VIVID COLOR PARADE【3L】　

>Leone

……へへ。なら、良かった。……あ、えっと、もしかして──もっと言った方が良かったり、する？　ちょっと恥ずかしいけど、レオーネが喜んでくれるなら、俺……頑張るよ。

（こちらが真っ赤な茹蛸と化せば声を上げて笑い出す相手に、羞恥のあまりフードで顔を隠しつつ隙間から少し拗ねたような目を向けて。それにしても、『戯れ程度の付き合い』とは、免疫ゼロの自分にはかえって想像のつかない経験を積んでいる大人びた彼に、すごいなぁ、とため息を一つ。他者への好感が異常なほど高まりやすく都度ほいほいと恋に落ちてしまう割に、ゼロから全く変動する気配のない自身の交際人数の悲しさ虚しさと言ったら……。しかし、先程はとにかく無我夢中でいつにも増して相当拙い台詞回しだったと思うのだが、存外喜んでくれたようだと知るや照れ照れと下を向いたまま破顔して。彼の抱える事情の内実こそ未だ判然としないものの、自らがそうであるように彼もまた自己肯定の言葉を欲しているのではないかと深読みすれば、依然ほんのりと頬を染めたまま隠れたフードの下から窺うようにちらりと彼を見上げ上記を。次いで、申し訳なさそうに身を竦めた彼からまさかの買取の意を聞いて、ああ別にいいよー、と気軽に返答するつもりだった口がぽかんと開き、代わりに驚愕と困惑に彩られたそれが喉より迸る。｢え、あ……ええっ！？　い、いやいやいやいや！　そそそんなのいいよ！　どっ、どのみち持ち帰ったらあの、すぐ捨てるつもりだったし……！」よりによって彼からこんな自分の稚拙な絵に対して金銭の類いを受け取れる筈もなかったが、そもそも自己嫌悪の色が濃い自画像を保管するなど到底考えられず即刻廃棄処分する心積もりだった旨を真っ先に述べて。）

……ははっ、本当に？　じゃあ、ちょっとだけ楽しみにしちゃおうかな。──本当に油断すべきでないのは、貴方の方だと思うけれど。

（大仰に腕を広げ悪戯っ子のように笑う彼に、こちらも必要以上に覚悟が決まっている分慌てず冗談めかして応じ。しかし後半は己にしか聞こえない密やかな声量でぽつりと。他方、さあ食べようと意気込んだところを宥められれば、椅子を引いた手をピタリ止めて「？　貴方と一緒に居られるだけで、俺は十分以上に味わい深いけど……」と大真面目に彼への好意を答えキョトンとし。もしやそれが例の『我儘』の内容だろうかと首を傾げつつ、何かするの？　と彼へと向けた視線のみで疑問を呈して、）

（/はい、こちらは全く問題ありません！　何もかもお任せしてしまって誠に申し訳ありませんが、宜しくお願い致します)


>all

(/時間の都合上、続きはまた後程お返しさせて頂きます。申し訳ありませんが、もうしばらくお待ちください)