◆ 2018-04-03 00:00:02 |
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>Junlong
……えっ。…そ、そうなの…? それなら、あの、良いん、だけど……。
(心から不思議そうな顔をして問い返されては、更なる困惑に包まれ釈然としない気持ちに駆られるも、先の懸念は杞憂だったのではないかという安堵の色が心中に差し込み。視線を左右に彷徨わせ、残った暗く澱んだ感情の持って行き場に困り首を傾げつつ何とも言えない微妙な表情で上記を。次いで、存外早く降り止んだ雨につい口角を上げ、軒下から数歩出て未だ路上に残る水を軽く跳ねさせれば、早速煌々とした輝きを取り戻し始めた太陽に手を翳して。個人的には憂鬱な雨模様の方が自分好みであるし、じきに此方を焼き殺すような太陽光線を浴びせ始めるのだろうが、そこそこに水を吸ってしまった衣服の早期乾燥を望めるのは有難い。これなら問題なく今日の用事を済ませられそうだ。そこまで思考を巡らせたところで、先程投げ掛けられた問いに答えを返していない事を思い出しては、依然柔い笑みを口元に纏わせつつ振り返り率直の返答を)
――…っあ、ごめんね、えっと……俺は画材屋に行こうと思ってるけど、貴方はこの後どうするの?
>Tonia
…そんな事ない。俺にとっては恩だよ、十分。……すごく、嬉しかった。
(此方へまっすぐ向けられる彼女の視線に居心地の悪さを感じ、つい顔を逸らし半ば俯く姿勢を取ろうとして。そんな矢先、見計らったかのようにフイと新緑の瞳が逸らされる。よもや唐突に外の景色が見たくなった、という訳では無いだろう。相手の目を確と見つめ会話を交わす印象のある彼女から離れたその言動からは、余計な緊張を滲ませてしまっている此方への思慮が汲み取れて。更に、恩と言うほどのことではないと何て事ない風に返されてしまっては、ふるふると首を数度横に振り、膝上の鞄を抱く力を無意識に強めて上記発言を。やはり彼女は心根の優しい良い人なのだな、と僅かな時間のごく些細な言動がひどく過敏な心に容易く染み込んでは、強ばっていた心身が緩まるのを感じ。しかし、外界から遮断された二人きりの静の空間に落ちる沈黙など気まずい以外の何物でもなく、その後も帰路を進む車の道すがらにドアガラスへ向けられた彼女の横顔をちらちらと伺っては、どうにか会話を絞り出さなければと強い焦燥を募らせつつあったが、幸いにも再度口火を切ってくれたのは彼女からで。「……、えっ? ……そッ…そんな事を貴方にさせる訳には…!」ととんでもない提案にいつも何かに怯えているような伏し目がちの双眸を幾度か瞬かせた後、慌てて顔の前で片手をぶんぶんと振り)
……トニアこそ、今日も仕事で疲れてるんじゃないの…? あ、あの、……大したことは出来ないけど、俺なんかで良ければ本当に雑事でも何でも好きに使ってくれたら…。
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