人外好き 2017-08-01 03:59:39 |
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一瞬くらい我慢してよ。魔法使いさんが我慢してさえくれれば私の勝ちなんだからさ。
( 嫌がるだろう事はわかるもたかが二・三秒我慢さえしてくれれば妖精との賭けに勝ち好奇心の擽られる場所に行けるのだと、最早自分勝手にも程があるような考えの元での言葉をさらりと発し。開いた本は再び鞄の中へ。「ざっと目は通したけど細かく読んだのはまだここまでなんだよ。でもほら、ガマの花粉は止血にいいんだって。今日はこれが本当か検証してみようと思うんだ。だからね魔法使いさん、ガマが生えてる場所がこの辺にあったら教えてほしいんだけど」呆れている相手に進むスピードが違うのだと苦笑いを浮かべては、続いて覚えた事もちゃんとあるのだとアピールを落としつつ、さらりと要望も付け足してから「もしかしたら才能が開花するかもしれないじゃんか」なんて相変わらずのよく分からないポジティブを発揮して。相手から貰った魔法冊子には確かに浮遊魔法についてしか書かれてはいない。わかっていた事ではあるが、ぐ…と言葉を詰まらせては「ヒ、ヒントみたいなのがもしかしたら見付けられるかもしれないでしょ。それからもう絶対絶対ジュリーの事は傷付けたりしないから!後魔法使いさんの事も!」前半に悪足掻きのような言葉を、後半には力強い勢いで首を左右に振りながらそこだけはもう二度と繰り返さないという意志の元でキッと向けられた瞳に視線をあわせて )
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