニアにご飯を――…よっ、用意は出来ない、から…」と勢い食事の提供を申し出ようと試みるも、いつものカップラーメンかレトルトしか頭に浮かばず光の速さで撤回。生粋の引きこもり性分故よもや外食などという発想も出せず、ゆるゆると掲げた手を引っ込めつつ続く言葉に迷い俯き気味に視線を彷徨わせ。何か出来ることはないかと数秒間に渡る必死の黙考の末、どうにか次善の策を絞り出したらしく再度おずおずと口を開いて)
え、ええっと……っの、飲み物を淹れるよ…! …トニアはコーヒー派かな、それとも紅茶派?
>all
(/時間の都合上、続きはまた後程お返しさせていただきます。申し訳ありませんが、もうしばらくお待ちください)
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