人外好き 2017-08-01 03:59:39 |
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──そっか。じゃあ使い魔君って選んで決めるものじゃないんだね。…こういうのも縁なんだ。
( 人間がペットショップで並ぶ動物たちを決める時のように吟味する訳ではなく、使い魔の方が主人である魔法使いを選ぶ。つまりそれは“従える”と決めた強い絆があるのか。ふむ、と考える素振りを一つで使い魔と主人の欠片に触れた気になれば、言葉の後半。勘違いか、心做しか燻る愛情が見え隠れしたような気がしてひっそりと口角持ち上げ。されど続いた息を吐くような刺々しい言葉にはどうか。浮かんだ笑みは跡形もなく消え去り代わりに先程捕食に失敗した兎宛ら、不満そうに頬を膨らませ。「魔法使いさんはそーやって毎回毎回意地悪な事ばーっかり言えばいいんだ。いつか凄い物見付けたって、魔法使いさんには少しも譲ってなんてあげないんだから。べー!」態とらしく顔を背け、胸の前で腕を組み、挙句売り言葉に買い言葉。幼稚さが前面に押し出されているであろうやり取りも気が付かぬままに悪態をつき。治癒魔法を会得する為には今の実力ならば詠唱が絶対条件。目の前で倒れる兎の後ろ足をつんつんと突つきつつ、「──ユニコーンの血を魔法使いさんにわたせば、新しい魔法か願いを一つ叶えてくれる。ちゃーんと覚えてるけどさぁ。…あ、蝶々は現実世界にお帰りだって」今一度口に出し約束を共有した後は、ひら、ひら、飛び去っていく蝶に片手閃かせ形ばかりの挨拶を )
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