人外好き 2017-08-01 03:59:39 |
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ジュリーの新たな一面を見れた事に喜ぶべきか、逃げるべきか…。
( まさかの物騒な実力行使の言葉にぎょっとしたように双眸真ん丸に見開けば、続けて視線やや下方へと落としつつわざとらしく片手を顎に当てぶつぶつと悩み事を落とし。出された提案は酷く心が踊るもの。「それ凄くいい!俄然やる気が湧いてくるってもんだよ!じゃあ私は──もし私が勝ったらジュリーの故郷に連れてって。妖精がたーっくさん居る所」まだ始まってもいないのにすっかり勝った気で居れば少しばかりの考える間を空けた後に、これしか無いとばかりにビシッと人差し指を向けて。フードを抜け離れた相手の忠告にはわかってますとばかりに大きく頷き片手を高く上げ。「──よしっ!」一度ギュッと目を閉じて開けると同時に辺りを漂う魔素に今一度集中しては、本の目の前に膝を付き深い深呼吸を一つ。フードに身を包んだ魔法使いの姿を出来るだけ鮮明に思い出す努力をしてから「"汝、我が前に姿を現せ"」ミミズが這ったような汚い字で書かれた呪文とも呼べぬ呪文をそのまま口にして。数秒後、自らを包む空気と魔素がピリピリと放電するような感覚を覚えては先程までの静けさとは違う感覚に「やった!」と声を上げるも刹那、あっという間にその感覚は広範囲に広がり手に余る強い強い力に支配されてしまえば平常心を保とうとするよりも早く、呪文の暴発から弾けるようにして飛び出したエネルギーが離れた所に居るジュリー目掛けて飛んでいき )
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