半獣と人間の禁断の恋

怜は、少し力を緩めた。だれでも振りほどけば外れるほどに。でも、怜は、どういうわけかゆうきの手のひらを頬にあてる。温かいのか、幸せそうにする。
怜）やっぱり落ち着く。

……………………っ…(手を引っ込めて)

怜）やっぱりゆうきがいるだけで、ホッとする。大好き、ゆうき。
怜は後ろから、抱き着いた。

…………………………っ…(離れて)

怜）どうしたの？そんなに僕が嫌い？

………………離せ。(睨みつけ)

怜は離れた。
怜）うわー、傷凄い。狼の牙ってさすがだね。噛み後くっきりついてるよ。傷口舐める？

…………………………っ…(部屋から出て行き)

怜）あ、ゆうき！待ってよ。逃げないって言ったじゃん。舐めないなら手当てしてよ。
怜は、そう言った。追いかける途中、血がぽたぽたと落ち、床を赤く染めた。

……………………(睨み)

怜）ゆうきが言ったんでしょ！逃げないって。罰として手当てして。
怜は、むすっとしてゆうきに言った。

…………………………いやだ。(ふいっ)

怜）やって！(救急箱を出す)片手じゃ、出来ないんだから。

……………………放っておけば治る。(睨み)

怜）でも、このままじゃ、床に血だまり出来ちゃうし、血が止まらないんだけど？てか、墨汁人じゃないんだから、放っといて治る保証はどこにもないよ。だからやって。

…………………………ちっ。(舌打ちをして仕方なく手当てを始めて)

怜は腕を差し出し、手当てを受けた。
怜）上手だね。手当て。

………………(手当てをして逃げて行き)

怜）ありがとう、暫くは、ゆうきに関わらないようにするよ。よっぽど、僕のこと嫌いみたいだし。じゃ、僕は部屋に戻るね。

……………………(チラチラと振り返り)