人外好き 2017-08-01 03:59:39 |
通報 |
妖精サイズって……ふふ、虫眼鏡でも使わなきゃヨルにはよく見えないと思うけど、そこまでして欲しいのならいいわ、額縁含めこっちで用意して特別に描いてきてあげる。リクエストは何かある?ヨルの似顔絵とか?
(一度は断ったものの、再度提案されては口許に両手を当て可笑しそうに笑みを溢し。ミニチュアサイズの額縁と、さらにその中に入る紙を探すのは、幾ら器用な職人の人間が出すお店から探したとしても見つけるのは流石に大変だろう。ならばと若干偉そうにも感じさせる物言いにて了承し、やる気が湧いたのか瞳をキラリと光らせ相手の希望を訊ね。「可愛い物なら何時でも大歓迎よ!それにそのドールハウスって奴もとっても素敵ね。それがあればヨルの家で快適にお泊まりも出来るし、一緒にお買い物してお気に入りを選ぶのもすごく楽しそうだわ!……でもヨル。私、人間のお金なんて持ってないわよ?それに、そういうのって高いんじゃない?」自分よりも遥かに大きな指先に触れての握手が終わり、優しいその手が己の頬に触れたならば"ふふ、くすぐったいわ"とコロコロと笑いながら身を捩り。また、魅力的な提案をされては悩むまでも無く二つ返事で答え。ハンカチやタオルを布団代わりに一夜を過ごしてもいいが、ベットがあるならそれにこした事は無い。何よりも自分専用の家をわざわざ用意してくれようとする相手の心の優しさに触れては、ニコニコと上機嫌に賛成するも、ふと疑問が浮かび。自分達が家具を買うとなれば、良い物を選ぼうとする程それなりの金額がする。しかし妖精と人間では通貨が違う為、自分は無一文である。家や家具一式をもろもろ用意してもらっては、まだ働いてもいない学生の相手には負担が多き過ぎるのではないかとの申し訳無さと心配が頭に過り。どうした物かと俯き眉を寄せてから、少ししてパッと閃いたとばかりに頭を持ち上げ表情を輝かせ「あ、そうだ!何かお金になりそうな拾い物を私持ってくるから、それをヨルが換金してきてくれない?そしたら遠慮無く一緒にお買い物出来るでしょ?」深い森の中。散歩していれば、おそらく森に迷い込んだのであろう人間の落とし物を見つける事も時おりあったと思い出し。己が使う可愛い物は妥協したくないし、自分が居ない間のドールハウスは相手の部屋のインテリアにもなるとの思いもあれば、二人で協力して出来ないだろうかと、覗き込むように近づいてきた顔を見つめ返しながら問いかけ)
トピック検索 |