人外好き 2017-08-01 03:59:39 |
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はぁ……まったくもう、ヨルは危なっかしくて私、いつかその辺に倒れてるのを見る日が来るんじゃないかって心配だわ
(間延びした声で見送ると告げられては、あからさまに深いため息をついてみせ。自分が止めなければ確実に実行していたであろう事にやれやれと首を左右に振っては、やけに具体的な未来を頭に描きつつ目の前で愚痴を溢し。おどけた口調で種を要求されては"はいはい"とやや呆れ混じりに返答し、端で結んでいた部分の紐を解きお椀の形をした相手の掌の上にポンッと置くように種の入った小さな袋を落とし。「種の時もあまり日光に当てないほうが、花になって咲いた時に綺麗な明かりになるわ。後は……土は栄養さえあれば構わないって聞いたからどこのでも──あぁこの森から少し持っていって詰めても良いんじゃないかしら」他に何か伝えるべき事はあっただろうかと考える間を置いてから、育てる際のコツを幾つか述べ。相手が中身をもし確認したならば、つるりと滑らかな表面の、物で例えるなら黒真珠のような小振りの種が三粒有る事が確認出来るだろう)
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