主 2017-10-17 12:39:34 |
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>涼
……かぐや姫にとっては体の良い断り文句でしょうに。ふふ、随分と情熱的ですね。
(どこか遠い目をして語る様子に、いったい何を、あるいは誰を想っているのだろうかと落ち着かない気持ちになる。相手が伸ばした手を追うように月へと目を向けてその淡い輝きに僅かに目を細めては、諦観を含んだような小さな笑みと呟きを落とし。ああ、我ながら今の返答はどうにも可愛くない。そう分かってはいるのだが、沈んだ気分のままでは何を言っても含みを持たせた言葉になってしまいそうで、ただ月を見上げたまま押し黙り。突然の敬語には驚いたように目を瞬かせ「え、はい…」と気圧されたように思わず肯定してしまい。しかし好きな人以外からの好意を受け入れる気も無ければ、その好きな人に対してもアクションを起こす気は無いので、あながち間違いでもないように思えば開きかけていた口を閉じ。伸ばされた手から何をされるかを瞬間的に悟れば一歩後ろに下がって射程圏内から逃れ「嫌です。口にしたら最後、この後夕食どころではなくなります」とふるふると首を横に振って。そろそろ話し合いが面倒になって投げ出す頃合いかと思いきや、珍しくやる気モードの真面目な論調に困惑し、ペースを乱されたのはむしろこちら側。しかし、熱でもあるのですか…とか、貴方の口から連携なんて単語が…などの軽口を叩きたくなるのをぐっと我慢し、そのやる気を自分との同行ではなく別の方面に向けられはしないかと思考を巡らせつつも反論を組み上げては「いえ、可笑しくなどありませんよ。実に論理的で私好みです。そうですね……ではまず、お互いの今の実力を知るために今度手合わせを。誰に何ができて、何ができないのかさえ分かっていれば、基本的に私たちのチームは十分でしょう。あとは後方指揮担当である私の仕事です。――チーム戦のイロハは…私と組むよりは初見の人の方が良いでしょうね。私では貴方に合わせるのが上手すぎて、きっと貴方の練習にはなりません、から…」と指折り提案を述べていき。全体的に仲間達への信頼からくる言葉なのだが、最後の方はまるで自身が相手に取って一番のパートナーだと主張しているようだと感じてしまい、恥ずかしそうに視線を逸らせば段々とトーンダウンしていき。握られた片手にどきりとしながらも何となく嬉しくなって柔く握り返しつつ、揶揄われた事に対して僅かに唇を尖らせて「使えるものは何でも使え、と。そう教わってきましたので。使役型の最大の弱点は術者本人ですからね。克服したくもなるというものです」と言い返し。「本っ当にいつも一言多いですよね、貴方って人は。……どうせ見た目詐欺ですよーだ」美人だと言われて喜びかけたのも束の間。付け加えられた一言に僅かに肩を落とせば、ふいとそっぽを向いてわざとらしく拗ねた口調で何度となく言われてきた言葉を呟き)
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