人外好き 2017-08-01 03:59:39 |
通報 |
へぇ──じゃあこれはまだ柔らかいから、魔素もあんまり吸収出来てないんだね。魚でいう稚魚なら大きくなるまで持って帰らない方がいいか。
( 人差し指と親指にてふにふにとした感触を味わいながら紡がれていく解説に時折相槌をうち。自然の理の中、珍しいからと言って何でもかんでも持っていくのはやめにしよう。その代わり…「よーし!早速親玉を拝見しようではないか!」相手の言うもっと大きな宝石のようなものに興味を移しては、拾った赤色のグミ擬きを再び地面の端の方に起き直しつつ歩みを再開させて。「魔法使いさんへのお土産ってそう思ったらなかなかに難しいのかもしれない。だってさ、私ならさっきのグミみたいなやつも、スライムも、なーんだって物珍しくて嬉しいけど──」長い年月を生きてきた優秀な魔法使いである彼には、そんじょそこらの物ではもう喜ばないのかもしれない。やれやれと肩を竦め果たしてお土産になりそうなものがこの洞窟内で見つけられるのかと思考を脱線させかけたその時。ひんやりとした空気と共に自身でも感知する事の出来る魔素の強さを覚えれば「ジュリー!親玉がもしかしたら近いのかも!」パァっと表情輝かせ再び早く早く急かし )
トピック検索 |