人外好き 2017-08-01 03:59:39 |
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ちゃんと歯磨きしてるから問題ないよー。そうだ!今度魔法使いさんにもオススメのチョコレートを持って来てあげようじゃないか。──まぁ、そうなんだけどさぁ。一度手にした便利さをそう易々と捨てる事も出来ないの。だからね、私はきっとずっと変わらないこの森でたまにこうやって、魔法使いさんとお月見出来て、ジュリーとお話が出来れば満足なのだよ。
( 最初こそ前によく悪化していた虫歯の話にべぇ、と子供じみた反論をしていたも、紡がれていく言葉達で人間の寿命の短さと相手の寿命の長さを再確認してはふるふると首を左右に振りつつこれからも変わらずにこうして森に来る事、そして今のこの現状を勝手にお月見だと表現し心底満足そうに頷いて見せ。それから落とされた呟きには「そりゃあ、ね。でも此処に来たのにはお月見が目的じゃなかったんだよ。出された宿題、漸く出来るようになったの」と隣に転がる鞄の中から貰った魔法冊子を取り出して突き付け。刹那、相手が待っていたのは十中八九この生き物だろうという梟が何やら袋のようなものを引っ掴んで飛んでくれば見覚えのあるその姿にぱちりと瞬きをした後、今此処で漸く梟と魔法使いとは別物同士なのだという事を理解し納得して。「──断られると思ってたけどもね。私も魔法使いさんの使い魔になろうかなぁ。で、ちゃーんと何か出来たら撫でてもらうんだ。…あ、な、なるべく痛くしないでね!」突拍子もない要求は断られる事が前提のもの。暗い森の中へと再び飛んでいった梟の後ろ姿をぼんやりと見つめながらふざけた事を口にしては、すぐ様その視線を右足首へと向け言われた通り裾を捲り、初めて塗られる塗り薬に若干の緊張を見せて )
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