人外好き 2017-08-01 03:59:39 |
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あ、それも楽しそうね!人間のお店ってなかなか行けないし興味あるわ。ドールハウスを買いに行った時みたいにあまり騒がないって約束出来るなら、そのお願い叶えてあげてもいいわよ?
(相手の服を自分好みに着せ替えつつ、相手の趣味と擦り合わせ調節し、組み合わせを考えてゆく。それはきっと楽しい一時となるだろう。想像するだけでワクワクすると喜色混じりの表情を浮かべ。人に姿を見られない術は持ち合わせていても、やはり危険は犯したくない。しかし、異なる種族が産み出す衣類には目を見張るものがあれば、相手も自分も得をする一石二鳥な提案。懸念があるとすれば、周囲から見た彼女の姿が一人騒ぎ不審がられてしまう点くらいか。以前の出来事を引っ張り出しては、どことなく上から目線で相手の要求に答える姿勢を見せ。「ふふ、そんなに喜んでもらえて嬉しいわ。けどまだよ。奥にとびっきり綺麗な木があるから、そこまで行ってからヨルの魔法で"すーんごい事"を起こして頂戴な」相手が自分に詰め寄り縮まる距離。大きく広げられた両腕以上に、全身から醸し出される興奮や感動を露にする無邪気な様に、幼子に注ぐような微笑ましさをもって目尻を柔らかく緩め。けれど相手に披露したかった景色はこれで終わりでは無い。相手の言葉を反芻し、魔法に対するハードルを意地悪く高めつつ、一本道の並木通りをさらに進んだ先。ぽっかりとそこだけ穴の空いたように、頭上には澄んだ青空が広がる空間に出る。桜の木々がソレを守るように取囲み、円を描くように配置された中央には、幾人もの人間が囲んでやっと計れる程の太い幹。左右に大きく広がり柔らかくしなるように垂れた枝葉。無数に連なる薄紅色の花弁が、真っ青な空から流れ落ちる滝のように咲き誇る、一本の巨大な枝垂れ桜。生命の力強い息吹を感じさせるような、そんな光景の元へと妖精は相手を導き)
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