人外好き 2017-08-01 03:59:39 |
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あー、それよーく言われるやつ。
( みるみるうちに膨れ上がる好奇心が圧倒的勝利を得る中で、毎度毎度“危機感”が負けてしまえばそれこそ耳にタコが出来る程聞かされた言葉。だからこそまたさらりと流してしまい。ふわりと浮かび、まるで美しい蝶か何かの如く空中を舞い踊る姿は薄ピンクの桜の花弁と相まって美しさを何倍にも膨れ上げると言うもの。それに続いて光り輝く粉が自らを包めば、反射的にぎゅ、と目を閉じて。深く深く呼吸をする事で吸い込んだ光の粉は余す事なく体内へ。そろり、と目を開けて一番最初に見たものは色鮮やかで、くっきり、はっきりと浮かび上がる幾重にも重なる虹。「わぁ!これさ、虹の橋を歩いて渡った先にジュリーの住む妖精の世界があるーとかだったら──」興奮に声を弾ませて頭の位置を戻した先、次はここ何ヶ月も姿を見ていなかった父親が蜃気楼なんかじゃなくはっきりと佇んでいるではないか。「え!?おとーさん!?…あれ?おとーさんもこの場所知ってたの?」ぎょっと目を丸くさせ驚きを表情に。すっかり魔法にかかっている事など忘れ久し振りの再会に、にんまりと笑みを浮かべて距離を詰めようか )
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