人外好き 2017-08-01 03:59:39 |
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ヨルってばめげないわよね。普通ならそこで諦めてる所じゃない?そんなにまでして魔法を使えるようになりたいの?
(強い意思を見せられてはやれやれと首を左右に振りつつ、常に冷めた反応の魔法使い相手に毎回どこからそんな気力が湧いてくるのかと、今度は相手に対して不思議そうに上記を述べ。「……血も涙も成分はほとんど一緒よ。生け贄だとか黒魔術に使うならまだしも、薬に使うならどっちだって構わないはず。だからあの性悪は多分ヨルを諦めさせようとして、わざと片方しか教えなかったと私は思うわ。一応、今度会った時にでも確認してみなさい」相手の反応から察するに、魔法や薬学、それらについて無知と言って良い目の前の友に対して魔法使いが故意に情報を伝えたのではと自分の見解を伝えては、ビシッと人差し指を相手の顔に突き付け。ユニコーンについての問い掛けには、途端に先程までの勢いを失い眉をハの字に下げ、その場で両腕を組み「餌ねぇ……アレが何を好んで食べているかなんて知らないわ。けど、確か本には穢れを嫌うとか、気性が荒く獰猛だけど清らかな者には心を許すとか、足が速い、愛に餓えている、男が嫌い、美しいものが好き、後は……ユニコーンには汚れた大地や水を癒す力があるとかって書いてあった……と思うわ」うーん、と頭を捻りつつ真偽については不明ながら、自分が覚えている限りの情報を絞り出してみせ)
───
(相手が手紙を梟に託して一週間後、相手の部屋の窓枠に一枚の小さな白い紙切れが挟まれており、広げてみれば黒のインクにて、適当さの伺える書き流したような文章が英文にて綴られており)
律儀な鳥が貴様の手紙を俺の所まで寄越してきた。無視してはその鳥の行為が無駄になる故、仕方なく返事を書くが今後は止めろ。俺にも、勝手に貴様に伝書鳩扱いされた奴にも迷惑だ。
貴様が森をうろちょろしているのは知っているが、そんな魔法を貴様が使えるようになるとは思えんし、再三伝えているが、貴様に今後魔法を教える気は俺には一切無い。ユニコーンの件も、気持ちだけではどうにもならない己の無力さを思いしる良い切っ掛けとなるだろう。
貴様がどう言おうとも、俺は貴様に会いたくない。迷惑だ。遊び相手が欲しければ羽虫と戯れていろ。もう送ってくるな。紙の無駄遣いだ、分かったな。用件は以上だ。
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