人外好き 2017-08-01 03:59:39 |
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妖精の里?貴様行くつもりなのか
(妖精の住処。鱗粉や血、その他にも余所には出回らない品物の存在が思考に入り込めば、苦い顔の彼女にお構いなしに興味を示した魔法使いは聞き返し。「その認識は間違っている。悪魔とは他者を誑かし誘惑する者だ。召喚に必要な物と呪文さえあれば、手を伸ばす者を出迎える準備を奴らは狙っていると知れ」寿命や美、欲望。人だからこそより強く欲する願望を食らう存在へと、終わり際に告げこの話題は終了としようか。奇襲も何も先程から幾度か狙う素振りのあった梟への抗議を、魔法使いは鼻で笑う。兎に追われ叫びながらその場から離れて行く彼女を確認しては、主人の肩の上に使い魔は留まり。魔法使いはよくやったと労うように、その頭を人差し指で撫でてやってから、彼女の方へと視線を流し。──足を止めた彼女に声を掛けられた兎は、先程と同様に意味が通じていないのか不思議そうな眼差しで見つめ返し、ぴょん、と距離を縮め彼女の片足に頭を擦り付け甘えるような仕草の後。あーん!と牙を見せつけんばかりに大口を開き、今にもその足に噛り付こうとする姿を目にすることだろう)
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