◆ 2018-04-03 00:00:02 |
通報 |
>Noah
――繊細。……そうか。それが、キミの答えか…だから、こんなにも話したくなるんだ……。そう、怖いんだよ。何もかも……。そして僕は、仮面を付けて、逃げることを選んだ。これなら、皆“僕”じゃなくて、“仮面のレオーネ”を見てくれるから。
(彼の意思を遮り打ち消す苦味を与えても、疑問を投げ返さずに考え込むのは彼らしいと言えば彼らしい。手にしていた物を元の位置に戻し、問い掛けには沈黙で応じ、導き出す答えをただ悠然と待ち構えるも、目に見える面から笑みも温かみも薄れていくのがわかる。けれど、本質を問うべきものであるが故に、虚飾を並べられては意味もなくただ事実が知りたい。演奏家である以上演奏を相手に披露するのは当然のことであり、その日を夢見て数多の才能が羽ばたき輝き続ける中で、それすらできない者を果たして彼はどう思うのだろうか。才能が見込まれ自ら望んだ道の、当たり前であることが出来ない、夢見た道すら歩けない弱くて空虚なその者を。憐み揶揄しては、観客の前に立てないのならば立たなければそれで済む話と流すのか、それとも、嘲笑し名ばかりの臆病者だと厭わしく嘆く反応を示すのだろうか。どちらに転じたとしても、それはそれで一興と笑ってしまえば、きっとまた普段通りに戻れる。ここにきて勘繰る卑怯者を光さえ届かない暗闇へと誘うのはいとも容易く、縛り付ける枷が奥底へと冷たく浸からせ、閉ざしきれない門は固く枷で封鎖してしまえば、期したままの虚像を披露できる。目の前の観客“Noah MacNei”という人物の本性が見抜ければ、甘い夢幻に幻惑されずに、何度も体感した空想劇に幕を下ろすことが出来る。数多の楽曲を貪欲に食らい尽くしてきた神経を尖らせ、真意の音だけの味わいを落とし込む。瞼を伏せ並べられた音色は、調律に狂いなく脳裏へ記譜を起こしても、先と同じようにただ温かく澄み切った音符のみ。待望の答え合わせは、初めて暗闇に突き落とされ彷徨い続けていた自身を、救い奏でた祖父の音と言葉があまりにも酷似しすんなりと腑に落ちてしまう。あれ程までに、疑り深く霞みがかった世界が、その一言で彼になら本当に大丈夫なのだと心地よさを蘇らせ、問い掛けの解答を明かし洗い浚いを曝け出す。先の宣告通りに、自由と引き換えに手にした安らぎを手放す無理難題を押し付ける、我儘を口にして)
ノア。だから、キミと向き合う機会が欲しい。紛れもない、僕自身と。それが…僕が望む、最高で最悪な我儘だよ。
(/遅筆なためにイベント終了間際での中断と安心して眠れる夜をお届けする形なってしまいましたが、“我儘の告白”いかがでしたでしょうか。薄々勘付かれていたとは思いますが、ここまでお付き合いいただき有難うございます。もしイベント期間中に此方へお返事をいただいても、当方からのお返しはイベント終了後となりますのでご了承いただければ幸いです。)
>all
(/時間の都合上、一旦出来た分のみお返しします。申し訳ありませんが、続きは後程お返しします。暫しお待ちください。)
トピック検索 |