人外好き 2017-08-01 03:59:39 |
通報 |
ぅ…、あれは悪かったって思ってるよ。今日から私は魔法使いさんの信頼回復のためにせっせと働くからね!
( あの日、出来心で実を持って帰ろうとしたのは紛れもない事実であればそれに反論する事は出来ず、その代わりに心を入れ替えましたとばかりに大きく頷いて見せ。妖精の話はしない方が良かったのかもしれない。鋭い舌打ちに続いて文句を並べられれば「私が我儘言ったせいなんだよ。もっともっと魔法に触れたくて、私でも育てられるようなものが欲しかったんだ。クローゼットの中でね、他の人間には見つからないようにひっそりと育てるの」一先ずは彼女のせいではない事を、その後はまたしても聞かれてもいない育て方を花が咲くその日を心待ちにするかの如くうっとりとした表情で伝え。しかしそれも一瞬、人間とは違い優れた聴覚が己の発言を拾ったのだろう出会った時から少しも変わる事なくばっさりと切り捨てられれば「言葉の信頼回復にも務めなくちゃかぁ…。」と再び呟き。そうこうしているうちに景色は少しばかり変化したもよう。しゃがみ込んだ相手がむしり取った雑草を見せ付けてくればパタパタと近付きすぐ側で同じく腰を下ろして「──あんまり特徴ないねぇ。…魔法使いさん、この薬草は何に使えるの?効能は何?」ずいと顔を近付けまじまじと薬草を見た後に一言感想を、続けてその視線を相手へと向けては緩く首を傾けながら好奇心に満ち満ちた質問をして )
トピック検索 |